世相を斬る あいば達也

民主主義や資本主義及びグローバル経済や金融資本主義の異様さについて
定常で質実な国家像を考える

●竹中教授の陰謀 社会保障の足切り、ベーシックインカムへ

2019年04月06日 | 日記

 

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●竹中教授の陰謀 社会保障の足切り、ベーシックインカムへ


新自由主義、市場原理主義の行きつくところは、≪ 究極的には、政府が最低限の所得を支給するベーシックインカムを導入するしかないと考えている。これにより年金も生活保護も必要なくなる ≫と日本の経済政策に強くコミットしている竹中平蔵が人ごとのように語っている。

この時点で、竹中は、“年金や生活保護”だけを事例的に語っているが、方向性としては、健康保険制度や介護制度についても、同様の考えで、ベーシックインカム制度で括ってしまう意図が明確だ。

ここで重要なことは、このまま、新自由主義、市場原理主義経済の継続は、昨日言及した2割のアンダークラス出現である。と同時に、日本社会が回らなくなると云うことであり、現在の日本の社会福祉制度の維持が、根本的に不可能になることを意味している。

つまり、竹中や既得権益で生きている勢力は、“今だけ、金だけ、自分だけ”の惰性の延長線で生きようと考えているから、最後に、社会保障関連の維持が困難になり、社会保障関連の歳出を、最低限のベーシックインカムに置きかえようと考えていると云うことだ。

実際問題、新自由主義、市場原理主義経済の継続で国家を回していけば、格差が是正することはないわけで、貧富の差が階層化するのは確実なのだ。

ゆえに、新自由主義、市場原理主義経済に対し、世界的にはアンチテーゼが出ているわけで、そのことに気づいていないのは、日本と韓国くらいのものである。

そもそも、元祖アメリカが、ご都合主義な保護貿易などを持ちだしていることから判るように、自由主義、市場原理主義を基礎とする、グローバル経済の弊害の方が多くなりつつあるわけで、いまだに、方向転換せずに、グローバル経済に突き進む態度を改める時期がきている。

しかし、未だに日本経済のかじ取りの教祖として、この竹中平蔵のような男を重用している安倍政権乃至は自民党政治が続く限り、この男が描いている最低限度のベーシックインカムと云う涙金を支給され、あとは“自己責任”という、名ばかりに“福祉国”が誕生することは確実だろう。

少なくとも、自民党政治において、ここ30年、この男が語った経済政策は、ほとんど実行されて、いまのような日本と云う国が存在しているのは事実なので、充分に注意すべきコラムである。

この男の既得権益叩きには注意が必要だ。既得権益を叩いて零れ落ちるゲインを受けとめる事業に参画する利益相反な人間であることだ。

この男は、新興宗教の教祖代理のような地位にあり、ご利益が少ないのは、信心が足りないか、お布施が足りないとしたり顔で語るのだ。


≪まだら模様の平成時代、ベーシックインカム必要に
竹中平蔵 東洋大学教授/慶応義塾大学名誉教授
[東京 8日] - 昭和が「激動の時代」だったとすれば、平成は「激変の時代」だった──。失われた30年などでは決してなく、日本社会は浮き沈みを繰り返しながら、プラスとマイナス両面で変化があった「まだらな30年間」だったと、竹中平蔵・東洋大学教授は指摘する。

世界的に格差を始めとした社会の分断が深まる中、これから新たな時代を迎える日本は社会保障制度改革を避けて通れず、政府がすべての国民に最低限の所得を支給するベーシックインカムの導入が必要になると、竹中氏は主張する。 :同氏の見解は以下の通り。

この30年間は総じて5つの期間に分けられる。まずはバブル崩壊とそのインパクトを明確に見通せなかった1990年代前半。株価も不動産価格も下がり始めたが、多くの人々が「もうひと山来れば大丈夫」と考え、十分な改革ができなかった。

第2期は1990年代終盤。日本はここで金融危機を迎える。そして2000年代初めに小泉純一郎政権が誕生し、第3期の改革の時代に入る。この5年半で不良債権を処理し、株価上昇率も実質成長率も一時米国を上回った。

そこから民主党政権が終わる2012年までの第4期は、最も失われた時代となった。リーマン危機が発生しただけでなく、日本では製造業の空洞化が一気に進んだ。それを受ける形で第2次安倍晋三政権が誕生し、再チャレンジの第5期に入った。

