5522の眼

ゆうぜんの電子日記、2021年版です。

氷夫人

2014-07-20 21:25:39 | 韓国
連日暑いが「やせ我慢」もあってクーラーは未だオンにしていない。帰宅すると、午後の熱気が充満した部屋の窓を開け放ち、扇風機はラジエーター代りに窓外に向かって室内に篭った空気を排出させる。外に風が少しでもあれば救われるのだが、そよりともしない凪の状態が続くから辛い。

夜も更けて就寝タイムともなれば、これもまたひと作業。敷布団にシーツ、さらに「ジェルパッド」を置く。冷凍庫で冷やした「アイス枕」をタオルで包んで低い枕の上に載せる。

これでBGMを聴きながら眠りに入れれば成功だが、2~3時間で「ジェルパッド」も「アイス枕」も保冷機能を喪失してしまう。そんなタイミングで眼がさめると後は部屋の暑さが余計に感じられて眠れなくなるのだ。

産経の国際ニュース、「熱帯夜、抱き心地は」というソウル特派員のコラムが面白かった。

ソウルの高級すし屋で最初に出る「肴」に、ちかごろは近海もののマグロ(メジマグロ)の刺身が登場する機会が増えたという。海水温上昇が理由だろう。魚の回遊ルートが変わったのだ。海水温を上げたのは大気の変化だが、そのおかげでソウルの今年の夏は酷く蒸し暑いのだという「マクラ」のあと、特派員はこう続ける。

すでに熱帯夜が続いて、のた打ち回る状態だが、今年は「氷夫人」を使うことにしたというのである。

氷夫人と韓国人に言うと「朴大統領のことか?」と逆に尋ねられるらしいが、これは周辺に冷たいという噂のある大統領のニックネームが「氷姫」だからだ。ほほう、ディズニーの「アナ雪」みたいで面白いじゃないか。

氷夫人は、もちろん氷姫ではなく「竹夫人」のバリエーションだと特派員は言う。辞書には「竹夫人(チュクブイン)=抱き籠、竹奴、ダッチワイフ」とある。竹で編んだ筒状の大型枕で、これを抱きながら寝れば涼しいという韓国の伝統生活用具だ。

特派員オリジナルの氷夫人は、大きなペットボトルに水を入れ凍らせてタオルに巻いたもので、彼は、毎夜エアコン代わりにこれを抱いて寝ているのだそうである。

寝具売り場に行くと布製抱き枕の品揃えは結構あるようだ。これに「ジェルパッド」をかぶせた程度のものならきっと何処かで売っていそうな気もするが、どうなのだろうか。ペットッボトルというのが「ケンチャナ」の韓国的といえば言えるが。

さて、その氷夫人との寝心地はどうなのだろう。特派員氏はそれについては書いていない。ひょっとすると、深夜に目覚めてクーラーのスイッチを入れるなんてことをやっているのかもしれないな。





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