acc-j茨城 山岳会日記

acc-j茨城
山でのあれこれ、便りにのせて


ただいま、acc-jでは新しい山の仲間を募集中です。

風の谷の谷川岳中央カンテ

2019年05月24日 07時05分41秒 | 山行速報(アルパイン)

谷川連峰 一ノ倉沢烏帽子沢奥壁中央カンテ

2019.5.18(土)  天気:曇り/晴れ

メンバー:szt(CL),isi

装備:登攀具一式,ロープ(8.1mm×50m)×2

5/17 20:00つくば発→(佐野藤岡ICより高速利用)→23:00頃 谷川岳無料駐車場着(泊)

5/18 3:00基点P→4:30一ノ倉沢出合発→5:58中央カンテ登攀開始→7:10頃4P目開始→9:17 7P目開始→11:00終了点着→11:55南稜終了点上部テラス着→12:30頃6ルンゼ下降開始→14:10南稜テラス着→14:40中央カンテ取付き→16:00一ノ倉沢出合着→17:20基点P

 

 雪山登山はひとまず前週まで.5月の谷川は雪渓が続いてアプローチが楽.陽も長くなっているし,新入会のisiさんがまだルートを完登したことがないということなので,登ってみよっかな~と思っていた中央カンテに行ってきた.

中央カンテは,一ノ倉に入ると南稜,中央稜とともにたいていは取付いている人気ルート.先行パーティがいると落石が怖いので,出発は早めの3時の作戦.

一ノ倉の出合に来てみれば,「雪が多いんじゃない?」と感じたのは気のせいか?思い起こしてみれば,5月の時期にここへやってきたのも3年ぶり.月日の経つのは早いものです.

一ノ倉の出合より.この日はガスが多かった.

テールリッジに取付く頃には,後続パーティはすぐそこに.

中央稜の取付きに直前で後続の3人パーティに先を譲る.今日のルートを尋ねると,南稜とのこと.どうやら中央カンテは一番手で登れるみたい.早出の作戦が功を奏しました.中央稜の取付きでクライミングシューズに履き替え,中央カンテの取付きへ移動.6時ちょっと前に登攀開始となりました.

4P目をリードするisiさん.なかなか晴れ間が見えません.

チムニーの直前で4P目を終了.

6P目の構築した終了点.6P目は少しだけルートが外れたもののナイスリカバリーでした.

7P目のコーナークラックを抜けたところ.楽しめましたでしょうか? 

8P目を登るisiさん.このころには陽が差してきました.

終了点直前より.陽は差していますが風は強いのです.

11時頃,終了点到着.下降は岩の向こう側へ.

終了点より,朝日岳,笠ヶ岳,白毛門.夏の景色,とまではいかないかな?

奇数ピッチは私が,偶数ピッチはisiさんが担当.事前の予習が功を奏したのか?概ねルートを外すことなく11時頃には終了点へ.5P目の終了点辺りからは,南稜に大パーティが取付いたことや中央カンテに後続が2組入ったことがよくわかった.ガスは中間部辺りで切れ晴れ間は指すものの,終始風が強く2人とも上着を着ての登攀となった.

ルートの印象としては,ポイントに残置ハーケンや支点がまずまずあって人気ぶりがうかがえる.核心の7P目は残置ハーケンがなければあんなに攻めたムーブはできないだろーな~,と開拓した先人の遺産に感謝する.

終了点から懸垂下降してさらに1P下ったところ.こうしてみると立ってるね.

南稜終了点上部より.肩から懸垂したんだよね~.

南稜終了点の広いテラス.ここに出たときはホッとしました.

烏帽子岩の基部の終了点からは,岩を超すようにして懸垂下降.途中空中懸垂となりますが,ロープ2本なら余裕で下まで降りられます.下降したら対岸の少し古めの支点でセルフビレイ.ここからクライムダウンとなりますが,岩は乾いているとはいえバランスを崩すと止まらないので,念のためもう1P懸垂で下ります.

本来は笹薮と岩のコンタクトラインをトラバースしていけば南稜の終了点上部に出られたのですが,下に向かって微妙に踏み跡がみられるようにも見え途中で見つけた支点で確保しながら目的地である南稜の終了点をウロウロと笹薮を掴みつつ探します.

結局,一旦下がったもののトラバースしたのち少しだけ登り返して,南稜終了点上部と思われる広いテラスに到達.ロープをしまっているうちに,南稜を登っていた大パーティの1人が顔を出し,いま自分たちがいるところが南稜終了点の上部であることを確認してホッとするのでした.

小休止の後,6ルンゼを下降.途中で先行する大パーティから先を譲ってもらい,南稜テラスまではまずまず順調に下降します.ここでクライミングシューズからアプローチシューズに履き替えて移動となるのですが,鎌形ハングの下になかなか大きな雪渓が乗っかっており,そこから滴る水で中央カンテの取付きへトラバースするまではけっこう気を遣っての移動となりました.

中央カンテの取付きには14:40着.下降って気を遣いますよね~

中央稜の取付きを過ぎれば,あとはだいぶ楽になるだろうと思っていたものの,テールリッジ途中のトラバースで先行パーティがロープを出して下っている.少し待っている間に,よくよく考えてみれば風も強いことから,我々も念のためロープを出して50m下降する.

その後は順調に下り,テールリッジから雪渓に乗って一ノ倉の出合に着いたのは16時.駐車場で登攀具を外し,車に戻ったのは17時過ぎ.出発が早かったからもう少し早く降りれるかと思ったけど,やっぱり下降に時間がかかりますね~.

一ノ倉沢出合の雪.小雪壁状態?

登攀では風が強く寒さを感じることが多かったが,谷川岳の麓の樹々は緑に染まって,車に戻るころまでには夏の始まりを実感していた.

szt



最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。