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おおるりが赤裸々に綴る脱線転覆の感想記!(舞台やライブの感想です)

リーディングドラマ「武士の尾」

2012年09月16日 01時48分07秒 | リーディングドラマ(朗読劇)

2012/09/15 @紀尾井小ホール
【原作】森村誠一
【構成・演出】市川月乃助 【演出】菅原道則 【音楽】新内剛士
【出演】中川晃教/市川猿琉/貴城けい/鳥越裕貴/市川月乃助

赤穂浪士の生き残りの話といえば、私は去年観た映画「最後の忠臣蔵」の記憶が新しいので、ものすごーくストイックに自己を抑えながら生きる侍の話を想像していたら・・・
あらら、高田郡兵衛さんったら、大石内蔵助に「恥を常食とせよ」との命を受けていたのに、世の中を見届けるまで我慢ができなかったのね~?
ってな、話。(え、それでいいのか?>じぶん)

これはね、いかにも、「いかにも」でござった。

原作者の森村誠一さんの小説は大昔に「人間の証明」を読んだきりなので、他にはよくわからないのですが、この作品は、小説として思うに、テイストはいかにも男性が好みそうな週刊誌とか新聞紙あたりに載っていそうな「連載小説」という感じ。
時々現代的な言い回しや片仮名言葉も使われているし、お色気のある女性キャラだとかが、いかにも大衆向けな切り口で、時代小説の中ではわりと読みやすそうです。(あ、もちろん、朗読としてじゃなくて、黙読での話ね)

とか思ったら、友達に聞いたけど、やっぱり週刊誌の連載小説だったのだとか。
いかにも~。

市川月乃助さんと市川猿琉さんのお二人は、いかにも歌舞伎役者さん的!
時代物の難しい言葉はさすが!よくこなれているのですんなりと耳に入るし、聞きやすくて、いかにもな武士の風格もあり、どの役柄もぴったりでした。

また、貴城けいさんは、いかにも元宝塚のスターさん的!
一幕の終わりの立ち姿の、きりっ!とした佇まいが、な~んとお美しくて素敵だったこと!
郡兵衛の妻のてつ役の時は可愛らしく、おふう役の時は女らしく、それぞれの風情でコケティシュな魅力がありましたが、ト書きの部分ではいかにもな宝塚的な発声と抑揚でキリリとしていて、さぞかしカッコよい男役さんだったのでしょうね!

歌舞伎と宝塚・・・それぞれの言葉に、それぞれ独特の抑揚やリズムがあり、その違った味わいにはとても興味深く、面白く聞かせてもらいました。

それを言うなら、
あっきーは、いかにも中川晃教さん的でした。
台詞の力の込め方とか。抑揚もリズムも。
「か行」が、独特なのよね。 目が覚める感じね。
想像した以上に時代物の、特にこういう血気盛んな役どころはあっていると思いました。

で、鳥越裕貴さんは、いかにも若手さん。
お顔がいかにも若々しくて可愛い~!
なんとなく、アニメの声優さんみたいな、ハンサム声です。
ベテランの役者さん達に混じり、一生懸命に健闘していて好感度高し!

とまあ、あっちこっちと「いかにも」な、この朗読劇は、期待した以上に聴き応えがあって面白かったです。



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