夜のおしっこで起きる回数は2回だった。
ところが、「なぜ水を飲むだけで〈認知症〉
が改善するのか」（山下哲司著）によると、
おしっこをしたくなって起きるのではなく、
眠りが浅いから起きてにおしっこしたくな
る。順序が逆だ、という。
だから、多めによる水を飲んでもそのために
トイレへ行く回数は増えないのだそうだ。
試しに本を買ってから、普通に水分を取って
いるが、トイレへ行く回数は1回だけだ。
トイレへ行く回数は無くならないが、回数は
増えていない。
眠りを深くするためぐっすり眠ることが大事
ということだ。
昼間は酷暑だ。なんの制限もなく水を飲んで
いる。
本によると、一日の水分補給は１．５リット
ルだそうだ。
毎週月曜日に、ビレッジではサロンで映画が上
映される。今週月曜、いつものように日課のフ
ルート練習に出向いた私は映画のことを係に指
摘された。すっかり忘れていた。
映画は若年アルツハイマーを描いた韓国映画だ
った。今日の私じゃないか。
最近、物忘れがちょくちょくある。映画と同じ
だ。私の場合、毎週月曜日には映画上映がある
ことを知りながら、カレンダーにも書いていな
がら、当日忘れている。
やや深刻に考えた。
まず確認不足。
それもある。
そこで作戦１。１日の予定を書きだした。
薬に始まり、読経、吹矢、園芸水やり、スポーツ
クラブ…
朝、作戦を定める。スケジュール通りに実行。
これで、予定を忘れることは無くなると思うが、
物忘れの兆候があることは残る。
オリンピックは始まろうとしている。一方で新型コロナ
ウィルスはさらに威力を増してを迫っているようだし、
ほんま、大変。
われわれ年寄りはいち早くワクチンをうったが大半の
国民はこれからだし。ほんま大変。
大変、大変を繰り返しても、時は待ったなしで、動い
ている。五輪のファンファーレは「大変」の中で鳴る
んだろうか。
ワクチンをうっても、環境は以前とかわらない。
どこを向いてもマスク姿。
日本に限らず、世界は、人類は疫病との戦いの歴史
であることを私は学んだ。
五輪の存在が重いことも。
毎日ビレッジのサロンで、フルートの練習
をしている。
そこへのぞきに来る男女二人の仲間がいる。
最近はおしゃべりが多くなった。
3人には生活習慣？による特徴がある。
睡眠時間が極端に短い人。
汗をかかない人。
歯がほとんどない人。
「寝いない人」は時間構わず本を読んでいる。
昼は寝ない。眠くないのだ。
「背をかかない人」は酷暑でも汗拭きタオル
を持たない。サウナで汗を出す練習？をして
いる。
「歯がない人」は医者にも見せられない口の
中状態。
老人もいろいろだ。
それでもなんとかなっているし、生きている。
私の友人にいつも怒っている人がいる。
彼は私と同年配。大阪に住んでいる。
今日は、電話で天気予報が当たって
いない、と怒っていた。
彼が言うには、莫大な金を使いながら
コンピューターを使いこなしていない、
という。
そういえば天気予報がぴったり合うこと
はあるような、ないような。
当地は雪国の地だから、どんより曇って
いても不思議はない。降ったかと思うと、
すぐ晴れる。
天気予報は真剣に考えたことなし。
いつもそうやって怒る。えらいなあ。
いつもは、内閣が頼りないとかいっている。
彼に言わせると、怒っているから、生きる
エネルギーがわくのだそうだ。
私にはそんな勢いはない。
なにもかも、仲良く穏便に、円満に。
人間がまるくなったのか、事なかれ主義に
落居っているのか。
年、という声が聞こえる。
ｐｃを打っていたら、すごいと声が
かかった。
え？なにがすごい？ アプリで家計簿
つけていただけなのに。
ここは老齢者が住まうサ高住。インター
ネットが各戸に届いていなかったころ、
可能な集会室でｐｃのキーをたたいてい
た。
まるで、音符を拾う楽器演奏と同じ。
分からないものには永遠に理解できない
