10月最後の日。風のない絶好の散歩日和なので、3時過ぎ、階下に降りた。
見上げた先のカラスウリの葉に、カタツムリが止まっているのに気づいた。
いつもとは違う道から、高島を眺めた。海岸には出ないで。
高津川にかかる鴨島大橋の見える景。
施設4階のルーフバルコニーから眺めた、10月最後の落日。
足の向くに任せて歩いた。
自室から、眼下に見えるセンダンの木の下を通る。
久しく訪れていない公園の、私の好きな<センダン大樹>に比べれば、こちらは、手入れの行き届かない、野性味のあるセンダンである。蔓草など、枝に絡ませて。
それでも、樹齢は相当なものだと思う。
今日も桜並木の小径を歩いた。
カラスウリの色づきが気になって。
しかし、まだ赤みを帯びる気配はない。
見上げた先のカラスウリの葉に、カタツムリが止まっているのに気づいた。
「お久しぶり!」と言いたい思い。カタツムリを見かけるのは、実に久しぶりである。ずいぶん高いところに這い上って、気分良好なのかしら? カタツムリの習性について気にしたことも、学習したこともないので、高みにいる理由もよく分からない。
海辺の道に移動すると、歩道脇のトベラが、実をつけていた。
大塚では、この実が弾けて、赤い中身がのぞくのをみたことがない。またこの道を歩く日には、気をつけて眺めよう。
土田海岸を散歩するころには、よく目にした光景を、大塚でも味わいたい。
土田海岸を散歩するころには、よく目にした光景を、大塚でも味わいたい。
いつもとは違う道から、高島を眺めた。海岸には出ないで。
高津川にかかる鴨島大橋の見える景。
よく眺める光景だが、山並みや空気感は、一日として同じではない。
施設4階のルーフバルコニーから眺めた、10月最後の落日。
高山のはるか南に沈もうとしている。
かつて5号室におられた若いKさんと、落日を一緒に眺めた時期があった。
Kさんの言によると、落日の一番美しいのは6月、ということであったが、その理由は当人にもはよく分からない、との話だった。
確かに6月ころの落日は大きく、強烈な輝きを維持しつつ海上に沈むような気もする。
Kさんの亡き後、落日を眺めるために窓辺に立つ人は、ひとりもない。