5522の眼

ゆうぜんの電子日記、2021年版です。

何処で降りたら

2007-04-03 21:50:06 | 社会

他人から見て不合理でも自分には至極当然の事というものがある。



名古屋の北部、大曽根に行く用事ができた。名古屋駅からならJRの中央線か市バスで行くのが他人様の合理なのだろう。幸か不幸か、名鉄のパスを重宝に使わせてもらっている身としてはどうしても名鉄でつなぎたくなる。都心でバスから名鉄電車に乗り継ぐことも考えたが、基幹バスで途中の停留所から歩けばいいと決めた。



駅前のバスターミナル、最近化粧直しをしたばかりだ。新潟ゆきの長距離バスなど新路線もサービスを開始してにぎやかになった。まず、切符売り場で中年の係に尋ねる。「(自分)大曽根に行きたいがどのバス停で下りるのが便利だろうか」「(係)大曽根行きのバスはありません」「(自分)それは承知」「(係)?」「(自分)途中で降りて歩く」「(係)名古屋ドームなら萱場ですが」「(自分)それじゃ行き過ぎだ」「(係)よくわかりませんが山口町で広い道を行かれれば」「(自分)?」といった具合。



いささか不安だったので今度は中年のバス運転手に同じ質問を繰り返す。「すいません。よくわかりません」が結局の返事。市道など熟知しているはずだと思った運転手の言葉とも思えない。最後は自分の土地勘に頼ればいいやとその運転手が運転するバスにわざわざ乗り込んで出発。



途中、県庁舎の化粧直し、拘置所の拡大工事、新ビル1階に進出した有名料亭などを窓越しに眺めながら30分ほどの市中ドライブ。バスは山口町に着いたが、どうもここではない感じがして、もう一停留所を乗り越した。運転手には「ありがとう」といって降車。いやみに聞こえたかな。



バスを降りて目の前にあった交番を覗き込む。ここの中年の警官、親切に外まで出てきて方向を教えてくれた。「(自分)大曽根へはどういったら?」「(警)歩いてゆかれるの?」「(自分)そうです(みりゃわかるでしょ)」「(警)ガードを越えて10分ぐらいで目的地です」「(自分)名鉄のガードですか」「(警)さあて、ちがうとおもうんですが。」「(自分)?」



問題なのは尋ねた3人ともにいい歳の人間だったこと、そして3人ともに回答もどこかがイイ加減だったことである。悪気はなくむしろ親切なのだろうが、自社や自分のバス路線や警ら区画しか知らない、知ろうとしない、知る必要を感じていないのではないか。皆が中年サラリーマンをやっているうちに仕事に狎れてしまっているのではないか。そこがポイント。名鉄バスの運転席には運行表だけでなく道路地図を常備して、バスを降りて歩く利用客へのサポートに供することはさほど難しくはなかろうと思うが。



帰りは電車利用で東大手下車。会社時代の業者の一人S氏の経営する会社があった泉1丁目を通る。社の跡はマンションになり、街の様子もすっかり変貌していた。




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