5522の眼

ゆうぜんの電子日記、2021年版です。

解説のない国保税の軽減額

2010-07-20 22:25:57 | 行政
2010年度の国民健康保険税納税通知書と表書きされて封書が届いた。中身はこれでよくわかるからほっておこうかと思ったがそうもゆくまい。開封すると、7月15日付で「平成22年度の国民健康保険税を決めたから支払え」と市長のご命令である。去年は年金収入が100%だったのだから、今年は保険料が少なくなるぞとちょっと期待したのだが、表示された税額は去年と似たようなもの。

法人税収の少ない我が町のこと、市民税や健康保険からはしっかり徴収しようというのだろう、国保の課税基準も他の自治体に比べて高率のようだ。例えば、構成率の一番大きい医療給付費分の「所得割」額では、税率5.2%、リッチな自治体だと課税されない「資産割」もわが町ではちゃんと課税されて医療給付費分の税率は16%と高い。均等割は19000円、平等割も17500円とこれらも他に比べて多い。

明細書に印字された数字を検算してみて、「軽減額(2割)」の欄でハタと止まった。

表示された金額がどうやっても算出できない。去年の明細書はこの欄が(0割)になっているから参考にはならない。明細書の裏面に軽減額についての説明はないかとひっくり返してみたが、印刷されている注意事項は納税に関する一般説明だけ。決まった税金は払うのが当然だというわけか?インターネットなら「計算根拠の説明」があるかもしれないと、PCを操ってみたが、他の自治体の「計算ページ」は出てきても、肝心のわが町の国保計算説明は見つからない。

というわけで、万歩の歩数稼ぎにはなるからと、35度の炎天下、市役所の国保医療課(国保年金係)を尋ねた。

さほどの待ち時間はなく応対してくれた中年男性吏員、手に持った計算機で「所得割」「資産割」はなんなく説明を終えたが、問題の「軽減額(2割)」の欄に来ると、ハタと止まって再計算、頭をかしげて考え始めた。「なんだ、自分とおなじか」と疑心が湧き出したところで、彼は席をたって一息、自分のPCを叩いてから戻ってきた。

彼の解説によると、「均等割」には前年の所得額に応じて「低所得世帯の減額率」が決まれられていて、自分の所得の場合は「2割」だということ。「平等割」には後期高齢者が被扶養の場合には半額の特例があり、これに2割の低所得世帯減額率も適用されるので、「通知書の額面数字に間違いはありませんです。」と云う。

結果数字がマッチしたのだから「よく判りました。仰せのとおり支払います。」と云えば良いようなものだが、そこはヘソマガリ。「いただける計算の説明資料はないのですか?」と尋ねたら、「ありません」とすげない。吏員のあんたは解説書の束を持っているではないか。

ここで瞬間湯沸かし器のオートスイッチが入ってしまった。

「よその自治体には詳しいWEB説明があるのに、我が町のホームページだけがいつまでも改善されないのはどうして?」「民主党若手が市長になったというのに、変わったのは受付テーブルのレイアウトだけ?」「炎天下、暑い目をして出かけてくるこちらのロス、こんなジジイに対応させられるアナタのロス。これこそ税金の無駄とはおもわないか?」などなど、口から出るのは、言わずもがなのイヤミばかり。

根が気の弱い性格だから、啖呵の威勢など出ない。大声で喚いたら課長席まで届いたかもしれないのに。「ごもっともです」「改善を考えたいと思います」とどっかで聴いたような模範解答でスルリと返した吏員氏の平常心の方が結局の勝ち。負けたジジイはひとり市役所を飛び出して、炎天の熱にさらに興奮の度を高めた。




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