連れ添いバトル

なにかと夢さんを指図したがるオバサンだった。
そんな彼女は3年間の闘病を経て他界した。

診察券出してくれて有難う

2005-05-10 | 高齢生活・健康
「出してきたわよ」と、オバサンが戻ってきた。夢さんの順番を取ってくれたのだ。
「どうもありがとね」まだパジャマのまんま、テレビを見ている夢さん。

「何番だったの?」「7番よ」ずいぶん早い番号だな。
「早く支度しなさい、遅く行くと後ろに回されちゃうわよ」

「いくらなんでもまだ早いよ」「9時前から呼ばれる事もあるのよ」ほんとかよ。
病院までは直線で100メートル。夢さんの足なら一っ跳びだ。

9時の診察開始に合わせて、8時から受付が始まる。
近いのは良いのだが、並んで順番取りが苦手の夢さん。
 
8時前には長蛇の列なのだ。
急かすオバサンに、素直に従う夢さん。次回のこともあるからな。

外は快晴、「眩しいなこりゃ」雑誌を目の上にかざし、テコテコと病院に向かう。
「第4内科はと・・・おっ、ここだここだ」、とすぐに「〇〇さ~ん」と優しく呼ぶ声。

「体温計って問診表と一緒に出してね」 
「は~い」なるほど確かにまだ10分も前だ。