西上州、物語山・メンベ岩
サンスポ-ツランドから見る物語山とメンベ岩
西上州に物語山という、何とも趣のある名の山がある。
いかにも何がしかの伝説が伝わっていそうだ。
物語山ものがたり
→くわしくはこちら
ということで、今回は冷静に事の次第を確認してみよう
◆物語山の名の由来
・メンベ岩に伝わる戦国の悲劇を今に伝えることから「物語山」
・琵琶楽の語り部、琵琶法師がこの山で行をしたから「物語山」
◆物語山の伝説
・メンベ岩には今でも武将の遺体、鎧、冑と刀は風雨に晒されてそのままこの岩上に残されている
・戦国時代、メンベ岩の頂に財宝を埋めた
・戦国の埋蔵伝説を聞きつけて、財宝目当てにメンベ岩を登る者は 必ず墜死の憂き目に遭う
つまり・・・。
物語山に伝説あり。伝説はメンベ岩にあり。
伝説を伝えるメンベ岩を抱く、最高峰の山が物語山。
という事なのであろう。
それでは、メンベ岩登らずして物語山を語ってはなるまい。
はたまた、かの伝説は・・・?
やはり興味はそこにあろう。
そこで・・・・。
★メンベ岩に登ってみた★
第一次メンベ岩学術登攀隊メンバ-はガストンさん、matくん、sakの3名。
「伝説検証」という学術的に興味深い、山行価値を理解されている知性派メンバ-だ。
決して「篤志家」とか、「酔狂な」とかそういうんじゃないですからね。
下仁田サンスポ-ツランドから登山道をしばらく歩く。
メンベ岩を仰ぎ見てから、少し進み沢の右岸側の支沢に入る。
しばらく進むと涸れた小滝。
この手前、右岸側のズルズル急斜面を尾根目指して行く。
当然、道はないので要注意。
右岸の支沢
尾根に小岩壁が見える。その上を目指して登る。
尾根に出たらそれを忠実に詰めていく。
ピ-クを一つ越えるとメンベ岩の基部が見えてくる。
基部を右に回り込む。
南面のクラックル-トを仰ぎ見る。
下部には支点や古ぼけたロ-プも見える。
登られてはいるようだ。
クラックル-トを行く
残置のRCCボルト、リングボルトそして古いロ-プを辿っていく。
下部のクラックには灌木もある。
思いのほか立っており、Ⅳ級クライミング。
諸々の不安も手伝って、早々にA0を決める。
【諸々の不安①=「財宝目当てにメンベ岩を登る者は 必ず墜死の憂き目に遭う」という伝説。】
【諸々の不安②=見えない上部への不安。】
【諸々の不安③=岩の脆さに対する警戒。】
クラックには、キャメロット(#0~#2)が有効。残置とキャメで支点を取りながら行く。
上部を望む
クラックを終えると、フェイス。幾分傾斜もゆるむころ小バンド。
バンドを数m右にトラバ-スして浅い凹角を直上。
上に行くにしたがってハ-ケンも多く、ル-トを見出すには十分な間隔で打たれている。
しかし、先出のロ-プが通されており、クイックドロ-をセットできない。
前進用の3mmスリングが活躍する。
また、ロ-プが腐っている。テスティングすると、容易く切れた。
充分な注意が必要だ。
終了点は灌木で取れる。
1ピッチ、40m。
セカンドmatくん
セカンドmatくん、ガストンさんはフリ-で。
メンベ岩の上は物語山西峰から見たときに感じたほど広くない。
細い薮のリッジといった様相。
一番高さがありそうな西の突端はいくらか平らになっており、眺めは抜群だ。
メンベ岩から物語山西峰
影メンベ
懸垂下降で取付きに戻るが、枯れ木が多いので支点選択に要注意。
懸垂支点にスリングとビナを残置。
懸垂で下降
ピッチ数はないものの、クライミングとしては楽しめた。
西上州にしてはグズグズの脆さを感じさせない一本だ。
物語山(西峰)へはそこから急な尾根をしばらく上がり、山頂直下で右にトラバ-スすると、西峰の展望台。
メンベ岩が一望できる。
メンベ岩
物語山
西峰、本峰を経由して登山道を下山する。
◆物語山の伝説
・メンベ岩には今でも武将の遺体、鎧、冑と刀は風雨に晒されてそのままこの岩上に残されている
→確認できず。
・戦国時代、メンベ岩に財宝を頂に埋めた
→確認できず。
・戦国の埋蔵伝説を聞きつけて、財宝を目当てにメンベ岩を登る者は 必ず墜死の憂き目に遭う
→安全なクライミングに留意すれば、大丈夫。
メンベ岩
結論
・鎧兜や財宝は確認できず。
・すでに持ち去られた可能性も否定できない。
・メンベ岩は財宝目当てでなければ、登れる。
物語山ものがたり。
戦国ロマンとメンベ岩の言伝え。
物語山とは良く言ったものだ。
sak
サンスポ-ツランドから見る物語山とメンベ岩
西上州に物語山という、何とも趣のある名の山がある。
いかにも何がしかの伝説が伝わっていそうだ。
物語山ものがたり
→くわしくはこちら
ということで、今回は冷静に事の次第を確認してみよう
◆物語山の名の由来
・メンベ岩に伝わる戦国の悲劇を今に伝えることから「物語山」
・琵琶楽の語り部、琵琶法師がこの山で行をしたから「物語山」
◆物語山の伝説
・メンベ岩には今でも武将の遺体、鎧、冑と刀は風雨に晒されてそのままこの岩上に残されている
・戦国時代、メンベ岩の頂に財宝を埋めた
・戦国の埋蔵伝説を聞きつけて、財宝目当てにメンベ岩を登る者は 必ず墜死の憂き目に遭う
つまり・・・。
物語山に伝説あり。伝説はメンベ岩にあり。
伝説を伝えるメンベ岩を抱く、最高峰の山が物語山。
という事なのであろう。
それでは、メンベ岩登らずして物語山を語ってはなるまい。
はたまた、かの伝説は・・・?
