日程:2018年4月10日~11日
メンバー:sasa
ルート
4月10日:戸倉ゲート5:20-鳩待峠6:20-山の鼻8:00-猫又川二又9:20-岩塔ヶ原11:00-景鶴山14:00-猫又川二又(泊)16:00
4月11日:猫又川二又6:30-P1735.7:40-八海山8:20-カッパ山9:00-猫又川二又10:10-鳩待峠13:40-戸倉ゲート14:30
景鶴山は登山道がないので、雪が残っている時期にしか行けない山。
積雪量が少なかったり、春の雪解けが早まったりするので、今回は鳩待峠までの道路が開通する前に行くことにした。
戸倉のゲート近くに車を駐車して、ここから鳩待峠まではアシスト自転車を利用する。
自転車にスキー道具をくくり付けて戸倉ゲートを出発。
道路は鳩待峠まで除雪が終わっていて、路面の凍結に注意しながら進む。
鳩待峠では新雪が5cmくらい積もっていた。
ここで出会ったボーダーの人の話しでは、去年の同じ時期より1mちょっと雪が少ないみたいだ。
至仏山からムジナ沢経由で景鶴山へ行く予定であったが、明日の昼過ぎから雨の天気予報になったので、至仏山は諦めて今日のうちに景鶴山へ向かう。
建物の脇に自転車をデポし、鳩待峠からスキーで川上川を滑り降りる。
途中で右岸へ渡渉、やがて沢沿いに行けなくなった所で板を外して小さく高巻いた。
橋を渡り山の鼻小屋を過ぎると目の前が開ける。ここから先は尾瀬ヶ原の湿原のになるので、平らな雪原がはるか遠くまで広がっていた。
スキー板にシールを貼り、誰も歩いていない雪原の中をトレースをつけて進むのは気分が良い。
ムジナ沢を過ぎると猫又川が迫ってくるので、左側の斜面の一段上がったところを通って行く。
雪原からダケカンバの樹林帯に変わり猫又川の二又に到着した。
二又の所には左俣を渡れる薄くて頼りないスノーブリッチがある。
さらに進んでみたが簡単に渡れそうなスノーブリッチが無かったので、二又まで戻りここにテントを張ることにした。
時間が無いので急いでテントを設営後、日帰り装備になり身軽になって景鶴山へ向かう。
テン場から左俣のスノーブリッチを渡り、右俣沿いにスキーで登って行く。
右俣は全体的に川の流れが雪面から覗いているので、対岸に渡る場所が限られている。
だんだんと谷幅が狭くなってきたので、沢から少し離れ右側の斜面を登って行く。
右俣の沢を詰めるとやがて平坦地になり、岩塔ヶ原に到着する。
周りには岩塔など見当たらないが、一段高い丘に針葉樹林が数本聳え立っていた。
岩塔ヶ原から先は右俣を離れ、景鶴山の西側鞍部を目指してへ直線的に登っていく。
新雪が5cm以上はあり、気温上昇とともにシールに団子が付いて重くなりとても疲れる。
両側のシールに付いた雪を落とし、濡れたシールにワックスを塗りこんだら団子にならなくなり快調に進めるようになった。
この辺りは樹林帯と湿地帯と変化のある地形が続く。
西側の鞍部からは景鶴山の頂上付近の岩峰がよく見える。
景鶴山の周囲は急斜面と岩場になっていて、近くまで来ると簡単には登れないことが分かる。
スキーをデポして、アイゼンを付け藪に苦労して急斜面を登ると、頂上手前の肩にでた。
稜線通しで進むには、岩場とシャクナゲの灌木地帯で大変そうだ。
稜線から一段降りて急斜面をしばらくトラバースしてから山頂へ上がった。
今日は天気が良く、遠くの山々が見渡せる。
ここから見渡す尾瀬ヶ原と燧ケ岳が美しい。至仏山のムジナ沢には、いつの間にか滑り降りたシュプールが何本も見える。
眼下のケイズル沢は雪が一部崩れていたが、スキーで滑れば快適そうな沢だ。
下山は登ってきたトレースを追いかけて滑り降りる。
新雪が緩んだ雪質なのでちょっと滑りが悪い。傾斜がない沢沿いはストックで漕いでテン場へ戻った。
長かった1日が終わり、スタートした戸倉ゲートからの移動距離は27kmだった。
4月11日
朝起きて外に出ると、雲が多い天気だが視界があるので一安心。
昼過ぎから雨の予報なので、出来るだけスピーディーに行動して早めに下山しよう。
テン場から八海山へは、まず手前のピークP1735を目指す。
猫又川二又の少し北側にある沢筋から尾根上を登っていく。
雪がクラストしているので、昨日とくらべると格段に登りやすい。
1600m付近から傾斜が急になり、朝一のカチカチな雪面でのスリップは許されない登りが続く。
もしスリップをしても、立ち木につかまれそうなラインでジグを切りながら慎重に登る。
P1735の周囲は木があまりなく展望が良いので、外田代の雪原が良く見渡せる。
ピークからはシールを付けたまま東側の斜面をコルまで滑り降りる。
コルから緩やかな尾根を登るとすぐに八海山の頂上に着く。
頂上は樹林に覆われているが、足元には尾瀬ヶ原が広がっていた。
シールを付けたまま、カッパ山のコルへ向かって滑り降りる。
カッパ山の登りは上部で少し急斜面になる。頂上付近は視界が開け平らな雪原が広がっていた。
ここから北側に500mほど滑り降りれば、昨日のトレースに合流するが、外田代に向けて西側の斜面を滑り降りる。
こちら側も滑り始めが急斜面になっていて密度の高い樹林帯なので慎重に滑り降りる。
上部の急斜面を過ぎれば、外田代まで快適なツリーラン滑走が楽しめた。
広い外田代の雪原を横断し、右俣沿いの高い位置にやってくる。
ここから高度差を利用して、テン場まで右俣沿いの斜面を斜滑降で滑り降りる計画だ。
約1kmの距離を一気に滑り、短時間でテン場の少し手前まで降りることが出来た。
テン場に着くと急いでテントを撤収し、下山の準備にかかる。
板にワックスを塗って、緩やかな猫又川沿いをストックで漕いで滑りながら歩く。
山の鼻の橋を渡ってからシールを付て川上川沿いを登る。
行きの時に積もっていた新雪は融けて無くなり、茶色によごれた残雪がでていた。
とうとう雨がパラついてきたので雨具を着込んだら止んでしまった。天蓋にしまって雨具をすぐ出せるようにしておく。
1ヶ所渡渉したら鳩待峠まで最後の登り返しだ。
鳩待峠に着くと疲れが一気にでた感じなので、のんびりと準備をする。
ここから車がある戸倉ゲートまでは約10kmあるが、あとは自転車で下るだけなので気分が良い。
鳩待峠から自転車で一気に下り、車に到着と同時に雨が強くなりギリギリセーフだった。
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