ぶらぶら人生

心の呟き

3月 去る (杏の花咲き満ちて)

2012-03-31 | 身辺雑記
 寒い日の多い彌生の日々だったが、このところ少し暖かな日が増えてきた。
 杏の花も咲き満ちて、3月が去ろうとしている。

 私も比較的元気に、咲く花を愛でつつ、4月を迎えようとしている。

 杏の木の下に、トクサの花も咲いていた。(写真 右下)

   

      

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野草は優しく

2012-03-29 | 身辺雑記
 昨日、散歩道で摘んだ野草を花瓶に挿しておいた。
 どこにでも自生している草花でも、名前を知らないものが多い。

 ペンペングサと呼んで親しんでいるナズナの花はよく知っている。
 もう一つの花の名は?
 今日、野草の本を確かめ、その名がわかった。
 ホトケノザ。
 急に親しみが膨らむ。

       

 白い小さな花をつけているのが、ナズナ(薺)。ペンペングサ。
 紫色の花の方が、ホトケノザ(仏の座)。

 <せり なずな ごぎょう はこべら ほとけのざ すずな すずしろ これぞ七草>
 と、春の七草を、和歌の調べに乗って覚えたのは、遠い昔のことである。
 花瓶に挿したホトケノザは、春の七草に登場するものとは異種のようだ。

 添付写真の、野草の横にあるのは、先日、墓参の折、持ち帰った蕗の花である。
 花は開かないけれど、丈が、倍に伸びた。 

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杏の花、開かんとして

2012-03-28 | 身辺雑記
 遅い起床後、顔だけ洗って、家の周りを一巡した。
 数少ない庭木の変化を確かめたり、はびこる雑草を眺めたりしながら。

 裏庭の杏の花が開き始めた。

        

              

 前庭の海棠は、花芽の茎を伸ばし、開花の準備を進めている。

        


 昨夜、目に異常を感じた。
 夕食後、本を読もうとしたとき、活字の判読ができにくかった。
 白内障が急激に進むということがあるのだろうか、それとも、散歩の疲れのせいか?
 少々不安になりながら、光度不足が原因かもしれないと、電気スタンドを卓上に置いてみた。
 が、効果はなかった。
 テレビ画面も、鮮明度を欠いた。
 おかしいなと思いながら、外に出た。
 4日の月が、西寄りの空に傾いていた。
 弦の両端が鋭利に反り返り、金星を従えて、月が二つ並んでいる。
 高空の月が二重に見えることはよくあるけれど、昨夜は完全に二つ並んでいた。少し大小の違いはあったけれど。
 そのうえ、月は、完全な朱色であった。それは見慣れぬ月(色)で、奇妙な感じだった。


 今朝、目覚めるとすぐ、新聞を手に取った。
 活字が読めた!
 日頃とまったく変わらない。
 安堵した。
 今日は眼科検診を受けに行ってこようと思っていたが、その必要はなそうだ。
 生身の体(特に、老いた体)には、いつ何が起こるか分からない。

 読売新聞の「特別面」に、<法然が残した現代へのメッセージ ーーー 800年大遠忌の後に>と題し、知恩院門跡・伊藤唯真氏と脚本家・内館牧子さんの対談が掲載されていた。
 その中に、「死の縁無量」という言葉があった。

 伊藤氏談
 <法然上人は、災害にいつ襲われるか分からない我らだからこそ、「日ごろの念仏申して極楽へまいる心」を持つように、と述べています。「死の縁無量」とも言っておられる。いつ、どんな状況で死ぬか、死を迎える縁は分からんと。>

 伊藤氏は、兼好法師の『徒然草』にある名言「死期は序(ついで)を待たず。死は、前よりしも来たらず、かねて後に迫れり」も、引用しておられた。

 まさしく「死の縁無量」である。
 無事朝を迎えて新聞を読めることも、庭を歩いて春の芽吹きを眺められることも、老いた身にとっては、必然のこととはいえない。
 今日を生きて活字を読めること、花の日々の輝きを眺められることなど、平凡な些事が、とりもなおさず幸せなことだと、強く感じる日々である。

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いつものコースで

2012-03-27 | 散歩道
 午後、春日和に誘われて、散歩に出かけた。
 今日の出会いを楽しみに。

 戸外に出ると、隣家の木蓮が、白く輝いていた。
 今が、最高の見ごろである。
 ほころびた花は、忽ちだらしなくなる。

          

 国道わきの草むらに、刺のある艶やかな葉を猛々しく広げ、その中央に、蕾の赤紫を覗かせている植物を見つけた。
 もう、<あの花>が咲く季節?
 夏の花のイメージだが…と思いながら、記憶の倉庫を開けて、私は、その花の名前を捜す。
 ごく身近なものの名前が、最近とみに思い出せない。かなり重症である。
 <あの花>は? と考えていると、歩く速度がひとりでに落ちる。
 そうそう「アザミ」だった。
 どんな漢字だったかしら?
 また、速度が落ちる。
 「薊」という漢字を掌に書いて、また歩き出す。

