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雑草の日:麦の毒

2019-07-09 19:15:30 | 日記
人気者が嫌われ者に

 公園の芝生広場で雑草が凄い事になっています。
幾種類ものイネ科の植物が競い合うように伸びて絡み合い、出来の悪い麦畑を思わせます。
肝心の芝は新参者に押しやられ根元で身を潜めています。
 こんなになれば抜き取りも困難で対応に苦慮しそうです。
部外者ながら頭を悩ませています。

 毎週火曜日はウォーキングの途中で見かけた雑草を取り上げています。
今週は、 イネ科 ドクムギ属 ネズミムギ です。

 特に目につくのは30cm近くに伸びたこのネズミムギです。
元々はヨーロッパの植物ですが、明治期にイタリアンライグラスの名で牧草として導入されました。
繁殖力が強いことから砂防緑化の目的でも各地に植えられました。
当初から人気の高い飼料で、現在でも重要な牧草のひとつです。
 ところが野生化したものが耕作地に入り込んで作物の栄養を奪い取る。
害虫のカメムシの発生源にもなる。
花粉症の原因植物でもある。
アレロパシー活性を持っているので他の植物の成長を阻害する。
そしてなにより生命力が強いので防除が困難。
 そんな理由から今ではすっかり嫌われ者になってしまいました。

ネズミとウシ

 厄介なネズミムギにどんな駆除策があるのでしょう?
<芝生などでは開花結実前の早春に刈り込みをして、種子を作らせないのが効果的。
この場合、株元から再生するので幾度も刈り込む必要がある。
 水田に散らばった種には水攻めが有効。
50日以上湛水すれば種子の90%以上は死滅するとの報告がなされている。>
(病虫害・雑草の情報基地 より)

 イネ科植物を選抜的に枯らす薬剤の散布もあります。
「茎葉処理型除草剤」は直接かける液体タイプ。
生長したものにも効果がありますが、液が掛かった部分にしか作用しないのが難点。
「土壌処理型除草剤」は土にまく粒状の物。
効果が出るまでに暫く時間が掛かります。
ネズミムギの場合はまだ伸びていない時期の使用が適しています。
 いずれの場合も過去に何度も使われて来たので、除草効果は薄れてしまっているそうです。
(生活110番 より)

 刈り取りも薬剤も余り期待できないとなると、次は生物兵器です。
公園には似合いませんが牛を放ってネズミムギを食べさせる方法はどうでしょう。
<頴果は動物の胃の中でも生存する>(親友生物データベース より)
これでは地上部は消せますが、糞をしながらせっせと種まきをしている様です。
 更に予想外の事態も起こります。
<特殊な条件が重なると飼料として食べた牛が中毒になり、最悪の場合死亡する可能性も
ある。>(Wikipedia より)
 ネズミだけにチュー毒。
食べた牛はモー降参。

コメント
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