<人材獲得競争に背>
特筆すべきは、「長時間働き、貯蓄する」という日本の国民性がこの間に変化したことだ。平均労働時間はこの30年で15%減少した。ブラック企業が今も社会問題になるが、全体として労働時間は着実に減っている。

一方、平成の初めに15%前後と先進工業国でトップクラスだった貯蓄率は、年によって変動があるものの、一ケタ台前半にまで低下している。今ではスペインと並んで最も低い。これは高齢化が背景にある。

日本の人口は平成の初めと終わりでほぼ変わっていない。途中まで少しずつ増え、その後減少に転じた。移民を受け入れている米国の人口は同期間に30%、英国は15%増加している。つまり世界で長年繰り広げられていた人材獲得競争に、日本は背を向けていた。退職後は収入より支出のほうが多くなるため、人口に占める高齢者の割合が高まれば、全体の貯蓄率は下がる。経済にとって重要な貯蓄投資バランスの構造が大きく変わった。

プラス面の変化も起きた。1つはデジタル社会の基盤が整備されたこと。1995年にマイクロソフトの基本ソフト(OS)「ウインドウズ95」が登場して以降、一般家庭にパソコンが広まり、今では携帯電話も含めたインターネットの普及率は97%前後まで高まった。全国の市町村で高速ブロードバンドが使えるようになり、世界で初めてテレビ放送の完全デジタル化を果たした。

東京の都市開発も良い方向に進んだ。バブル期に臨海部へ広がっていた東京の開発は、1995年に当時の青島幸男知事が都市博(世界都市博覧会)を中止すると都心に回帰した。興味深いのは、日本橋と銀座は三井不動産が、大手町と丸の内は三菱地所が、赤坂と虎ノ門は森ビルが、エリアごとに競うように開発を進めたことだ。東京はコンパクトな街が連なる面白い都市に変貌し、急増する外国人観光客にとっての魅力を増した。

<ライドシェアを生み出せなかった日本>
小泉政権で閣僚を務めた5年半、やり遂げたこともあればやり残したこともある。経済財政諮問会議を機能させ、財政政策とマクロ経済政策を統合させたこと、不良債権処理、郵政事業と道路公団の民営化を進めたことは成果と言えるだろう。銀行の不良債権を処理し、企業のバランスシート調整(負債の圧縮)を進めた結果、リーマン危機で日本は欧米ほど大きな打撃を受けずに済んだ。

社会保障制度改革や労働市場改革は積み残された。日本を含め、世界では格差を超えて絶望的な社会の分断が進んでいる。しかし、どの国も有効な政策を打ち出せていない。究極的には、政府が最低限の所得を支給するベーシックインカムを導入するしかないと考えている。これにより年金も生活保護も必要なくなる。

安倍内閣は明治維新以降で最長の政権になる可能性が高い。長期政権のレガシーとして、ぜひ社会保障制度改革にチャレンジしてもらいたい。 :規制改革もさらに進める必要がある。ここ8年ほどを振り返ると、世界で最も成長した産業はライドシェア(相乗り)だ。米ウーバーの企業価値は8兆円、中国の滴滴出行(デイディチューシン)は6兆円程度と見積もられている。

日本にはライドシェアがなく、価値はゼロだ。デジタル社会の基盤が整っている日本もできたはずなのに、既得権益を持つ業界が反対した。目の前の小さな利益に固執することで、大きな時代の流れのなかで大きな利益を見過ごしてきたのではないか。

*本稿は、ロイター特集「平成を振り返る」に掲載されたものです。竹中平蔵氏へのインタビューをもとに、同氏の個人的見解に基づいて書かれています。

*竹中平蔵氏は、東洋大学国際学部教授/慶應義塾大学名誉教授。1951年和歌山県和歌山市生まれ。一橋大学経済学部卒。日本開発銀行(現日本政策投資銀行)、ハーバード大学客員准教授などを経て慶大教授に就任。2001年小泉内閣で経済財政政策担当大臣。02年経済財政政策担当大臣に留任し、金融担当大臣も兼務。04年参議院議員当選。05年総務大臣・郵政民営化担当大臣。現在、国家戦略特別区域諮問会議の有識者議員、未来投資会議の民間議員などを務めている。 (聞き手:久保信博)
 ≫(ロイター:コラム)

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