大阪城での四季のうつろい

相棒や友人たちとの日々の行動を記録するため、2005年(平成17年)リタイア後ブログをはじめました。

てんのじ寄席 2017冬の陣

2017年02月16日 | 伝統芸能
2月14日「てんのじ寄席 2017冬の陣」・会場は四天王寺五智光院。

出演者は、
桂文五郎  二人癖    (入門平成25年)
笑福亭喬介 饅頭怖い   (同平成17年)
桂ひろば  立ち切れ線香 (同平成12年)

前座役の桂文五郎さん、重文の建物での落語に緊張しますと言いながら「二人癖」を演じ、「呑める」と「つまらない」という癖を言う度に罰金を払うことを提案。言いだしっぺがご隠居にネタを教わって相手に仕掛けますが、相手の方が上手でやり込められる、そのやり取りが面白く笑えました。

中の笑福亭喬介さんの「饅頭怖い」、暇を持て余している数人が夫々怖いものを言っていく、その中に一人が怖いものなんかない、とうそぶくが何度も念を押すうちとうとう饅頭が怖いと明かし、饅頭と言っただけでふるいが来る、といって家へ帰ってしまう。残ったものがそのものをもっと怖がらせようと皆で饅頭を買ってそのものの家へ饅頭を投げ込んだところ、家の中では饅頭を食べる音がして皆は一杯かつがれたことに気がつき、もう一度本当に怖いものは何か尋ねたところ、お茶が欲しい、との落ちに大笑い。


トリを務めた本落語会のホスト、桂ひろばさんは「立ち切れ線香」。
芸者遊びの花代を時間で換算するために線香を利用していたとの説明をした後、とある商家の真面目な若旦那が友達に誘われお茶屋遊びへ。
置屋の娘の芸者に一目惚れ、たちまち入れあげ店の金にも手を付ける。親族会議の結果番頭の提案する乞食の格好をさせて追い出し、町を歩かせれば金の有難さが判るのでは、というと若旦那は、その恰好だけは堪忍他のことなら何でもすると。ということで二人を会わせないようにするため100日間蔵に閉じ込める。芸者からは毎日のように手紙が来るが80日目、ついに手紙が来なくなる。
100日が過ぎ、最後の手紙を見せられ、「即刻来て頂けなければ死ぬ・・・」を読むなり置屋へ駆けつける。女将は若旦那から送られた三味線を弾いて亡くなった、との不実をなじるが事情を知り許す。丁度この日が三七日であり仏壇の前へ招く。仏前で拝んでいると三味線の音が聞こえてきたが、突然止む。そこで落ち「仏壇の線香が立ち切れです」。お後がよろしいようで。

いつもながら落語の上手さ加減は、経験がモノをいうようです。
今回の三人も明らかに経験の差が噺振りに表れていたように感じ、相棒共々楽しみました。
特に桂ひろばさんの「立ち切れ線香」久し振りに聴きましたが、悲しい話ですが湿っぽくならず大変良かったです。

桂ひろばさんの見送りを受けて帰途に。


コメント
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