2月のお稽古は12日(日)と25日(土)に行いました。お稽古も「一期一会」と思い、お茶事のように炭点前、濃茶、薄茶の流れで稽古をしています。
道具組は両日とも同じでした。
お掛物は 円覚慈雲筆 「宜黙」 25年ほど前にY先生と共に円覚寺に老師をお訪ねした際に老師から頂戴した墨蹟を表装させていただきました。「宜黙」は「黙が宜しかろう」の意と教えていただきました。思ったことをすぐ口に出してしまう私への戒めにぴったりの言葉で、有難く頂戴しました。拝見するととても穏やかな心持になる大切なお掛物です。
花は竹の一重切にNさんがお持ちくださった木瓜と庭の水仙を、25日には庭の木瓜の緑の枝とクリスマスローズ・太郎冠者侘助を入れました。
台目棚は小間の三畳台目席などのお稽古が広間でもできるように作られたお棚です。
表千家不審庵が三畳台目席で、次の写真がその不審庵でお点前をされるお家元の而妙斎宗匠。「同門」の今年3月号に掲載された宗匠喜寿のお祝いのお茶事のひとこまとのことです。
最初にSさんに炭点前を稽古していただきました。台目棚は大棚の扱いなので、羽の置き方やお釜を上げた後、後ろ障子近くまでお釜を移動することなどが小棚と異なります。
次にNさんに組合点の濃茶点前を稽古をして頂きました。組合点は建水が名物とか由緒ある品を用いた時にするお点前です。準備で柄杓・蓋置を棚に飾り、建水に茶入を入れた茶碗を重ね、茶杓をのせて飾っておきます。
次はAさんに筒茶碗で絞り茶巾の薄茶点前を平棗で稽古していただきました。筒茶碗も絞り茶巾も寒い時期にお客様に熱いお茶を差し上げたいという配慮からなされるお点前です。その後、Tさんに梅紋茶碗で薄茶点前をして頂きました。
25日の稽古では炭点前をSちゃん(左利きなので炭を火箸で挟むのに苦労していました)、組合点をH.Aさん、筒茶碗でしぼり茶巾の薄茶をM.Aさんに稽古していただきました。男子の点前は女子と異なる点があり、M.Aさんがいらしてくださると男子点前の勉強ができ、また楽しいです。
久しぶりにお稽古に見えたS.Tさんには薄茶点前を途中で替わっていただきMさんのために薄茶を点てていただきました。
Sさんには皆さんが帰られてから、帛紗捌き、棗の浄め方、茶杓の浄め方、茶巾のたたみ方、茶碗の拭き方、柄杓の扱い、畳の上での足の運び方などの部分稽古をして頂きました。キャリアウーマンでお忙しく、なかなかお稽古に来られませんが、茶道の魅力を感じ取っていただき、気分転換になるとうれしいです。たたずまいがとても素敵なTさんでした。
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