ゆきたんくの出身地は東京都品川区である。
小さい時から、遊びに欠かせないものは自転車であった。
その自転車で30分もこげば着いてしまう所の1つに東京タワーがあった。
当時は高い建物が殆どなかったので、自宅の屋上(一戸建てではない)からも東京タワーを見ることができた。距離的に離れてはいるけれど、その時の遊び仲間たちにとって東京タワーは身近な存在であった訳だ。当時の遊び場といえば、近所の公園であった。砂場で砂山を作り、みぞを彫ってビー玉博打をしたり、樽に布を縛ってベーゴマをやったりしたものである。そして、抜けるような青空で風が気持ち良いと、狭いエリアで遊んでいることが馬鹿らしくなってくる。そこで暴走族の誕生である。暴走族とはいってもギャングエイジの暴走族である。
目指すは東京タワーである。写真は慶応大学側から見た東京タワーである。両側にはビルが見えるが、当時はどうだっただろうか。記憶が定かではないが、もっと視界は広かった気がする。この道の途中左手には神社がある。高台の神社だが、ビルに挟まれるようにしてるのを見ると、後からどんどん高い建物が建ったことが分る。
子供心に、
①東京タワーはお墓の一部を取り壊して建設したため、幽霊が出る。
②特別展望台から上の部分に使用されている鉄材はアメリカ軍の戦車。
朝鮮戦争でたくさんの人々の命を奪った。
③1958年(昭和33年)12月23日完成。
全高333mと「3」が続くのはおまじない。
なんてことを信じていた。しかし②は実話だという。
千葉に移って20年。東京タワーのある景色とは縁遠くなってしまったが、高速道路を利用して出かける時には、あの赤白の色彩が目に飛び込んでくる。
その東京タワーも今年で50歳。ゆきたんくよりも年上である。建築物としての老朽化、そして地上アナログテレビ放送を完全地上デジタル化することに伴い、東京の押上に東京スカイツリーを建設予定により、引退することになりそうだ。
引退とは言ってもテレビ塔としての役割であり、史跡扱いで遺してくれたら嬉しいのだが。
まあ、新しいタワーは610mで自立式の建物としては台北101を抜いて世界一になるかいいか。と思っていたらアラブ首長国連邦のドバイにブルジュ・ドバイという818mのとんでもないやつができるという。
そんなことよりも、333mの赤白の塔はゆきたんくとほぼ同じ時代を生きてきているのだから思い入れも深い。どちらが長生きするのかな・・・。