庭、春めく

　散歩から帰り、家の周りの草花を眺めた。
　庭も春めいてきた。
　杏の花びらがほころび（写真①）、木陰の沈丁花（写真②）も花開いた。（写真②）


　　　　　　　　　　　　①

　　　　　　　　　　　　②

　喜寿記念に植えたハナカイドウ（花海棠）の木にも、花の気配が感じられるようになった。（写真③）
　ほのぼのと嬉しい気分だ。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　③

風の中

　海に向かって歩くには、風が強すぎ寒すぎた。
　そこで、市道を歩き、田圃のために設けられた農道を歩いた。
　農作業が始まれば歩ける径ではないが、今はまだ人の気配もない。
　土の道を歩くのは心地よい。
　両の轍の外側と道の真ん中には、青草が伸び始めている。（写真①）
　叢には、ナズナ（ぺんぺん草）の花が咲き、冷たい風にそよいでいた。（写真②）

　径の風情もぺんぺん草も、遠い過去に引き戻してくれる懐かしい光景である。
　その気になれば、鄙びた田園風景が近くに眺められるのは、幸せなことかもしれない。　


　　　　　　　　　　　①

　　　　　　　　　　　②

　舗装された市道に引き返すと、人家の垣根に柊南天の花が咲き始めていた。（写真③）

　　　　　　　　　　　③