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おとらのブログ

観たもの、見たもの、読んだもの、食べたものについて、ウダウダ、ツラツラ、ヘラヘラ書き綴っています。

坂東玉三郎特別公演

2022-08-13 22:53:55 | 観たもの
 南座の「坂東玉三郎特別公演」でございます。7月に引き続き玉ちゃんがご来洛くださいました。演目は「東海道四谷怪談」と「元禄花見踊」です。

 玉ちゃんの「四谷怪談」は京都では初めての上演となるそうです。昨年9月に歌舞伎座で孝玉コンビの「四谷怪談」を拝見しております。2回、それも奮発の一階席でございました。本当に素晴らしいお岩様と伊右衛門でございました。今回は相手役が愛之助さんだし、“安定の”三階席でございます。

 “舞台から遠くなると、感動も薄くなる”という法則(注:ワタシの法則です)のとおり、歌舞伎座の時のような、何とも言えない、心がえぐられ重苦しくなりながら、なぜかお岩様に心を寄せていくような、そんな心持ちにはちょっと遠かったような気がします。もちろん、玉ちゃんのお岩様はperfectで、伊藤家からの血の道の薬を有難く押し頂いて飲むところや、それが毒薬とわかって、伊藤家へ乗り込もうと支度をするところ、本当にその時々のお岩様の感情が全身から迸っているようでした。頭の先からつま先まで何の迷いもなく、お岩様でした。髪漉きもお歯黒も、一瞬たりとも目が離せないし、独吟の「瑠璃の艶」も聞き応えがあって、いつまでもその場面を見ていたいと思いました。ただ、やっぱりお芝居は相手があってこそなので…。伊右衛門との絡みがもひとつ、こっちに響かなかったように思いました。

 愛之助さんの伊右衛門は玉ちゃんのご指名で、何年か前の南座の「四谷怪談」の時に監修された時に「合ってる」と思われたからだそうです。合わないってことはないのですが、お岩様が偉大すぎてバランスの問題なんでしょうかね。玉ちゃんのご指導では「変に作らず、自然体で」って言われたそうなんですが、思いっきり作ってましたね。特に声が気になりました。いわゆる“ドスのきいた声”っていうんでしょうか、ずっと低くて太い声なんです。孝夫さんもそういう声をされる時はありますが、もっと緩急があって、それこそ“七色の声”で演じられました。愛之助さんの野太い声を聞きながら「孝夫さんだったら、こんな声よね~」って孝夫さんの“七色の声”を思い浮かべていた失礼な客はワタシです。玉ちゃんという高い高い高い(×10ぐらい?)壁に必死でよじ登ろうとしてるんだけど、ずり落ちてる、そんな感じでした。

 それと、今回は「浪宅・伊藤家・浪宅」の場面だけで、何だか消化不良?みたいな感じもありました。「穏亡堀」をつけるとそれだけで公演が終わり、暗い気持ちで劇場を後にしないといけなくなるから、という玉ちゃんのご配慮で「元禄花見踊」になったようなんですが…。

 松之助さんの宅悦、歌女之丞さんのおまきは安心して見てられました。われらが吉太朗クンのお梅、お可愛らしくて大変結構でございました。絶対千ちゃんより上手だと思います。玉ちゃんのご指導でいろいろお勉強されたようです。呑み込みが早い吉太朗クンなので、玉ちゃんもご指導の甲斐があるというものです。

 新派から雪之丞さんと緑郎さんがご参加でしたが、ちょっともったいないような使い方かなって思いました。演目が先に決まってたんでしょうかね。せっかく華のあるお二人なので、もうちょっとご活躍いただきたかったなと。それでいくと吉弥さんも「元禄花見踊」だけって、もったいないですよね。もっぱら裏で吉太朗クンのサポートをされていたようなんですが。

 「元禄花見踊」は「明るく華やかに打ち出しを!」というコンセプトどおり、ご出演の皆様がそれぞれ見せ場があって、楽しいお舞台でした。愛之助さんはナンバー2ということで、ちょっと特別扱いになってました。今回の座組みって、皆さん歌舞伎のお家のお生まれではないんですよね。こういうのも玉ちゃんのお心遣いなんでしょうか。

