acc-j茨城 山岳会日記

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山でのあれこれ、便りにのせて


ただいま、acc-jでは新しい山の仲間を募集中です。

奥多摩 多摩川水根沢

2018年08月28日 19時41分37秒 | 山行速報(沢)

2018/8/19(日) 天気:晴れ

メンバー:szt(CL),K会長(SL),ful,りりぃ,taj

装備:8.0mm × 30m ロープ(未使用),6mm補助ロープ,カムC0.3-0.5(未使用)

8:02基点P→8:18朽ちかけた橋→10:16半円ノ滝→11:28遡行終了→11:53水根沢林道→12:23基点P

 

 前日に秋川から奥多摩湖の駐車場に移動.途中で食料とお酒を買い込み,前日はだいぶ早い時間帯から豪勢な宴会となった.久しぶりにたくさんのアルコール飲料を呼ばれたためか,当日朝はちょっとお酒が残って体が重い気がするが,気のせいと思い込み今日合流するメンバーと約束した場所へ移動する.

ガイドブックではトンネル脇の駐車場を基点としているが,勘違いして水根沢まで来てしまう.キャンプ場の駐車場はいっぱいでひとまず置くまで行ってみると私有地っぽいスペースを発見.車から降りていい場所ないかを確認していると,地主さんらしき方がハイカーが迷い込んだのかと思ったらしく声を掛けてくださる.ここで会長がこの方と交渉し,空いたスペースに車を停めさせてもらうことができた.たまたま置かせてもらえたけど,下の駐車場の方が無難かな?

8時には沢支度をして,水根沢に入渓.

水根沢に降りてみると初めてくる沢だけど,なんか水量多くないっすか?やけに流れがゴーゴーいってる気がするけど,,こんなもんなのかな~などと思いながら足を進める.

ちょっと歩くとCS3mが出現.

CS3m滝  

tajさんfulさんが落口からの突破を図るが落口の流れが速く弾き返される.わたしも力業で真ん中の岩から突破を図るが水の中へドボン.釜の中は足がつくくらい浅いがドボンした態勢が悪く半分溺れかける.おまけに水量が多い上に速い流れを胸に浴びたもんだからおもいっきり体が冷えてしまう.落口の再突破を図る気になれず,左の残置ハーケンがある辺りのホールドを探り左からトラバースに滝を突破する.

朽ちかけた橋

朽ちかけた橋を通り過ぎると,2条3mCSへ.ここは左右の流れの中間部を抜ける.それにしても陽当たりは悪いこともあって寒いことこの上ない.

2条CS3m滝

その後もゴルジュ状の地形が続くが,出だしですでに低体温症気味なためもう膝上の水に浸かりたくない気持ちでいっぱい.なるべく水に浸からないコース取りを選ぶ.ここではこんな弱気なことを思っていいたが,tajさんはトップで進み果敢に水の中を突き進む.まさに水を得た魚のよう.これから沢の経験をたくさん積んでもらい泳ぎ系の沢は彼に任せたいところである.

水に浸かり進む面々

水に浸かりたくない一心で左からの突破を試みる

笑顔の新会員tajさん

途中水流が強く軽く渦を巻いている釜状のところが出現.ここもtajさんが最初に抜ける.りりぃさんも飛び込み流されかかるがお助け流木で突破.fulさんは見事な泳ぎでノーロープで突破.会長と私はお助けロープを投げて引っ張ってもらうことに..わたしは結局最後にロープを付けて突破.泳ぎに苦手意識がある上に寒いことも重なって釜状の写真を撮ることをすっかり忘れていた...CLなのに完全に腰が引け,このていたらくぶり.初級の沢と聞いていたのでここをチョイスしたが気持ちはすでに後ろ向き?

そんな私の弱気とは裏腹に,眩しいほどの笑顔を見せるtajさんはとても楽しそう.

