庭の柚子が沢山生った。家ではとても消化しきれない程の量。
切り取るのは夢さん。オバサンは容器を持ってあれこれ指図するだけ。
今年はなぜこんなに沢山生ったのか訳が分からない。
直ぐに容れ物が足りなくなった。「袋に小分けしてどんどん詰めたら?」
どうせご近所におすそ分けするのだろうから、その方が手っ取り早い。
オバサンせっせと袋に詰めだした。「10個?もっと入れてやったら?」
「いいのよこれくらいで」オバサンの頭の中では計算機が作動中。
何処と何処、誰と誰。行った先での話題の事まで考えているに違いない。
「一寸行ってくるわね」すぐ帰るからと出掛けたオバサン。
「帰ってきやしないよ・・」思った通りいつまで経っても戻ってこない。
最初はおそらく〇〇さんの所だろう。あそこに行ったらそらぁ長くなる。
あっちへ行ったりこっちへ行ったり。とんでもない所にまで届けている。
皆さん本当は「迷惑なんじゃないかな」と、心配になるほどだ。
「みんな喜んでるわよ、男の人には分からないのよ」
まだ随分残っている。しかとは分からないが200個位は生ったのでは?
一昨年は柚子ジャムを作った。今年はその気がないらしいオバサン。
「柚子味噌作ってみようかしら?」さっそく知恵を付けられてきたらしい。