5522の眼

ゆうぜんの電子日記、2021年版です。

人間脳、頑張れ

2016-03-12 22:14:24 | PC・インターネット
最近のロボットの発展スピードは驚くほどだ。

囲碁の世界でも、グーグル傘下のイギリスの会社が開発した人工知能と韓国のプロ棋士との対決がここ数日のニュースになっている。

チェスプレイヤーとIBM電算機の対決がきっかけになったボードゲームによる人間VSコンピュータの腕比べ。コンピュータ技術の発達とともに話題をつくり、これまでは人間優位を続けてきた。

しかし、最近の状況はコンピュータの優位に反転し、去年は将棋でプロ棋士に追いついき、今年は、チェスや将棋よりも複雑な囲碁でも、プロ棋士を追い越す歴史的な年になりそうだというのである。

夕方のニュースでは、5回勝負で対決中だった「アルファ碁」というグーグルのプログラムが、韓国のプロ棋士、イ・セドル九段を三回連続ストレートで下し、AIが人間に勝ったと宣言したという。

アルファ碁はすでに欧州の囲碁プロにも勝っているから、これで「世界王者だ」と胸を張ったとしても、誰も文句は言えまい。

イ九段は素直に「完敗」を認めたというが、期待の大きかった韓国人たちの方がさぞがっかりしていることだろう。

あらゆる分野でAIの活躍には注目だが、今しもクルマの自動運転の実用化実験中のグーグルにとって、この囲碁AI技術も心強いバックアップになる。

ただ、コンピュータの疑似頭脳は人間脳とは依然大きな違いがあるようだ。

AIが発展してきているのも、あくまでも機械的な物量作戦。それは、コンピュータの演算速度の高速化と記憶容量の増加、マシンの小型化によって生み出されたものだ。アルファ碁は一秒に数万回のポジション計算ができるのだという。

しかるに、超高速計算をするだけのAIとはまるで違った「ひらめき」という直感による思考のメカニズムを司る人間脳の動きは、今もなお、なぞに満ちているのだ。

イ九段は「感じたことのないプレッシャーがあった」という。アルファ碁のこれまでにない演算能力の力を過小評価していたというのが否めない。

優勝はAIに譲ったが5番勝負はあと2番が残っている。イ九段が勝負の重圧から解放され、彼の人間脳に「ひらめき」が戻ってくれば、一矢報いることも可能ではなかろう。

セドルの人間脳、ヒムネヨ!










最新の画像もっと見る

コメントを投稿