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昭和のプロレス:日本人同士がおもしろい

2019-07-26 06:48:06 | 日記
絵に描いた餅

 「甦れ!金曜8時の昭和のプロレス」では、脇役を演じて当時のマット界を盛り上げた
レスラー達を振り返っています。
今週は「波に乗りそこなった男 マイク・シャープ・ジュニア」です。

 新日本プロレスにやって来たのは1984年の1月。
与えられた役割は、当時の外人レスラー人気ナンバー1のハルク・ホーガンのタッグ
パートナーです。
力道山と戦ったマイク・シャープの息子という血筋の良さと193cm135kgの堂々たる
体に注目した新日幹部は、ホーガンと組ませれば必ず人気者にできると目論んだのでした。

 1月27日には猪木藤波組との一戦がテレビ生中継されています。
28日には人気絶頂の長州・谷津とセミファイナルで対戦しています。
2月2日も木戸・前田組との一戦がセミファイナルに組まれています。
3日に行われた札幌中島体育センターでのシリーズ最終戦では、メインイベントで猪木前田組と
戦っています。
 これらの試合全てがホーガンと組んでのタッグマッチでした。
人気者と組んでこれだけの大舞台に連続して登場となれば、多少はファンが気にしても
良さそうなもの。
ところが思ったような反響はありません。
ファンの関心は他に向けられていたのでした。

失敗に学ぶ
 
 当時の新日マットの流れをおさらいしておきましょう。
1982年10月8日の後楽園ホールで、長州力が突然の反乱を起こしました。
有名な「かませ犬」発言をして藤波に下克上を宣言したのです。
 エース級の日本人同士の戦いはまだ一般的では無かった時代です。
生の感情をぶつけ合う戦いにファンは魅了され、長州対藤波は名勝負数え歌として大人気の
カードになりました。
 83年4月3日蔵前国技館で長州は藤波を破ってWWFインターヘビー級王座を奪取。
8月4日にところも同じ蔵前国技館で、今度は藤波が王座を奪還します。
そして迎えたのが12戦目に当たる2月3日の「雪の札幌決戦」でした。

 ところがこの試合、入場する長州を全く関係のない藤原が凶器を持って襲い血だるまに
してしまいます。
その為試合は中止になり会場は大混乱に陥りました。
そんな状況で行われたのがメインの試合ですから、誰もマイクに注目などしません。
 それでも新日幹部は諦めず、すぐさま4月のシリーズにもマイクを呼び寄せました。
このシリーズの最終戦は19日の蔵前国技館です。
マイクはセミファイナルに出場しますがメインの試合が凄すぎた。
長州率いる維新軍と猪木以下の正規軍、5対5の決着戦が組まれていたのです。
 またも日本人同士の大試合にファンの関心は集中し、マイクの戦いに興味を抱く者は
ほとんどいません。
ここに至って新日幹部も漸く気が付きました。
マイクにはファンを夢中にさせるキャラクターも大技も何も無いのだと。
コメント
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