世相を斬る あいば達也

民主主義や資本主義及びグローバル経済や金融資本主義の異様さについて
定常で質実な国家像を考える

SMAP草なぎ事件で教えられたこと

2009年05月02日 | 日記
東京都港区の公園で全裸になったとして、公然わいせつ容疑で逮捕され釈放された「SMAP」の草なぎ剛さんが起訴猶予処分となった。
起訴猶予というのは不起訴処分のひとつだが、「嫌疑なし」や「嫌疑不十分」に比べ犯罪の疑いはあるのだが許してやるというお目こぼしだぞ!という意味合いがある。東京区検は「事実関係を認めて反省し、広く報道されるなど社会的制裁を受けている」と判断したとなっている。
それにしても「公然わいせつ容疑」ということで逮捕されたのだが、本当に「公然わいせつ」だったのかどうかを考えてみる必要がある。
「公然わいせつ罪」とは不特定多数の人が認識できる状態の場所などで、わいせつな行為をした罪。刑法174条に規定され、罰則は6カ月以下の懲役もしくは30万円以下の罰金または拘留、科料。
わいせつとは「普通の人の性的羞恥(しゅうち)心を害し、善良な道義観念に反する程度に興奮、刺激させる行為や物」(最高裁判例)とされる。*わいせつとは社会通念に照らして性的に逸脱した状態のことをいう。
筆者の知る限り、彼は草木も眠る丑三つ時に、公園で(不特定多数の人が認識できるとは思えない場所と時間)泥酔した挙句、着衣を脱ぎ丁寧にたたみ、大声で騒いでいたと云うことのようだ。性器や尻の穴、乳首はわいせつ物らしいが、泥酔して誰も居ない公園で深夜全裸になったからといって、その行為が「性的」であると即断することは出来ないのではないか?
彼は警察官の制止を無視したらしいし、若干酔っ払いの勢いで抵抗したのだとすれば、迷惑防止条例とか公務執行妨害で逮捕した方が筋は良い。検察の起訴猶予も威張り腐っている「嫌疑不十分」というのが妥当な線である。おそらく起訴しても、無罪になることは上記の筆者の素人判断でも明白だ(笑)
まぁそこは人気商売のタレントにとっては、早期の決着が望ましかったのだろうから、今さら問題視しても仕方がないのだろう。
さて、問題はその「SMAP・草なぎ、公然わいせつ容疑で逮捕」のテレビの報道合戦が目を引いた。目茶苦茶なフィーバー振りで、ほとんど喜んでいる節さえ見えたことだ。今や新聞を読まない人種がテレビとネットで事を片づける傾向さえでているのでテレビの影響は新聞以上に大きい。
ところがこのテレビと云う代物、極めて危険な代物でもある。新聞の場合、購読料という収入源があるがテレビはスポンサーからの広告収入だけで生きている。スポンサーがつくか着かないか、これは「恐怖の視聴率」という虚しい数値に命運をかけている。視聴率を稼げるタレントやそのプロダクションとの関係が順調であることは、重大な問題となっている。或る意味、腫れものに触るくらい気を使っていると云うことだ。
そういう状況であっても犯罪は別モノ、遠慮はいらないというのがテレビ界の常識でもある。一旦逮捕となれば、もう日々の憂さの晴らし所だ。徹底的にやらせて貰うことになる。
しかし、世論の動きをみると、こりゃまずい、多くの人々が草なぎさん擁護論に傾いている。こうなると、テレビは掌を返し、コメンテータを通じて、逮捕はオカシイと声だかに語らせる。
どうも何を信じて良いのか判らない世の中になっている。いや昔はもっと酷かったのだから、マシになったとも言える。結局、己の眼で見聞き判断することになるのだが、そうそうすべての出来事を己の目で真贋たしかめるのも難しい。筆者などは、最後は自分の第6感に頼ることにしている(笑)

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