寒くて震えが止まらないので,途中でカッパを着込む.少しでもエネルギーをと思い行動食を口にするが,陽が当たらずちっとも体が温まらないのですぐ遡行再開すると,ゴルジュ状の地形は続くが沢床が浅くなる.一息つけるかと思いきや,,

流れの強い釜状が出現.もううんざりなので右岸を巻くが巻いてみると,その先はスラブ状での地形で簡単に巻けるシロモノではない.ちょっとしたバンドには残置ハーケンがやスリングがたくさんぶら下がり懸垂ポイントとなっている.下に降りても寒いだけと思い,いったん戻って左岸の巻けそうなポイントを登りかけると,,

tajさんが右岸の残置スリングがぶら下がった壁を小さく巻いて突破してゆく.その先もそれほど水に濡れずに抜けられる様子.ということで,左岸巻きは取りやめて沢2回目のリーダー?の後にくっついてトイ状の滝をぬけていく.

右岸の壁を小さく巻いて滝の先に降りる

降りた先は容易に左岸へ渡れる.トイ状滝は左岸をトラバース

先に進んでみれば確かに水に浸からずに突破は可能.トイ状滝もよく見れば左岸にフットホールドがあってトラバースで抜けられる.水流の勢いから左岸をトラバースしたが,よくよく考えるとトイ状はツッパリで抜けられるかも.

いつもであれば偵察をちゃんとするのに,弱気な心理は行動に現れるものだ.どうやら私はゴルジュの処理や水中戦の処理が課題らしい.泳ぎの技術はスグに上がるわけではないので,まずは落ち着いて考えることが大切か?

ようやく陽の当たる場所が見えてきたので,わずかにおひさまの光をあたれるところで小休止.太陽の恵みって素晴らしい.

このくらいの陽当たりでもしあわせでした

太陽と栄養補給でようやく体と気持ちがちょっと回復.その先を進んでいくとワサビ田跡やワサビ小屋が出現.雰囲気はあるが昔の人は良くここに建物を造ったな~と感心する.

ワサビ小屋?

小屋を過ぎると第2のゴルジュ帯へ.小休止で一息はついたものの冷えた体は全く元に戻らない.膝下が水に浸かるくらいなら何ともないが太ももまで水に浸かるともう寒くて水に入りたくない気持ちでいっぱいになる.だからなるべく水に浸からないようなルート取りを心掛ける.

もちろんここは左岸をいきました

10:16ようやく半円の滝に到着.良く写真で見る有名な滝だ.でも,,何か水量多くないっすか?気のせいかな...

半円の滝

この滝を登るならやっぱりツッパリでしょう,ということでツッパリでの登りを試みるものの,,,

水量が多く左足を置きたいところにゴーゴーと水が流れている.おもいきって左足を置きたいところだが,置いたとたんに左足を取られ下の滝壺にドボンすることが頭をよぎる..

いや~もう胸まで水に浸かるなんて絶対ムリ.ということで,,,

あっさり滝の右へ逃げるのでした.意気地なしですね~

期待の新人tajさんは半円の滝をツッパリで突破を図りドボン,滝の上部の処理ができず再度ドボンとひたすら水と戯れている.若いって素晴らしい.

残念ながら滑り落ちてゆくtajさん

多くのパーティはこの滝で遡行を打ち切り左岸の林道へ上がってゆくようだがまだ10:30.もう少し上流へ向かってゆく.上流部の適度な淵や適度な小滝があり,行こうと思えばいくらでも水と格闘できそうである.

道中私のようにできるだけ水を避けようと思えば避けられるし,誰かさんのように水と剛球勝負がしたければいくらでもできるという感じであった.

林道が横切る橋まで遡行しようかと思っていたが,半円の滝をツッパリで登れず水との格闘に完敗の呈であったため11:30頃に遡行を途中で打ち切る.

再戦を誓い帰途につく

急な斜面を登り11:53に水根沢林道に到着.

水根沢林道はこんな感じです

林道まで出てしまえばもう舗装道路状態.登山道ってホント歩くの楽だよね~.たいして上流まで遡行していないため,30分ほどの歩きで車に到着.この日の朝に奥多摩湖で別れたkei2さんを,途中のもえぎの湯でピックアップしてつくばに帰還し無事終了となりました.

水中戦,もう少し冷静になって頭を使わねば...

 

szt