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日々の愚問:兵器の末裔

2019-07-13 07:13:56 | 日記
その名は枯葉剤

 耕作放棄地を覆っていた雑草がある時いきなり枯れ始めました。
恐らく除草剤を散布したのでしょう。
草が姿を消すと、代わりに愚問がムクムクと顔をもたげました。

 毎週土曜日は日々の暮らしの中で生じた、極々小さなどーでも良い愚問を取り上げています。
今週は「除草剤のメカニズムを知る」です。

 Wikipediaによると<植物を枯らす為の農薬。
接触した全ての植物を枯らす非選択的タイプと、対象とする植物だけを枯らす選択タイプがある。
ベトナム戦争で使われた枯葉剤も除草剤の一種。>とありました。
あの忌まわしい被害を出した枯葉剤は、そう言えば除草剤のはしりです。

使用上の注意

 除草剤には吸収の仕方でふたつのタイプがあるそうです。
<薬剤が茎や葉の表面から吸収される茎葉処理タイプ。
こちらの効果は1~2カ月で種には効果なし。
 根や木質化した幹から吸収されるのが土壌処理タイプ。
発芽した種が育たない様に働き、効果は半年。
生長した植物には不向き。>(アイ・エイチ・エスHP より)
 更に液剤と粒剤があり、前者は即効性で後者は長期間有効なのだそうです。

 気になるのはどうやって植物を枯らすのか、です。
これには主に5つのタイプがある様です。
 <光合成を阻害し養分を生成できなくして枯らす。
植物ホルモンの生理作用を攪乱させて生長を乱し枯らす。
活性酸素を発生させて細胞を破壊し枯らす。
アミノ酸や脂肪酸の生合成を阻害して枯らす。
細胞分裂を阻害して枯らす。>(農業工業会 より)
 いずれのタイプも使用上の注意を良く読んでから使うべし、と強調されていました。

 中途半端な知識で使用すると痛い目に合います。
抜いても抜いても次々と生えて来る草に閉口して、数年前に除草剤の使用を思い立ちました。
大事な植木を枯らさない様に何も植えていない物置の辺りに試しに撒くと、雑草が見事に
枯れて威力を実感しました。
 しかしふた月くらい経った頃に予想外の出来事が起こりました。
そこから4メートル以上離れた場所のこんもり茂ったモミジ、心地よい日陰を作ってくれた
大事なモミジが急に元気を無くしてしまったのです。
 どんどん樹勢が弱まるのを見て最初は病気かと思いましたがどうも違う。
手の施しようがないまま息絶えた頃に、漸く気が付きました。
モミジの根は思いのほか広範囲に張っていて、薬剤を吸収してしまったのです。
 安易に使うのがどれ程恐ろしいことか、その時に思い知りました。
ベトナムに枯葉剤を撒いた愚作を、無知な私は半世紀後に繰り返していました。

コメント
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