acc-j茨城 山岳会日記

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立山初滑り

2012年12月01日 21時20分42秒 | 山行速報(山スキ-)
立山初滑り11月22日~25日
メンバー Nak他クラブ外総勢22名
昨年はじめて行った立山初滑りは雪不足であったが最終日に昨シーズン最高のパウダーを楽しめた。これに味をしめて、今シーズンも室堂入りした。

22日
未明の関東地方は雨だったが北上するにしたがって天候が良くなり、長野県の小川村付近からは真っ白の鹿島槍ヶ岳や五竜岳~白馬岳が望めた。これで眠気もいっぺんに吹き飛び、白銀の世界へ期待が高まる。

小川村から望む後立山連峰

 しかし、、、黒部ダムから望む立山連峰は雲の中であった。室堂も視界は悪くまずはみくりが池温泉の宿に入る。ゆっくり昼食を食べて午後1時半ころ駄目もとでクロカン散歩のつもりで室堂平へ向かう。浄土山の西側をゆっくり登っているとガスが徐々に切れてきた。うーん、これはもしや期待できるかも~、、、やがて立山や大日岳がほとんど全部見えそうなくらいにぐんぐんと視界が開けて来た。

なんと一ノ越方面が見えてきた.、、、、

浄土山西側の通称「展望台」付近まで登って、午後3時前になったので、下ることにする。新雪わずかのよく締まった雪面は、ほんの10分ほどの滑りで室堂平到着。ものたりない気もするが今季初滑りとしてはまずまず。おとなしく宿にもどろう。本日の滑降高度差:595m。

23日
朝から薄い霧であるが風は弱いので行動可能である。

今回の宿=みくりが池温泉

ゆっくりと出発準備をする。高いところに行くのはあきらめて雷鳥沢周辺の雪がたまっていそうな短い斜面を上り下りしようということになった。まずはみどりが池東側の東向き斜面、出だしが急でガスのため下の方がどうなっているのかまったく見えない。若い人たちは果敢に攻めるが小心者の私は慎重に下った。3本ほど滑ってから雷鳥沢テント場に移動し雷鳥沢を登る。斜面は下から見ると以外に見通しがきき登高に支障がない。が、となりの谷を覗くと底までは見えず雪面がどういう状態なのかわからない。これではちょっと急な谷をすべってやろうという気にならない。4、50分ほど登ってみて上の方はガスがさらに濃くなりそうなので標高2500mを越えたところから下ることにする。
 さあ、何とか視界の効いている間に滑って行こう!立山川側との間の稜線に近い浅い沢を滑る。ボーダーにとっては天然のハーフパイプ地形もあるのだが、この視界ではどうしようもない。凹凸や小さい庇が全く見えず、突然スキーが雪面に刺さってつんのめる。それでもだんだん滑りに慣れて来てそれなりに楽しめた。雷鳥沢のテント場に到着すると再び雪が降り出し視界はまた悪くなって来た。まあ、我々は良いときに下ったものだ、とお互いに慰め合った。これから明日までに雪が積もるといいんやけど。本日の滑降高度差964m

24日
昨夜から結局、雪はまったく積もらず。天候は期待していなかったのだが、なんとピーカンである。今日は、室堂乗越に上がり、少しでもパウダーのありそうな立山川側の北面を滑ろうという計画である。雷鳥沢の下部を大きくトラバースして室堂乗越の東側に上がる。

雷鳥沢下部のトラバース
 途中、雪面が固くてトラバースが少し怖そうなところもあったのでスキーアイゼンを装着した。
 2390mピークの南面を地獄谷出合へ向けてひと滑り。南面は陽が当たって柔らかくなっている。次は室堂乗越付近からまた南面をひと滑り、その次は2440mのピークに登り、大迫力の剣岳や奥大日岳をゆっくり眺めて食事をしてから南東方向に滑る。

剣岳

室堂乗越から眺める真砂岳~立山

奥大日岳、ひとつ手前の2611mピーク付近から滑りこむらしいが、こんなところが滑れるだろうか?


立山川のカガミ谷、たしかに北向き斜面はよさそうだが下部にはデブリも見られ今回は遠慮しておく


大走り尾根も滑ると良さそう。。


立山の定番 山崎カール(右上部)から称名川まで3つくらい段差がある。

はたして若い人たちは私が3回滑った間にさっさと登り返して5回ぐらい滑っていた。さっき立山川の谷底に黒い雲がいっぱい広がっていた。これがいずれは上がって来るのではと思っていたら案の定、視界が悪くなって来た。まずいなあ、と思い、滑降の準備を整えて地獄谷まで下るチャンスをうかがってしばらく待機。ガスが少し薄くなって来たので、みんなでわーっといっせいに下る。


称名川・地獄谷出合から室堂乗越を振り返る。我々の遊んだ痕跡が斜面あちこちに。

下に着くとすっかり天気がよくなってきたので、欲が出てきてさらに地獄谷左岸のピークに登り北斜面を滑る。このあと、ビンディングがすぐにはずれるのでおかしいなあと思い、よく見るとTLTフロントのバネ下に雪がこおりついていた。簡単に取り除くことができずドライバーを取り出して突つきだすことが必要だった。帰りは疲労困憊でみくりが池までの登りが堪えた。本日の滑降高度差1358m

25日
今日も新雪はつもらず、、だが、ピーカンである。パウダーはあきらめざるを得ないが、これに不平をいうのは贅沢というもの、これだけの景観を満喫しながら、歩いたり滑ったりできるだけでもすばらしい。


一ノ越左から朝日が昇る


背後には白亜の奥大日岳が、、

みくりが池温泉から室堂平を経て、一の越手前からは浄土山東側のカール地形を登る。谷奥最後の詰めは雪が堅くてつぼ足に変えた。龍王岳の北側コルまで行き、岩峰に挟まれたアルペンチックな圏谷を御山谷へ向けて滑降。


龍王岳北側の谷、ここをすべった。

御山谷を一の越へ登り返したあと、山崎カールへさらに向かうという元気な人たちと別れて、みくりが池温泉に帰ることにする。
一ノ越から玉殿岩屋の南端まで一気になるべく人の滑っていないところを行く。’一気に’と思ったが足が耐えられず途中で一回休憩した。

立山の西側斜面はシュプールだらけ。

楽しかった連休もこれで終わりかー、名残惜しいぐらいのところでさっさと帰ることにする。本日の滑降高度差829m
4日間の水平移動距離は27km、滑降高度差は3750mでした。つきあってくれたゆきうさぎの皆さん、ありがとう。
また、来年も来るからね。


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