 (アザミは夏の花では? と思いつつ、歳時記を調べた。「薊」「薊の花」なら春の季語。種類が多く、夏から秋にかけても咲き、それらは、「夏薊」「秋薊」と呼ばれるようだ。)
 

 ヤシャブシの木の下に立った。
 毛虫のような花が咲いている。木にはなお昨年の実を残したまま。
 漢字は?
 また、歩みが鈍る。
 そうだ、「夜叉五倍子」。

    

 鶯の声を聞きながら、北浜に向かう道を下る。
 ツツピー ツツピー と鳴く鳥もいる。
 野のスミレを探したが見つからなかった。

 人気のない道に、一台の車が現れた。
 淋しい道で、人や車に出会うのは、少々気味が悪い。
 車を避けて立ち止まると、私の脇に車が止まった。
 一瞬、道の案内を乞われるのかと思った。
 運転席の人は、私の主治医の先生だった。補助席には看護師のおひとりが坐っておられた。往診中らしい。
 「いい天気ですね。どうぞ気をつけて…」
 と、声をかけてくださった。

 北浜海岸に出る。
 白波が磯を打ち、<のたりのたりの春の海>という穏やかさではない。
 大根の花を眺めながら小さな丘を越え、土田海岸に下った。

         

    

 前回(2月12日)と同じコースなのに、今日はひどく疲れた。
 体が少々重い。
 午前中は、妹夫婦とその孫二人(大学生になる男児と中学生になる女児)が来宅、歓談のひとときを過ごした。疲労のたまる仕事をしたわけでもないのに、と頭をかしげる。
 体が快適に動いてくれない。
 ケイタイで、時間を確かめると、予定の時間を20分もオーバーしている。

 サクランボを実らせる桜の木が、花を咲かせていた。
 かつて在った家はなく(その主が亡くなられたあと解体され)、前庭の桜の木も、思い切り伐採されていたのだが…。
 切り株は残り、花を咲かせる生命力を宿していたようだ。

 もちろん、今年初めて見る桜である。

         

 地味な花を整然と咲かせている木もあった。名前を知らない。

         

 土筆の坊やが、まだあちこちに残っている。(スギナの緑も増えているけれど…)

         

 道端にしゃがんで、土筆の坊やを眺めているとき、遊び帰りの少年少女が通り過ぎた。
 その中の少年は、よく見知っている浜の子どもである。
 私が散歩を始めたころに、小学一年生だったから、もうそろそろ中学生ということだろうか。
 その後も、私に出会うと、親しみをもって近づいてくる少年である。
 少し知能障害のある子どものようで、言葉は少なく、表情や態度で親近感を表すことしかしない。
 今日は、いきなり私にサッカーボールを渡して、距離をとった。
 私が投げ返すと、ボールを胸に抱いた。
 「上手!」
 と、一緒にいた少女が誉めた。

 多分、少年は一緒に遊んでほしかったのだろう。
 疲れていて、その余裕のなかったことを悔いつつ、帰途についていると、山肌に山椿が咲いていた。その傍らには、今まで気づかなかった別種の椿もあった。

      

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沈丁花咲く

2012-03-26 | 身辺雑記
 日当たりの悪い木陰にあって、開花の遅れていた沈丁花が、やっと開き始めた。
 淡いピンク色の花と開花寸前の深紅の蕾が混じり合って。

      

 鉢の中には、チオノドクサが愛らしく咲き、庭のあちこちに生えているハナニラも、自在に咲き始めた。みな、小さな花たち。小さいなりに、春の喜びを表現している。

    

    

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庭の春

2012-03-21 | 身辺雑記
 <暑さ寒さも彼岸まで>の言葉通り、今日は一気に春らしくなった。
 日差しも柔らかく。

 庭に降りて、草木の新芽を眺めた。
 海棠の花芽も葉芽も、しっかりと存在を示し始めた。
 杏の蕾はまだ硬い。それでも、青空をバックに、その膨らみが目立ってきた。開花はそう遠くないのだろう。

 矮小の黄水仙がうつむいて咲き、芍薬は臙脂色の茎を伸ばしている。

 草木が、長い沈黙を破り始めた。
 これからは、日々の変化が楽しみである。

 甲子園では、選抜高校野球が始まった。こちらも愉しみ。
 

     

     

   

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お彼岸の墓参

2012-03-20 | 身辺雑記
 海辺のレストラン「とみ」で軽いお昼をすませたあと、妹一家や兄嫁と一緒に、お墓参りをした。
 妹の孫、彩ちゃんは、昨日、小学校を卒業したばかり。
 彼女の希望で、煮魚定食をいただいた。

 「とみ」の向かいの山では、鶯がしきりに鳴いていた。
 私にとっては初音だが、すでに鳴き慣れた声であった。
 かなり前から鳴いていたのだろう。
 
 今日は曇り日で、日本海は霞んでいた。

        

 「とみ」の玄関には、トサミズキと梅が活けてあった。

             

 お参りした後、墓石に刻まれた故人の没年を確認し、在りし日を偲んだ。この世で、会うことのなかった故人をも含めて。

 お墓の上の山肌に、蕗の花が群生していた。
 その中に、超特大のものがあった。
 甥に折り取ってもらい、帰宅後、ガラスのコップに挿して食卓の上に置いた。
 室内で、うまく開花するだろうか?

