お二人さまの老後

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ピアノコンサートで「花は咲く」を弾く

2013-12-01 13:37:44 | 日記・エッセイ・コラム

  11月23日(土)は「大人のピアノコンサート」(ピアノ発表会)でした。

  第二の仕事を終えたとき、何かにチャレンジしていたいと思い、子どものころの夢だったピアノを習うことを決め、赤いマホガニーの猫足のピアノを買い求めました。そして「大人のピアノ教室」でレッスンを受け始めました。

  ピアノは大学4年生の時、小学校の教員免許に必要な単位を取るためにバイエルの100何番かを練習して以来40年ぶりで、いわゆる「60の手習い」です。

  練習する曲目を自ら選び、月に3回、30分の個人レッスンを受けるコースを申し込みました。テキストは橋本晃一氏編著の「おとなのためのピアノ教本」のメソッド1~4を順に練習することに決め、先生の助言で「おとなのためのテクニックマスター」も併用して指使いなどを練習してきました。はじめは易しい曲ばかりですから順調に上達していきました。

  5月からレッスンを受け始めたのですが、その年の11月下旬のコンサートに出演することを勧められました。目標があるほうが上達するからという先生の勧めに、怖いもの知らずで「浜辺の歌」と「今日の日はさようなら」を弾くことにしました。

ところが発表会は午後からなのに、朝から胸がドキドキする始末。発表会といっても、大きな部屋に演奏用グランドピアノや連弾用の電子ピアノが置かれ、同じフロアに椅子が並べられていて、家族などが聴くという、うちうちのコンサートなのですが、それでも緊張してしまうのです。家ではアップライトピアノですが、演奏会では鍵盤やペダルのタッチも異なるグランドピアノを大勢の前でいきなり弾くのですから、多かれ少なかれみなさん緊張してしまい,練習通りには弾けません。

  3年目の発表会では「アヴェ・マリア」と「舞踏への勧誘」。この時は間違えて初めから弾きなおす始末。

  5年目に「タイスの瞑想曲」を弾いたときには、緊張のあまり指が黒鍵から滑り落ちてしまうほど。その冬季オリンピック・フィギァスケートでキム・ヨナが優勝し、エキシビジョンで4分半演じた曲が「タイスの瞑想曲」だったのがよい思い出です。

  ここ3~4年は母の介護などもあり、練習ができないままレッスンに行くことがストレスになり、重荷になってレッスンをやめようかと思った時期もありました。

悲しいかな60の手習いで始めたピアノですから、一度マスターしても弾かないでいると忘れてしまい、毎日練習しないと上達どころか退歩してしまうのです。

  迷った末、 レッスンを月に2回にし、クラシック路線を変更して、曲目も易しく心を癒すような曲を練習しようと選んだ曲が東北復興応援ソング「花は咲く」です。

  先生からその「花は咲く」で「大人のピアノコンサート」に出てみないかと4年ぶりに誘っていただきました。準備不足は否めませんが東北(特に福島)の復興を応援する気持ちで一生懸命演奏しようと決めました。

  夫からは「間違えても仕方ないけれど、曲想だけは表現するように」「最初から弾きなおすのはやめて、そのまま流しましょう」と先生からもアドバイスを受けました。

  11月23日(土)午後2時からのコンサート。客席数130席余りのサロン風ホールで行われます。プログラムは、前もって渡されていて、出演者は30名。最初と前半の終わり、後半の終わりに講師の先生方の演奏もあります。15人終わったところで休憩となり、私は後半の10番目でした。

  前半の出演者はピアノを始めて2年足らずの若い男性が多かったです。「ピアノをやっていることは友達に内緒です」というコメントの男子高校生もいて微笑ましかったです。

  休憩時、思いがけず年配の男性に声をかけられました。「○○で一緒だった○○です」といわれ記憶の糸をたどると、15年あまり前に仕事で顔を合わせた方のようでした。「魔女の宅急便」を上手に弾いていました。後半の演奏者は年数を重ねた人達のようでした。

  あっという間に順番が回ってきて、ピアノの前の椅子に腰かけると、先生のアドバイス通り、最初にペダルを踏んで感触を確かめてから、一呼吸おいて弾き始めました。前奏は弱く、「真っ白な雪道に」で少し強くなり、さらに「叶えたい夢もあった」でさらに強く、「誰かの歌がきこえる」から「悲しみの向こう側に」までは弱く。「花は花は花は咲く」で一気に強くなり、ここから同じメロディーが3回繰り返される間、強いまま。「いつか恋する君のために」の最後は少しゆっくり弾いて、後奏は徐々に消えるように弱くして終わる。

  途中間違いもあったけれど何とか弾き終えました。司会の若い男性の先生が「きれいな演奏でした」と言ってくださいましたが、「やっぱり何年やっても駄目ですね(上がってしまいますね)」と下りました。

最後に講師の先生3人によるピアノと電子ピアノとピアニカの力強い合奏があり5時頃終了。

終わってピアノのところでN先生と記念撮影。

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  演奏会には夫のほかに姉と妹も聴きに来てくれて、終わってから近くのショッピングセンターの飲食店で「お疲れさん!」とビールで乾杯し、食事をしながらおしゃべりを楽しみました。

「花は咲く」は東北の復興を祈って、これからもずっと弾き続けていきたいと思います。