旅の楽しみには、検証性があると思う。
様々な情報ソースからの刺激を自分の目で確かめることだ。
今回は何の番組かは忘れたが、四国を旅するに当たっての予習で再び掘り起こされた記憶の場所だ。
この写真を見て何だか分る人はあまりいないだろう。
しかし、序文で四国と記していることから分った方も多いはずだ。
この写真の場所は香川県西岸の観音寺市にある琴弾公園の銭型砂絵だ。
何の銭と言われれば、寛永通宝を模した巨大な砂絵で。縦122メートル、横90メートル、周囲345メートルの楕円形をしている。とは言っても展望台に上がるまではその全貌を確認することはできない。
砂絵を見る展望台だ。
ナスカの地上絵を見る展望台というのもあるが、こちらの方が格上だろう。
なんせ、山の天辺にあるのだからね。
「琴弾公園山頂の展望台からみると真円に見える。」とあるが、次の写真がゆきたんくが見たままの砂絵だ。
展望台からみた砂絵。真円には見えない。
これが何のために造られたのかを調べてみた。
1633年(寛永10年)に、丸亀藩藩主の生駒高俊侯が領内を巡視することになった折、土地の人々が歓迎の気持ちを現わすため、急遽白砂に鍬を入れ一夜にして作りあげて藩主に捧げた。
と伝えられているが寛永通宝の鋳造はその後の出来事であり、矛盾が生じている。
謎が1つ増えた。何が「検証の旅」なのだろうか。ということだが、そのうち分るだろう。
さて、広角で。やっぱり真円ではない。
しかし、そんなことよりも、375年前の砂絵が残っていることがすごい。
地元の方々による、毎年の修復作業もあるというが、この海沿いにある砂絵を残すことのご努力の頭が下がる。