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身近な生き物:リアル弱肉強食

2019-07-24 06:29:59 | 日記
目の前の猛禽

 歳をとっても食欲が衰えません。
同年輩で飲んだり食べたりする場面では、周囲が異口同音に「よく食うね」と呆れます。
自分でも旺盛な食欲を持て余し気味です。
 そんな私が先日凄い食事の場面を目にしました。

 近くの森林公園を散歩していた時の事、芝生広場の案内板の上にいる何かに気が付きました。
15mほど離れていますがシルエットは猛禽類の様です。
しかし人通りのあるそんな場所にいる筈が無い、恐らく誰かが衣類を掛けているのだろう。
 でも近づくと明らかに生き物、やはり猛禽類です。
もう二三歩進めば飛び立つだろうと思いましたが、あに図らんやそこにいます。
 とうとう2mの所まで来てしまいまじまじと姿を観察しました。
青みを帯びた背中、細長い横縞の入ったお腹、鋭い目はオレンジ色をしています。
オオタカです。
この森林公園で幾度も飛翔する姿は見て来ましたが、これ程の距離で対峙したのは初めてです。

 良く見ると尾羽の長さが均等でなく、何本かが抜け落ちている様です。
もしかしたら別の生き物と争って怪我を負ったのかもしれません。
不本意ながらこんな場所にいるのは、飛び立つ力が無いのでは。
そんな懸念を抱いてもう一歩踏み出した瞬間、軽くジャンプして数メートル先に舞い降り、そのまま
石垣と生け垣の隙間に姿を消しました。
 オオタカは狩りの名人、急降下と瞬時の減速、それに小回りの利いた飛行で、飛びたてばたったの
5秒で獲物をしとめます。(ダーウィンが来た より)
羽が抜けて思うように飛べなければ狩りはできません。
もしかしたらキツネに襲われるかもしれません。
可哀そうだけれど死が近づいているのは確かです。

我が身を忘れて

 翌日その場所を覗くと、石垣と植え込みに続く芝生の上に鳥の羽が散乱していました。
やはりやられたか、と思いつつ近づくと私の懸念は全くの見当はずれでした。
そこにあるのはどれもオオタカのものにしては短すぎる羽ばかり。
辺りを見回すと首から下がきれいに無くなったドバトの頭部が転がっていました。
 昨日オオタカが入り込んだ生け垣を覗くとそこにも羽が散乱しています。
つまりあの時のオオタカはドバトを狩って生け垣と石垣の隙間で晩餐を迎えるところだったのです。
何らかの事情で食事をいったん止めて案内板の上で周囲を窺っていた。
それを見た私が勝手に衰弱死の憶測をした、って訳でした。

 危惧は外れたけれど、犠牲者は存在しました。
頭だけ残して全て喰い尽くされた食痕は弱肉強食の印です。
「むごいね」
 人様の倍も食べ散らかす身の上が、勝手なことをほざいたのでした。


コメント
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