連れ添いバトル

なにかと夢さんを指図したがるオバサンだった。
そんな彼女は3年間の闘病を経て他界した。

旬の香りの代償

2014-05-14 | 家ごはん
「なかなか、おばあちゃんのみたいに上手く作れないわ」  
夕食に出てきたのは、佃煮(?)らしき物。「何これ?」「蕗よ、フキ」 

小鉢にちんまり納まった得体の知れない物。真っ黒で海苔の佃煮みたいだ。
「若い葉っぱじゃないと駄目なのよね」あぁそうなんだ?

「これって葉っぱなんだ さすが蕗らしい香りはするよね」苦みも有るし。  
「庭の蕗を少し取ったわよ」えっ?なんとオバサン庭の蕗を切ったらしい。

あの蕗かと思うと何となく愛しい。ご飯に載せて有難く味わう。苦味もひとしお。
食後、外はまだ明るい。さりげなくデッキに出て蕗の有った辺りを窺う。

庭の隅一面に、グングンと伸び盛っていた蕗の半分程が刈り取られている。
先端をちょん切られた蕗は、首うなだれて元気がない。そりゃそうだろ・・

毎年、梅雨の頃には雨に濡れた蕗の葉が風情を醸し出す。
それが楽しみで、フキノトウも摘まずに花を咲かせて、大切にしていたのに。

そんな事をオバサンに言っても所詮は無理。現実的なオバサンは、なにしろ無敵だ。
時々、突拍子もない事をやらかすオバサン。ひとこと言ってくれよ。

「茎は大丈夫よ、煮物に使うから」ですか・・はいはい。    
でもまぁ、いろいろ挑戦してるオバサンはリッパ。小生も頑張るべし。  

蕗は来年もまた出てくる。せいぜい切られないように見張ってないとね(笑)