2017年6月1日、 レーザー干渉計重力波天文台(LIGO:Laser Interferometer Gravitational-wave Observatory) は、3回目の重力波を検出したと発表しました。重力波は、アルバート・アインシュタインによる一般相対性理論の唯一確認されていない事象の一つとされてきました。LIGOは、一辺4キロメートルの“L”字型のパスをレーザが行き来する間の、重力波によるレーザへの影響、即ち縦横のズレを検出して、その存在を確認するものです。LIGOでは2015年9月と2015年12月に重力波を検出しており、今回の検出は2017年1月4日午前2時11分58秒に記録されました。以下、その要点です。
(1) 今回の重力波は30億光年離れとところで(即ち30億年以前に)起きた。
(2) 太陽質量19倍と32倍のブラックホールの合体に起因している。
(3) 新しくできたブラックホールは太陽質量の49倍であり、19+32=51との差つまり太陽二つ分の質量(地球の約600個超)が一瞬のうちにエネルギーとなって消滅した。
(4) 太陽の直径は140万キロメートル、新しいブラックホールは直径200キロメートル。太陽の49倍の質量が差渡し200キロメートルの中に詰め込まれている。
(5) この波はLIGOの時空を 1×10-18 メートル(陽子の 1/1000)伸縮させた。
<出典>: 「LIGO:オリジナル編集」
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