 で、結局のところ「やっぱり、孝玉コンビを見ないとね~」って、いつもの結論に達しました。孝夫さん、「お富さん」のリベンジを!っておっしゃっていたので、それをお待ちしております。

 
 番附です。見応え、読み応えがありました。奥サン、「買い」です。

 
 おやつは鍵善の鍵餅です。
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第七回あべの歌舞伎晴の会「伊勢参宮神乃賑」

2022-08-11 23:20:01 | 観たもの
 上方歌舞伎のお弟子さんたちの自主公演である「晴の会」です。昨年は残念ながらコロナの影響で中止、2年ぶりの開催となりました。今年は第二回に上演された「伊勢参宮神乃賑」です。上方落語の「東の旅」をもとに城井十風さん(桂吉坊さん)が作られたお話を亀屋東斎さん(千次郎さん)が脚色されました。演出は山村流ご宗家の山村友五郎さんです。前回は5人で上演されましたが、今回は10人になりました。

 秀太郎さんが大変お好きなお芝居だったそうで、友五郎さんに会われる度に「この阿呆らしさがえぇねん。こんなんがえぇ、こんな芝居もっと作ろ。もっと演ろ」とおっしゃっていたそうです。「私も出たい。私やったらこぉする」とノリノリだったようです。(←パンフレットの中の友五郎さんのお言葉から)

 私は初日の夜の部と千穐楽の夜の部の2回拝見しました。初日は初っ端にアクシデントがありました。お芝居の冒頭、プロジェクタで亀屋東斎先生のご挨拶を映すことになっているのですが、音声が出なくて「あれれれれ…」ってなってたら、千次郎さんご本人が普段着?(お着物姿ですが)で登場され、口上を述べられました。そういう演出?って思ってしまいましたが、正解はプロジェクタでご挨拶だったようです。

 お芝居のほうは、第2回で見ているはずなんですが、全く覚えてなくて、見ているうちにポツ、ポツと「あぁ、そういえば…」みたいな感じになりつつ、やっぱり初見って感じでした。

 千壽さんが一番の芸達者ぶりを発揮されていました。煮売屋の婆も遊女のおこんも仙女も完璧に演じ分けていらっしゃいました。“七色の声”でした。

 主役の清八は松十郎さん、喜六は翫政さんでした。松十郎さんのお化粧が三枚目寄りになっていて、もう少し二枚目の松十郎さんを見たかったなぁって思いました。秀太郎さんが以前翫政さんのことを「勘のエエ子」ってブログに書いてらしたので、ついそれに引きずられて「上手い人」っていう前提で見ております。本当に上手い役者さんだと思います。

 煮売屋の爺さんが當吉郎さんで、老け役も無理なく板についてました。ポイントポイントで登場するいわゆる“美味しい役”で、エエ味出したはりました。

 りき彌さんと佑次郎さんが狐のお役で、人形を操る場面があるのですが、狐の人形を見ると条件反射のように文楽の勘十郎さんを思い出し、「この動きっていいんですか?狐になってますか?おかしくないですか?」って勘十郎さんに聞きたかったです。ぜひここは勘十郎さんに特別指導していただきたいですね。勘十郎さんの完全無欠の狐を見てしまうと、ちょっと違うって思ってしまうもので…。

 當十郎さんが玉造稲荷の宮司でご出演で、最初の場面をビシッと締めたはりました。玉造神社の巫女のお役で千太郎クンがご出演で、昭和14年生まれと平成18年生まれ、66歳差です。當十郎さんにはお元気でこの先もお勤めいただきたいです。千太郎クンが見るたびに身長が伸びて、おばちゃんビックリです。

