肩の凝らないスローライフ

ようこそtenchanワールドへ。「一日一笑」をモットーに・・・日常生活の小さなことを笑いに変えるtenchanの雑記帳

長男の餃子

2011-04-01 13:55:02 | 子供の話題
「今日は何が食べたい?」

長男がいるうちは、
こう問いかけて、
献立のヒントをもらうことが多くなった。

下宿生活ではきっと食べられないであろうメニューを
家にいる間に食べさせたいと思うのだ。


今日は鰻丼にしたわ。
東京のは、焼いてから一度蒸すので、
あっさりしてるんだけど柔らかいのよね。
岐阜のは炭火の直火で焼くから、皮がさっくりしてるでしょ。

カニ鍋はどう?カニなんて買ったことないんじゃない?

頂き物の鰹のたたきを冷凍してあったのよ。食べる?


毎日がご馳走だ。


そんなある日、
仕事の都合で帰りが少し遅くなった。

今から買い物して夕食を作ると
かなり時間がかかる。

それでも、長男の好きな物を食べさせたくて
一応希望を聞いてみた。

すると

「俺、餃子が食べたいな。」

というリクエスト。

餃子かぁ。

これから準備すると、結構遅くなるんだけど・・・・・。

「あ、いいよ。俺作るから。」

そうなの?手伝ってくれるの?

「大丈夫。だって餃子はよく作るから。

今日は腹減った~!っていう時に、よく作るんだ。

4時くらいから仕込み始めて、
テレビ観ながら包むんだよ。
だいたい、いつも2袋ぐらい。

それで、飯もたくさん炊いておく。

出来上がったらホットプレートで焼きながら食べる。

一回食べ終えて、ちょっと時間経つと、
また腹減ってくるから、
もう一度食べる。

そんなこんなで、一晩で完食するってわけよ。」


それではお手並み拝見、ということで、
キャベツを刻むところから開始。

1年前、料理を教えた時は、
手つきも怪しく、危なっかしくて見ていられなかったのに、
おおっ!
見事な包丁使いで、
キャベツをみじん切りにしていく。
あっという間に一玉刻み終えた。

塩を振り、ふきんに包み水分を絞る。

握力強いのね。
私なんか、いつもキャベツ絞ろうと思っても、
手に力入らなくて、
ふきんが湿っぽくなるだけだもん。
君が絞ると、ジュワーっとでてくるわ。

長男がキャベツを絞る間、私は挽肉に調味料を合わせておく。

野菜類を混ぜ、餡を作る。

包むのも早くなったわね。
さすが、よく作るというだけある。

全部包み終え、焼きの段階。

あぁ、なんか楽ちん・・・・・。
なーんにもしなくても、
餃子が焼き上がっていく。

いつもと同じ、我が家の餃子が完成~。

さ、みんなで食べよう~♪


1年という年月は
男の子をかくも成長させるものなのか。

生まれて初めての一人暮らしで
いろんな経験をして逞しくなったのね。

カリッと焼き上がった餃子を頬張りながら、
感傷に浸っていると、
長男からまさかのダメ出し。

「お母さん、今日、五香粉(ウーシャンフェン)入れなかったでしょ。」


そうだ!手伝ってもらってるという気楽さから、
最後の詰めが甘くなった。
我が家の餃子の特徴、餡に五香粉をほんのちょっと加えるの。
それを忘れたのだ。


「あれ入れないと、肉の臭みが残るんだよな。」


ありゃりゃ、これは失礼致しました。

え?今まで味にこだわらなかった長男。
ひょっとして料理に目覚めた?