Ruby の会

シニアライフ~能楽・ボランティア・旅行・食べ歩き・演劇などを綴っています

ふたたび「じょうはな座」へ~庵唄のふるさと・江戸芸能の風景

2019-03-13 | 映画・テレビ・演劇・芸能

 3/9(土)再び「じょうはな座」へ出かけました。 今度はなはさん、げた姫さんと一緒に。 城端の友達に誘われたのです。 春の「曳山祭り」で庵屋台の中で歌う庵唄は「江戸端唄」の影響を色濃く残しており、ユネスコ無形文化遺産に登録され改めて価値がクローズアップされているそうです。
 その端唄をテーマとした芸道物語…邦楽ドラマ「松廼家おけい」は、山本周五郎の「虚空遍歴」を脚色したものです。 端唄の名手、本條秀太郎の生演奏と山本陽子を始めとする女優さんたちの朗読で上演されました。

 《あらすじ》
 
端唄で一世を風靡した主人公の中藤沖也、江戸で得た名声に飽き足らず、自分自身の音楽を追い求め、家族も捨てて上方へ流れます。 沖也の芸に強く惹かれていたおけいは密かに沖也の後を追います。上方からさらに山中温泉に辿り着き、そこでの演奏会も大勢の聴衆を前に沖也は自分の演奏に納得がいかない…。 道半ばにして倒れた沖也は越前:今庄の宿で倒れます。 死の床に集まった4人の女たち。

 本で読むか、お芝居で観るか、と言う周五郎の作品を三味線と朗読だけで聴かせるのはかなり難しいことと思いました。 それは芸と観客の気持ちが一つになって達成されるのかも。 悲しい物語でしたが、芸を継ぐ人たちの強い心に触れた気がします。

 観劇の前には、近くの「まねき」で田舎ご膳を食べ、久しぶりの城端の友人たちとも会え、楽しい小旅行でした。

 暖かい春の日で、高岡・千保川ではサギが水辺で遊び、近くには水仙が咲いていたようです。