 千次郎さんと當史弥さんが体調不良で二日目から休演され、残りの8人で頑張られました。千穐楽のカーテンコールで千壽さんがご挨拶され、「来年の目標はみんな揃って千穐楽を迎えることです」とおっしゃいました。来年こそはコロナが収まってフツーにお芝居を見られるようにと祈ります。

 
 
 ロビーに飾ってありました。秀太郎さん、本当に良いお顔です。「焦らず、妬まず、皆仲良く、良い加減に進めば道は開ける」という秀太郎さんの言葉を仙女の台詞で千壽さんがおっしゃってました。泣けます。皆さん仲良く精進していっていただきたいです。微力ながら、応援しております。
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十月の国立劇場

2022-08-09 21:39:17 | 先々の予定
 10月の国立劇場の「通し狂言義経千本桜」の詳細が発表されました。

 【Aプロ】二段目
  伏見稲荷鳥居前の場
  渡海屋の場
  大物浦の場

 【Bプロ】三段目
  下市村椎の木の場
  下市村竹藪小金吾討死の場
  下市村釣瓶鮓屋の場

 【Cプロ】四段目
  道行初音旅   清元連中・竹本連中
  河連法眼館の場

 佐藤忠信実ハ源九郎狐/渡海屋銀平実ハ新中納言知盛/いがみの権太/佐藤忠信
   尾上 菊之助
 静御前(道行・河連法眼館)
   中村 時蔵
 梶原平三景時
   中村 又五郎
 鮓屋弥左衛門
   河原崎 権十郎
 武蔵坊弁慶/逸見藤太
   坂東 彦三郎
 銀平女房お柳実ハ典侍の局/弥助実ハ三位中将維盛
   中村 梅枝
 主馬小金吾/駿河次郎(河連法眼館)
   中村 萬太郎
 片岡八郎
   市村 竹松
 静御前(鳥居前)/弥左衛門娘お里
   中村 米吉
 梶原の臣
   市村 光
 銀平娘お安実ハ安徳帝
   尾上 丑之助
 相模五郎/弥左衛門女房おくら
   市村 橘太郎
 権太女房小せん/法眼妻飛鳥
   上村 吉弥
 源義経(鳥居前・渡海屋・大物浦)
   中村 錦之助
 河連法眼
   坂東 楽善
 源義経(河連法眼館)
   尾上 菊五郎

 なかなか豪華な出演者です。菊ちゃんがほぼ主役なんですが、菊五郎さんもお出ましになるんですね。吉弥さんが権太女房小せんで出演されますが、やはり秀太郎さんの小せんを踏襲されるのでしょうか。秀太郎さんの小せん、ほんと、いいんです。孝夫さんと夫婦役っていうのもいいんだと思います。次に孝夫さんが権太をされるときは、どなたが小せんをされるんでしょうか。

 スミマセン、話がそれました菊ちゃんの権太は「江戸で寿司の修行をした」っていう設定でしょうか。エビサンのを以前見たことがありますが、吉野の山奥でなぜか江戸っ子という、歌舞伎らしいっちゃ歌舞伎らしいんですけど…。

 切符は、一等と二等に限り、ABC通し券というのがあるようです。国立の座席、1階が一等、2階が二等、3階が三等と非常にわかりやすくなっていました。もし、行くのなら、三階でいいかな…。
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歌舞伎座+国立劇場の「かべす」

2022-08-07 22:41:26 | 食べたもの
 「かべす」と書いていますが、要するにお江戸で食べてきたものです。

 
 新宿伊勢丹の中のカフェです。すぐ後ろをお客さんが通っているような落ち着かないお店なんですが、並ばずに入れたのがここしかなくて…。シフォンケーキをいただきましたが、お店の造りがそんな感じだったのであまり期待していませんでしたが、まあまあ美味しいケーキでした。

 
 鈴懸の白玉ぜんざいです。伊勢丹の地下で買ってホテルで第3部前にいただきました。さすがに鈴懸、めっちゃ美味しかったです。良い小豆なんでしょうね、風味が全然違ってました。ふわぁーっと小豆の香りが鼻に抜けました。2個ぐらいいけたかも、って思いました。