やはり興味はそこにあろう。
そこで・・・・。
★メンベ岩に登ってみた★
第一次メンベ岩学術登攀隊メンバ-はガストンさん、matくん、sakの3名。
「伝説検証」という学術的に興味深い、山行価値を理解されている知性派メンバ-だ。
決して「篤志家」とか、「酔狂な」とかそういうんじゃないですからね。
下仁田サンスポ-ツランドから登山道をしばらく歩く。
メンベ岩を仰ぎ見てから、少し進み沢の右岸側の支沢に入る。
しばらく進むと涸れた小滝。
この手前、右岸側のズルズル急斜面を尾根目指して行く。
当然、道はないので要注意。
右岸の支沢
尾根に小岩壁が見える。その上を目指して登る。
尾根に出たらそれを忠実に詰めていく。
ピ-クを一つ越えるとメンベ岩の基部が見えてくる。
基部を右に回り込む。
南面のクラックル-トを仰ぎ見る。
下部には支点や古ぼけたロ-プも見える。
登られてはいるようだ。
クラックル-トを行く
残置のRCCボルト、リングボルトそして古いロ-プを辿っていく。
下部のクラックには灌木もある。
思いのほか立っており、Ⅳ級クライミング。
諸々の不安も手伝って、早々にA0を決める。
【諸々の不安①=「財宝目当てにメンベ岩を登る者は 必ず墜死の憂き目に遭う」という伝説。】
【諸々の不安②=見えない上部への不安。】
【諸々の不安③=岩の脆さに対する警戒。】
クラックには、キャメロット(#0~#2)が有効。残置とキャメで支点を取りながら行く。
上部を望む
クラックを終えると、フェイス。幾分傾斜もゆるむころ小バンド。
バンドを数m右にトラバ-スして浅い凹角を直上。
上に行くにしたがってハ-ケンも多く、ル-トを見出すには十分な間隔で打たれている。
しかし、先出のロ-プが通されており、クイックドロ-をセットできない。
前進用の3mmスリングが活躍する。
また、ロ-プが腐っている。テスティングすると、容易く切れた。
充分な注意が必要だ。
終了点は灌木で取れる。
1ピッチ、40m。
セカンドmatくん
セカンドmatくん、ガストンさんはフリ-で。
メンベ岩の上は物語山西峰から見たときに感じたほど広くない。
細い薮のリッジといった様相。
一番高さがありそうな西の突端はいくらか平らになっており、眺めは抜群だ。
メンベ岩から物語山西峰
影メンベ
懸垂下降で取付きに戻るが、枯れ木が多いので支点選択に要注意。
懸垂支点にスリングとビナを残置。
懸垂で下降
ピッチ数はないものの、クライミングとしては楽しめた。
西上州にしてはグズグズの脆さを感じさせない一本だ。
物語山(西峰)へはそこから急な尾根をしばらく上がり、山頂直下で右にトラバ-スすると、西峰の展望台。
メンベ岩が一望できる。
メンベ岩
物語山
西峰、本峰を経由して登山道を下山する。
◆物語山の伝説
・メンベ岩には今でも武将の遺体、鎧、冑と刀は風雨に晒されてそのままこの岩上に残されている
→確認できず。
・戦国時代、メンベ岩に財宝を頂に埋めた
→確認できず。
・戦国の埋蔵伝説を聞きつけて、財宝を目当てにメンベ岩を登る者は 必ず墜死の憂き目に遭う
→安全なクライミングに留意すれば、大丈夫。
メンベ岩
結論
・鎧兜や財宝は確認できず。
・すでに持ち去られた可能性も否定できない。
・メンベ岩は財宝目当てでなければ、登れる。
物語山ものがたり。
戦国ロマンとメンベ岩の言伝え。
物語山とは良く言ったものだ。
sak