例年、元日には夫の兄弟や甥たちが我が家に集まって新年会をしている。しかし下の弟の次男が昨年秋に結婚し、お嫁さんを連れて元日にくるのでこちらには来られないとのこと。
それで我が家に集まるのは二日に変更することにした。大みそかはおせち料理や年越しそばの準備などで夜まで忙しいし、元日はゆっくりしたいというのが本音。だからこの変更は大歓迎だ。
その上今年は元日の午後2時から天皇杯決勝・横浜F・マリノス対広島の試合が国立競技場で行われる。心置きなく中村俊輔と横浜F・マリノスの応援ができるのもうれしい。
というわけで元日は二人だけでおせち料理でお屠蘇をいただき、お雑煮を食べて過ごす静かなスタートになった。
そして夫と二人で十時過ぎに江の島神社に初詣に出かけた。元旦に江の島神社に詣でるのは初めてだ。
晴れていたがあいにく南風が強く吹いていて、風に抗いながら多くの家族連れや若いカップルなどが江の島に向かって弁天橋を渡っていた。
辺津宮への石段は急なので避けて、児玉神社のスロープを上がって中津宮から奥津宮を目指した。アップダウンががかなりあるので奥津宮まで来る人は少ないが、幸い奥津宮の傍らでも巫女さんが破魔矢やお守りなどを扱っていたのでいただくことができた。
ここは昨年夏から始めた登山のトレーニングコース。昨年無事に過ごせたことを感謝し、今年も健康安全に過ごせるよう祈念して参拝した。
帰りも同じ道を戻り、辺津宮をのぞいてみると石段は参拝客でぎっしり。エスカーから降りた人の列も何重にも並んでいて警備員の案内で順番に参拝している有様。
仕方なく遠くから手を合わせて児玉神社の道を戻った。
2時から国立競技場で行われた天皇杯決勝をゆっくりテレビ観戦。
横浜F・マリノスはリーグ優勝が懸かったゲームとは見違えるほど前半からボールを支配。小林が相手のペナルティエリアにドリブルで攻め込み、パスを受けた齊藤学が蹴り込んで先制(前半17分)。その3分後にも中村俊輔のコーナーキックを 相手キーパーがはじいたところを中沢がヘッドで押し込み、前半から2対0と有利に試合を進めた。後半相手に攻め込まれる場面もあったが、守り切って勝利!リーグ戦の雪辱を果たした。
天皇杯を手にした中村俊輔は天皇杯優勝よりリーグ優勝のほうが良かったとインタビューに答えていたが、リーグ優勝を逃してピッチに崩れ落ちて涙する姿が脳裏に焼き付けられているだけに優勝できて本当にうれしかった。
さて、翌二日の兄弟の新年会。お昼頃 兄弟や甥たちが集まってきた。
お料理はマグロと大根・人参を辛子酢味噌で和えた紅白なます(これは母から受け継いだ我が家の味)・鯛の昆布〆(茶道のY先生から教わったもの)・数の子・タコを庭の葉欄を敷いたお皿に乗せて出す。干しシイタケ・里芋・蓮根・筍・人参・ごぼう・焼き竹輪・焼き豆腐・きぬさやなどの煮しめ(これも母から受け継いだ味)・かまぼこ・車エビの塩焼き・田作りなどを重箱に入れて供した。年末に2日がかりで煮た黒豆もふっくらとして美味しく自慢の味だ。主婦の友社発行の「料理百科」のレシピに従って長年作っている。
ビールで乾杯の後、 お酒は次弟が限定の大吟醸酒(1.8リットル)を持ってきてくれたのでそちらを頂くことにした。
追加の酒の肴に博多の明太子を出すと「白いご飯があると最高」とお酒の苦手な甥のK君。それで退職後故郷の広島県庄原に帰られたHさんが自分の畑で収穫して送ってくださったお米「こしいぶき」でご飯をご馳走することを思いつく。これが米屋で買う魚沼産コシヒカリより美味しいのだ。還元粋でお米を洗うと30分ほどで吸水し、炊くことができる。卵と三つ葉のお吸い物も急遽作った。
このご飯が立派なご馳走になった。「美味しい!美味しい!」と大好評だった。
さて4日には私の姉妹の家族が昼前から集まった。姉も妹も料理上手でそれぞれ料理を持参してくれたり、来てから作ってくれたり、私が用意したのは小田急デパートで求めたお刺身の盛り合わせと紅白なます・数の子・黒豆くらい。
姉はベトナムの春巻きと粽などをたくさん作って持ってきてくれた。妹は畑で取れた野菜を持参し、蕪のサラダ(蕪を薄切りして塩を振り、しばらくして塩を洗ってからレモン汁をかけるのが美味しさの秘訣。さらに辛子ドレッシングで蕪を和え、リーフレタスを敷いた上にのせ、炒めたチリチリベーコンを散らしていただく)を手際よく作ってくれた。ビールで乾杯の後は義弟が持ってきてくれた厚木の地酒を賞味した。
この日も最後に明太子と「こしいぶき」のご飯をご馳走した。
一段落してからお茶室で初釜をすることになった。
お菓子は虎屋の羊羹。金銀の重ね茶碗((嶋台)で薄茶を点てた。お点前は私と姉の孫娘のSちゃん。左利きのSちゃんも稽古を重ねるにつれてお点前ができるようになってきた。その姿を見て姉も姪も嬉しそうだった。
仕事で忙しかったりで全員集合というわけにはいかなかったけれど、楽しいお正月だった。