             

 春は、新たな人生を歩み始める人が多い。
 中学生になる彩ちゃんばかりでなく、妹の熊本に住む孫からは大学合格のメールも届いた。
 この春は、類縁の門出を祝うことができたけれど、それぞれの卒業を祝えるかどうかは定かではない。
 お彼岸の今日は、未来のある者(此岸に長く留まる者)と末永い未来の約束されていない者(彼岸に近い者)とが、共に過ごす。
 それも、お彼岸の習いである。
 4年前には、兄も、墓参をする側(此岸)の人であったことを思い出す。

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彫刻展

2012-03-19 | 草花舎の四季
 午後、草花舎に出かけた。
 午前中は街に出て、美容院で髪の手入れをした。
 したがって、遅い昼食をいただくことになった。
 
 今、草花舎では、三木俊治先生や教え子・塩野太朗さん、野上零大さんら、3人の彫刻展(3月25日まで)が開かれている。
 久しぶりに三木先生にお会いし、作品紹介を受けたり、作品の鑑賞をしたりした。

 三木先生の作品には、意表をつく独創性がある。
 喫茶店の一隅に置かれた二枚のガラス面には、先生の作品によく登場する人々の行列が、円形や直線上に描かれている。
 その囲みの中に入ると、まさに「ビックリ箱」であり、「美つくり箱」(NO CHAOS IN THE BOX)の不可思議な小宇宙だ。
 なんとも楽しい。
 三木先生とYさん、そして私の3人で、ガラスの前に立った。
 まるでマジックの世界に佇んでいる感じである。
 
 三木先生の作品、ジュラルミン製の、ポシェット風ケースが、天上から吊るされている。
 小箱の中にも、人々の行列がある。
 この作品はとても魅力的で、散歩に同行させたり、部屋に飾ってみたりしたい思いになった。 が、残念ながら、私の分際には高価である。

   

         


 1985年生まれの若いお二人の作品は、それぞれに異なる理念で、作者の目指す世界を表現しておられる。
 
            

           

           上が、塩野太朗作。下が、上野零大作。

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土筆の坊や

2012-03-18 | 身辺雑記
 やっと土筆の坊やを見つけた。
 いよいよ大地の目覚めである。

          

 家の庭では、気の早いシデコブシの花が一つ咲いた。

        

 鉢のシュンラン(春蘭)も、蕾をつけていた。
 三個も。
 地味な蕾は、葉色と区別がつきにくい。
 遠い昔、友達にもらった鉢だが、春になると律儀に花をつけている。

 実は、蕾に気づいたとき、シュンランの名前が、すぐには思い出せなかった。
 二日後、時ならぬおりにふっと、あれはシュンラン! と、思い出した。

 花の名前に限らず、人の名前やものの名前など、思い出すのに時間がかかる。
 これも、老いのなせる業にちがいない。

 頭のどこに、かつて記憶した事柄は隠れているのやら?
 ある時ふっと思いだせるのも、不思議なことではある。

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一年が過ぎて

2012-03-15 | 身辺雑記
 日は足早に過ぎてゆく。
 昨年の3・11から、早くも一年が過ぎた。

 悲しい記念日の前後、大災害のもたらした諸問題を風化させてはならないとばかり、各メディアは、一年前の悲惨な光景とともに、この一年をふり返る番組を組んで放映した。
 それは、確かに大事なことではあろう。
 しかし、それを見続けることが、私の心には負担となり、スイッチを切ることが多かった。
 「絆」や「がんばろう!」など、幾度も繰り返されている言葉さえ(本当に大切な言葉でありながらも)、時に空疎に聞こえることもあった。

 私は私なりの方法で、この日を心に留めようと思う。
 先日、山口の文栄堂書店で、1冊の本を求めた。
 外岡秀俊著『3・11 複合被災』(岩波新書)である。
 筆者は大災害の直後、被災地に入り、<人類の歴史に類を見ない複合被災>の現実を筆者の目で見、見聞きして感じたことを書き記し、さらにそこから得た教訓や課題を書き留めている。
 
 まだ完読はしていないけれど、有益な書である。
 多くの人に勧めたい1冊である。

              

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