Ruby の会

シニアライフ~能楽・ボランティア・旅行・食べ歩き・演劇などを綴っています

石川県政記念「しいの木迎賓館」

2010-10-07 | 旅行
 数年前、石川県庁が金沢西口へ移転したと聞いた。 元の県庁はどうなったのだろう、と当時は思っていた。 先日の風子さんのブログで、今年4月「しいの木迎賓館」と言う素敵な名前で生まれ変わった、と知った。 ”るるぶ”にも載っており、今回のコースに入れた。
 県立美術館からぶらぶら散策すると、広阪だ。 石川県民ではないから、外から見ていても入ったことはない。 昔は、トップ写真のような建物だったらしい(ネットから)。 建物を覆い隠すように、両側にしいの木の大木が見える。 美しい円形の樹木は、今も健在だ。
            

            

 樹種はスダジイ。左右に堂々と生えている。 「堂形のしいの木」と呼ばれ、市民に親しまれてきた。 「堂形」とは、藩政時代、京都の三十三間堂の「通し矢」のような練習場があったと言い、それを「堂形」と呼んだそうだ。 その後、米蔵が建てられたが、「堂形」は地名として残った。 旧庁舎は大正時代に建て替えられ、左右対称のシイノキは、その後も大切に育てられた。 樹齢約300年、根元を見ると、何度も樹木治療が行われたと、わかるそうだ。

 建物は3階建て、1階の右には
”ポール・ボキューズ カフェ&ブラっスリー(軽い食事とお酒の飲めるレストラン)”。 見学後、ここでコーヒー(400円)を飲む。
            

 左へ行くと、ギャラリーがいくつか。 その日は、「コンピューターチェス世界選手権」の準備中。 別の部屋では、「コンピューターオリンピヤード エキシビション」として、将棋や囲碁のソフトが展示され、親子連れが挑戦していた。
            

 2階右が、”ジャルダン・ポール・ボキューズ レストラン”。 結婚式場である。 ここは、旧知事室だったとか。 レストランは見えないが、厨房が見えた。 廊下には、新郎新婦が、座っている。
           
           

 3階へ上がると、高岡の本丸会館を思わせる、古い階段が残っている。 日本では、ステンドグラスは明治後半から制作されたそうで、1924年旧県庁が創建された頃のままらしい。 ここだけ別世界のよう。 国連大学高等研究所の事務局、セミナールームが、いくつかある。
           

 思わず、「本丸会館」の取り壊しと、保存再利用運動のニュースを思い出した。 その後、どうなったのだろう?
 高岡 本丸会館は、ここより10年後に、旧高岡電燈株式会社の社屋として建築され、後に、北電や高岡市役所に転用された。 老朽化が進み、耐震補強が必要となり、取り壊しが検討されている。 保存に熱心な人の話を聞いたことがあるが、高岡では、どんな活用法があるだろう、と考えると想像がつかない。
 せめて、富山の「国際会議場」のような建物に生まれ変われないものだろうか。