2008年読了本
115.パットお嬢さん/モンゴメリ
■ストーリ
美しい「銀の森」の女主人として、変化を嫌い、その自然と安らぎを
保持しようと心をくだくパット。すばらしいユーモアを持ち、話好きの
ジュディばあやと、頭の良い妹ピー子の三人、それに猫たちと
幸福に満ちた世界で過ごしている。しかし、そこにも徐々に変化が
訪れて・・・。
■感想 ☆☆☆☆
モンゴメリと言えば、「赤毛のアン」だが、
私はアンよりも断然、パットと仲良く過ごしてきた。
自分の住む村や自分の仲間たちが大好きで、
「大人」になるための変化を受け入れられないパット。
大事なものを守るために、かたくなに大人になることを拒否する彼女は、
「大事なもの」の中に含まれている「大切な人」からの求婚さえ
受け入れられずにすごしている。
「パットお嬢さん」は、そんなパットの様子を
パットが大事にしている村での生活を丹念に描くことで
彼女のこだわりに説得力を持たせている。
そして、次第に彼女が何を一番大切にしていたのか、彼女がこの村に
こだわっていた理由がなんだったのかに気付かされる姿を追う。
全体的に話の展開はとてもスローテンポで冗長。
けれど、その冗長さがパットの人となりを表しているのだと思う。
色々、考えすぎて、すぐには行動できない不器用なパットがいとしい。
終盤、パット自身が変わるつもりはないにも関わらず
周囲の大切な人たちにはどんどん変化が訪れ、その変化が
パットにプレッシャーと孤独、寂寥感や焦りを与える。
そのあたりの描写は、今の私だからこそ感じる共感もあって
なんというか、何度も読み返したにも関わらず
今まで感じたことのない読後感を味わえた気がする。
当たり前だけれど、年とともに本との付き合い方は変わっていく。
本全体との付き合い方も、一冊の本との付き合い方も。
久々の「パットお嬢さん」はそういったことを実感させてくれる
読書だった。
115.パットお嬢さん/モンゴメリ
■ストーリ
美しい「銀の森」の女主人として、変化を嫌い、その自然と安らぎを
保持しようと心をくだくパット。すばらしいユーモアを持ち、話好きの
ジュディばあやと、頭の良い妹ピー子の三人、それに猫たちと
幸福に満ちた世界で過ごしている。しかし、そこにも徐々に変化が
訪れて・・・。
■感想 ☆☆☆☆
モンゴメリと言えば、「赤毛のアン」だが、
私はアンよりも断然、パットと仲良く過ごしてきた。
自分の住む村や自分の仲間たちが大好きで、
「大人」になるための変化を受け入れられないパット。
大事なものを守るために、かたくなに大人になることを拒否する彼女は、
「大事なもの」の中に含まれている「大切な人」からの求婚さえ
受け入れられずにすごしている。
「パットお嬢さん」は、そんなパットの様子を
パットが大事にしている村での生活を丹念に描くことで
彼女のこだわりに説得力を持たせている。
そして、次第に彼女が何を一番大切にしていたのか、彼女がこの村に
こだわっていた理由がなんだったのかに気付かされる姿を追う。
全体的に話の展開はとてもスローテンポで冗長。
けれど、その冗長さがパットの人となりを表しているのだと思う。
色々、考えすぎて、すぐには行動できない不器用なパットがいとしい。
終盤、パット自身が変わるつもりはないにも関わらず
周囲の大切な人たちにはどんどん変化が訪れ、その変化が
パットにプレッシャーと孤独、寂寥感や焦りを与える。
そのあたりの描写は、今の私だからこそ感じる共感もあって
なんというか、何度も読み返したにも関わらず
今まで感じたことのない読後感を味わえた気がする。
当たり前だけれど、年とともに本との付き合い方は変わっていく。
本全体との付き合い方も、一冊の本との付き合い方も。
久々の「パットお嬢さん」はそういったことを実感させてくれる
読書だった。