12月19日は私の誕生日でした。夫が湯河原温泉に宿を予約してくれたので出かけました。
デイズルークスで西湘バイパスを走るのは初めてです。夫が運転するというので任せることにしました。天気は快晴で箱根外輪山もすっきりと姿を見せていました。
西湘パーキングで休憩してから次は運転を替わり真鶴半島にある真鶴町立中川一政美術館に立ち寄ることにしました。アップダウンとカーブの連続で運転しにくかったです。美術館は真鶴半島の先端に向かう途中右手にありました。
中川一政は真鶴の福浦の風景に魅せられて居を構え、多く福浦突堤の絵を描いたようです。途中から箱根駒ケ岳を描くようになり、美術館の第二展示室はほとんど駒ヶ岳の絵でした。芦ノ湖スカイラインの途中の原っぱにキャンバスを据えて描く様子がNHKの日曜美術館で放映されたようでそのビデオが流されていました。
また、第三展示室はマジョリカ壺に生けた薔薇を描いた絵ばかりでした。
飽くなき美を追求する画家の執念のようなものを感じました。
中川一政は白樺派の武者小路実篤と親交があり、白樺が紹介したゴッホやセザンヌから影響を受けたとの説明書きがありました。お土産に絵葉書(写真の絵)を求めました。
半島の先の海の近くに下り、周回して戻る途中で昼食場所を探したところ、30年以上前に甥のR君を連れて母と5人でカニを食べに来た覚えのある「うに清」があり、入ることにしました。海側にあった店は道路の山側に店を移していました。
最も手ごろなランチを頼んだのですがお刺身・鯵の叩き・サザエのつぼ焼き・エビやエボダイの塩焼きなど新鮮な海の幸がいろいろ出されてとても美味しかったです。
海の向こうに見える山について尋ねると大山と丹沢だということでした。
「湯河原温泉ちとせ」は千歳川のほとりにあるモダンなホテルでした。チェックインまで少し時間があるのでホテルの駐車場に車を留めて近くを散策しました。福泉寺の首大仏を見学した後、戻る途中紅葉の大木があるので坂を登っていきましたが人家の裏山にあり近づくことはできませんでした。
湯の街の川きらきらと実南天
2時にはホテルに戻りチェックイン。今月に入ってから夫が問い合わせ、次の間付きの特別室が一部屋だけ空いていて取ることができたのでした。
夕食は6時から。クリスマスシーズンの土曜日なので子供連れも多かったのですが私たちが案内されたのは大人だけの静かな椅子席でした。
誕生日コースを頼んでおいてくれたので、豊かな前菜等の料理の他アワビの踊り食いや金目鯛の煮つけが加わり、釜飯を頂いた後、最後に誕生日のケーキが運ばれてきて、カメラマンが写真を撮りに来ました。
周りのお客さんも「おめでとうございます」と言ってくれてちょっと恥ずかしかったです。
コースにデザートバイキングが付いていたので誕生日ケーキまでは食べられませんでしたが、仲居さんが箱に入れますので部屋の冷蔵庫で保管し上手にお持ち帰りくださいと言って帰りに渡してくれました。行き届いた心づかいがありがたかったです。
翌日は5時半からの温泉に一番乗りで入り、7時半に予約した和定食でゆっくり朝食。
湯河原町立美術館に行きました。老舗の旅館を改装して「湯河原ゆかりの美術館」として平成10年に開館。平成18年に現代日本画家の「平松礼二」館を新設。精密な日本画が多数展示されていました。私と同じ1941年生まれで「文芸春秋」の表紙絵を長く描き続けている人のようでした。庭園を散策した後帰路につきました。
今回は期せずして中川一政の油絵と平松礼二氏の日本画を鑑賞する旅にもなり、来年は大学のクラス会で神奈川県在住の人が幹事で湯河原で開催することが決まっているのでその下見にもなりました。
夫の心遣いのお蔭でとても幸せな誕生日を過ごすことができました。