5522の眼

ゆうぜんの電子日記、2021年版です。

クリスマスのプレゼント

2016-12-18 21:43:57 | くらし
「サンタクロースは時速990万キロの超スピードで7億人いる世界中の子供たちにクリスマスプレゼントをたったの一日で配り終えることができる」という英国の物理学者の計算を今日のBBCが放送していた。

クリスマスまであと一週間。日曜日の街中は明るくイルミネーションがされて人々の顔も気のせいか楽しそうだ。

「八人のこどもむつましクリスマス」

という正岡子規の句を挙げているのは坪内稔典先生の「季語集」だ。

この句は明治29年(1896年)の作。当時は子だくさんの家が多かったが、これは明治政府の富国強兵政策を支えるためでもあった。妹ひとりの子規には八人兄弟が羨ましかったのかもしれないと稔典先生は書いている。

クリスマスは俳句では翻訳語の聖誕祭とか聖夜とかを使うことの方が多いとあるが、これだけ世の中の日常が「クリスマス化」してしまった今では、俳人たちだけが力んでいてもしょうがないだろう。

今年はアメリカ大統領選挙もあって日本人もアメリカの出来事に注目したせいか、ハロゥイーンに始まって、感謝祭とそれに係るブラックフライディやサイバーマンディなど、「プレゼント」の買い物イメージが強かった。早速、業者たちはこれを真似てあの手この手で年末に向かうクリスマス商戦を盛り上げている。

「仲間と飲むのがクリスマスの楽しみ。中身のない行事の気楽さが好きだ」と稔典先生は云うが、それは多くの日本人たちの意識でもあるだろう。

「宙を飛ぶ長靴を買ふクリスマス」有馬朗人

サンタクロースは今頃、沢山のプレゼントを橇に積み始めているのかもしれない。



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