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新潟薄氷のJ1残留

2012-12-02 17:18:33 | サッカー
 J1最終節は、前節で優勝が広島に決まっていたが、いくつかの熾烈な争いのドラマが用意されていた。注目は、残留争いとACLに出場圏となる3位争いである。
 残留争いのクラブは、新潟、ガ大阪、神戸、セ大阪で、3位争いは鳥栖、柏、浦和、名古屋である。そのため、18クラブに対して、とくに8クラブの勝敗に注目が集まった。9試合中7試合の勝敗が、これらの争いを左右するエキサイティングな最終節となった。

 残留争いは、勝ち点37の新潟は勝っても自力での残留がない。他クラブの残留条件は、勝ち点38のガ大阪は勝利が絶対条件、勝ち点39の神戸は引き分け以上、勝ち点41のセ大阪は負けると他クラブの戦績によっては危険という状況だった。
 結果はガ大阪と神戸が敗れ新潟が勝ち、すでに決まっている札幌とともにガ大阪と神戸が降格となった。
 新潟は漁夫の利を得たようだが、先週節に続いた勝利で、何とかJ1に踏みとどまった。不調だったクラブを、途中から指揮した柳下監督の力が大きかったのだろう。降雪地域というハンディありながらも、サポーターの力があり経営が良好で、連年中位をキープしているクラブの残留は喜ばしいことだ。

 わたしはガ大阪VS磐田の試合を見た。輝かしい戦歴を持つ関西の雄でJ1をキープしてきたガ大阪が、残留をかけてどんな試合をするかを確かめたかったのだ。
 勝たなければならないガ大阪が、磐田に5分という早い時間帯に先制された。2点取らねばならなくなったガ大阪が後半早い時間に同点(7分)とした。もう1点を取りたいガ大阪だが、時計の針が進んでいき、終了間際の40分に磐田が得点してそのまま終了した。
 終始シャープな動きと多彩な攻撃をした磐田の印象が強く、ガ大阪選手の連動性に欠けるチーム力の弱さはいかんともしがたいものだ。遠藤、今野などのトッププレーヤーを擁しながらも、かつての印象として残っている西野監督の率いるガ大阪とは異なるチームになってしまっていた。J2降格だと遠藤、今野の去就が問題になるだろう。
 
 3位争いは、名古屋を破った浦和が手にした。名古屋と浦和は、ビッククラブとして最終節で優勝争いをする期待をされていることからすると、3位争いするのはJリーグとしてはさみしさもある。
 3位争いと残留争いでエキサイティングだったことと、優勝の広島2位の仙台と地方都市のクラブが上位を占めたことは、力が均等しているからである。そのおもしろさがありながらも、ACL出場の4(天皇杯優勝クラブも加わる)クラブが、予選リーグで全て敗退する状況は、Jリーグ弱体とも見られる。サッカー水準を上げるには、サポーター、財政、クラブ運営がよく優勝争いに常時加わるビックラブの待望論もあることを記しておこう。

■最終節の勝敗と観客数
鹿島2-0柏    19141
浦和2-0名古屋  51879
清水0-0大宮   14729
横浜1-0鳥栖   26642
セ大阪2-2川崎  18487
新潟4-1札幌   28055
磐田2-1ガ大阪  14389
FC東京6-2仙台 30944


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