見事な朝焼けの空であった。
真夏のころには、真向こうの山の端から昇っていた朝陽が、かなり右寄りに位置を変えていた。
日の暮れ近く、夕月は、ほぼ真正面に昇った。昨夕まで、月の気配を感じなかったのは、曇り空であったのか、私の気持ちが、月の出に無関心であったのか?
明日が、満月のはず。
今夕の月は、ほぼ円形に見えるけれど、14日の月であろう。
午前中、部屋のドアをノックする人があり、ドアを開けると、Iさんであった。たくさんの花を持っておられる。散歩に出かけ、近所の方に貰われたのであろう。
Iさんは、私より一年後に入居された95歳の男性である。
難聴と弱視がひどく、不自由に耐えつつ、恬淡と生きていらっしゃる。
入居されて、日の浅いころ、南廊下のテーブルで、人生の来し方について長々と話してくださったことがある。(今は、居住者が変わり、大声での対話はためらわれる。)
気の向くままに、近回りを散歩しておられる。近所に、花をたくさん育てておられる家がある。多分、そこの方に貰われたのだろ。
あまりたくさんあるので、三等分して、OさんやTさんに届けた。
キクの種類も様々。一つ一つの花をつぶさに眺めると、ずいぶん精巧にできている。
午後は、タクシーを呼んで美容院<マジック>へゆき、カットとシャンプーをしていただいた。