人生アラカルト

どうせ過ごすなら楽しくね。

旅は道連れ

2019-11-10 10:11:32 | 80はミステリーゾーン
北陸新幹線は、先の台風19号
で、長野の車両基地で10両編
成が水びたし状態の被害を蒙っ
た。えらいこっちゃ。

でも、上越妙高ー金沢間はいち
早く運転復活、各駅停車の「は
くたか」はほぼ運転している。


新幹線がなかったら、金沢まで
どえらい時間がかかるところだ
った。

先日、京都からの帰りの夕方の
金沢始発のはくたかも、自由席
はほぼ満員だった。

二人座席の廊下側が空いていた
ので、「空いていますね」窓側
にいた中年女性に声をかけると
「はい、どうぞ」と。

女性は列車が発車すると、ジュ
ースを一本差し出すと、「お疲
れ様」と言った。

「え?」 驚く私に「旅は道連
れです」と随分古いフレーズが
飛び出した。
「宇奈月で降ります」と女性。

私は上越ですと返すと「遠いで
すね」と。宇奈月に比べる上越
は1時間10分乗るから、確か
遠い。

会話は進み、女性の父が私と同
じ年らしいのだが、「頑固で大
変です」という。

そうかな。私の年代は「共存」
を大事に切にするのだが。

話は家の宗教に進み、家は「浄
土宗」で、「お西」と言った。

浄土宗は知恩院で、お西は浄土
真宗なのだが、あえて訂正しな
かった。

どっちも「南無阿弥陀仏」の世
界だから。

新幹線はすぐ、女性が降りる黒
部宇奈月温泉が近づいた。

「お元気で」


これとは別に、はくたかの前、
京都駅のプラットホームで列車
待ちしていた時、声をかけられ
たのが、なんと50年も前に一
時住んでいた武生で向かいの荒
物屋の奥さんだった。

他人とは無言の旅が普通だが、
「旅は道連れ」
まだ残っています。