世界だろう。
新型コロナウイルスワクチンの予約を電
話以外で受け付けたとき、混乱が起きた。
「さくら、さくら」と弾いてごらんと言
われても、簡単といわれても、仕組みが
まるっきり知らないものには、未知の世
界かも。
世はラインの世界らしい。私も辛うじて
ラインの仕組みはならった。しかし、兄弟
で「元気か」なんて小さな字を打つ気には
なれない。かけ放題の電話で長電話をして
いる。
そうはいっても、年寄りがpcやスマホを習熟
するのを世の中は待ってくれない。
加速する社会のデジタル化に、高齢者は取り
残されているのではないか、と今日の新聞は
問う。
私もそう思う。でも、高齢者にその気を期待
するのは無理ではないか。
ヨガを始めて日ごろ使わぬ筋肉を動かす。
すると、やればなんとかなるもので、及
ばずとはいえ、なんとか格好になるでは
ないか。
すると、まだやりますかと、年下の仲間
から声がかかる。
でも、頭によぎるのは先の会社の先輩の
声。
そないに、元気になってどないするんや。
それや。
いまのところ、歯は自前が20本以上ある
し、耳はいいし。目は免許更新が楽々パ
スした。
血液検査の結果は悪いところはない。
元気なんだが、高血圧で内科へ通ってい
るし、頻尿で泌尿器科へ数か月ごとに薬
をもらいに通院する。認知症が心配で、
脳外科に通う。
だから、すぐにはくたばらない。
死に時は不明。というより死に時を見失
ったか。いずれ「元気に死ぬ」というこ
とか。
鷲田誠一先生が〈折々の言葉〉に復活さ
れた。
具合が悪いということだった。今や朝日
の定番、ないと小さいながらぽっかり穴
が空いたようだった。お元気になられた
ことを喜びます。
早速、ヒットを飛ばされた。
今重要なのは「おかしくなっているよ」
っていってくれる人がいることではない
かな 東畑開人
一人きりでいると、人はものごとをつい
「極端」に考えてしまうと臨床心理士は
いう。コロナ禍、そうした場が「蜜」と
して閉じられる。大切なのは「具合が悪
いこと」に気づき立ち止ませることなの
に。(抜粋しました）
３行日記の勧めというのがあった。
１行目は良いこと。2行目は失敗したこと、
３行目は明日への目標を書くというのだが。
まず、良いこともよくないこと、失敗した
ことを毎日書くのは、普通の日記を書く以
上に難しいと思うのだが。いいことを1行
で片付けるのはもったいないことと、思
うのだが。
例えば、週に4日通うスポーツジムの
簡単なトイレの清掃、スリッパぞろえを
トイレを利用した時に、私はする。
これは最初は日記になっても、ルーティー
ンになれば、書く必要がなくなる。
今日から大相撲が始まった。
解説者が「わかたかかげ」と言いにくそうに
発音する。私は「わか たかかげ」と「わか」
「たかかげ」と途中に一息おくと発音がうまく
いえる。
１行日記では「わか たかかげ」と言えるよう
になった、と書こうか。
他の人には、「どうぞお好きなように」ですが。
新聞の別刷りに「３行日記」の紹介が
あった。３行日記のうち１行は「今日
一番感動したこと」を書くという。
毎日か。毎日はしんどいのと違うか。
いいことが続けばいいが。
今日はあった。政治学者の姜 尚中先生
の人生相談の回答記事だった。
相談は20代女性。両親と3人家族。落ち
込んで働きに行けない父について。
回答：お父さんの去就に一喜一憂してい
るあなたは、本当に父親思いの優しい娘
ですね。3人家族で温和な家庭の中で育っ
たあなたはお父さんを愛するがゆえに、
会社へ行けないお父さんの身の上が心配
でならないのでしょうね。
先生の語りかけだけで相談者は聞いてよ
かった、と思ったであろう。回答はこの
あと続くが、先生の暖かな文章が相談者
をなごませたに違いない。
３行日記の後の二行は「失敗したこと」
と「明日の目標」だ。
