Ruby の会

シニアライフ~能楽・ボランティア・旅行・食べ歩き・演劇などを綴っています

少し聞こえなくなった人のために

2010-10-13 | ボランティア
 先日、高岡市社会福祉大会での手話通訳のことを書いた。 演劇鑑賞会の幹事でもあるMiさんのことだ。 「族譜」の仕事をしながら、手話通訳のことをいろいろ聞いた。

 例会の日、終演後駐車場まで歩いている途中、彼女に呼び止められた。 そして、この可愛らしいメモ帖(トップ写真)をいただいたのだ。 会話していて、ちょっと聞き取れない言葉をお互いに書き合って使う。 私の演劇サークルの友人が続けて二人もセリフが聞きとれなくなり退会された。 前の座席に変わっても、ところどころ聞こえず話の筋がわからないと言われた。 テレビみたいに、字幕が出るといいね~と、私が彼女に話したのだ。

 さっそく、先週の土曜日、茶々姫さんにプレゼントした。 彼女は、まだこのようなメモ帖は必要ないのだが、かなり聞こえなくなってきた、と自分では仰る。 補聴器も持っておられる。

 実際に使ってもらった。 手帳を開き、付いている水性のソフトペンで文字を書く。 ちょうどテレビでは「里山探検」の番組の最中で、彼女の好きなカメラマンが登場していた。
             

 立派な文字だ。 これを、やはり付いている葉っぱの形のフェルトでサッと一刷きするときれいに消える。 お互いに交換し合いながら会話すると言うわけだ。
              

 今年8月に埼玉で開かれた「全国手話通訳問題研究集会」で紹介されたようだ。 身体障害者授産施設「ふれあいの里・どんぐり」と「地域活動センター春里どんぐりの家」の電話番号が書いてある。 ろう重複障害の仲間たちの手作りの品のようだ。 知らない所で、さまざまな人達が、誰かのために、お互いのために、活動していることが、改めてわかった。
                  
 


 「ろう重複障害」とは、聴覚障害に加え、視覚障害,知的障害などの障害を重ね持った障害のことをさします。 『三重苦の聖女』と呼ばれたヘレン・ケラーのことをご存知の方も多いと思います。

 かつては、そういう人たちは満足な教育を受ける場もなく、また職業に就くことも困難でした。 しかし、最近はユニバーサルデザイン社会化に伴い、徐々に道が開けてきています。

 ところが、その中にあって、聴覚障害と知的障害の重複障害者たちは現在も就労が困難な状況にあります。そのための施設は全国でも数えるほどしかありません。山本おさむ氏の漫画で有名になった『どんぐりの家』もその一つです。 (以上ネットから)