 
 日本橋のコレド室町にあるDOTABELKAです。三越にも行ったので、お向かいのコレドでお茶しました。いつもならデザート付きなんですが、もひとつ惹かれるものがなくてコーヒーだけです。大きな窓が開放的で、日曜にしたらお客さんも少なくてゆっくりお茶できました。

 
 永田町にあるホーカスポーカスでドーナツをいただきました。田中綾乃さんと木之下裕一さんのセミナー(そういえば記事にしてなかった…)と鷹之資さんの会の間の腹ごしらえです。焼いてるドーナツで、あまり高カロリーではないそうなんですが、2個も食べてしまったらいっしょですね。プレーンなものとピスタチオだったように思います。ドーナツも美味しいし、コーヒーも美味しかったです。

 そうそう、お水のグラスなんですが、お江戸って背が低い小鉢みたいなグラスが流行りなんでしょうか。こちらもDOTABELKAも伊勢丹のスタンドもそんなグラスでした。

 
 
 
 お店の外観と中の様子です。コーヒーは一杯ずつ淹れてくれてました。

 鷹之資さんの会の後の晩ご飯は銀座三越の築地青空三代目でお寿司を食べました。
 
 まずはビールです。

 
 海鮮サラダ 
 
 げその塩焼き
 
 稚鮎の唐揚げ

 
 鯖のきずし
 
 太刀魚
 
 卵
 
 穴子
 つまみでお腹がいっぱいになってしまって、せっかくお寿司屋さんに行ったのに、お寿司があまり食べられなくて残念でした。卵焼きはこちらの厨房で1本ずつ焼いてるそうで、ほのかに温かくて美味しかったです。
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しらたまや

2022-08-06 22:31:20 | 食べたもの
 お江戸遠征とセットになっているしらたまやさんでございます。先月は16日の夜と18日のお昼におじゃましました。
 
 ↑トップの画像はエビスビールです。“ラッキーヱビス”と呼ばれるもので、ラベルに鯛が2匹おります。えびすさんが手に鯛を持って、後ろの籠にも鯛が1匹入ってます。もうちょっとアップで撮ればよかったのですが。陰になっててわかりにくいですね。18日のお昼、歌舞伎座の第1部中止の厄落としで頂戴しました。

 
 これはいつものクラフトビールです。

 
 海老豆

 
 燻製ポテトサラダ
 燻製の風味がクセになります。

 
 帆立西京漬け

 
 ズッキーニ浅漬け

 
 日本酒 奥播磨 

 
 日本酒 黒牛

 奥播磨は姫路、黒牛は和歌山のお酒です。

 
 あわび飯

 
 赤福
 お土産のお菓子だそうです。

 
 パイナップル
 お菓子がなくなったので、果物になりました。

 16日と17日の夜に伺うつもりにしていましたが、17日が既に予約でいっぱいで、「あぁ、今回は1回しか行けないかなぁ」と思っていたら、まさかまさかの18日の第1部中止で、もう1回行けました。18日のお昼は第1部行けなかった人ばかりで、大残念会になりました。お昼間からグビグビ飲んで、同好の皆様とワチャワチャお話して、ラッキーヱビスにキャッキャッして、なかなか楽しい残念会でした。

 これも7月のメインは鷹之資さんだったので傷は浅くて、明るく残念会ができましたが、今月は歌舞伎座がメインなので、どうしようか迷うところです。ご覧になった方たちのTwitterを見ていたら、やっぱりとても面白いようなので行く気はマンマンなんですけどね。

 しらたまやさんはコロナの感染再拡大を受けて今は大事をとってお休みされています。
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十月の歌舞伎座

2022-08-05 22:20:43 | 先々の予定
 本日、無事に歌舞伎座納涼歌舞伎が初日をお迎えになられたようです。先月の突然の打ち切り→歌舞伎座出演者クラスター(って言っていいレベルの感染者数でしたよね?)発表と本当に8月の初日が開くのだろうか?とヒヤヒヤ・ドキドキしておりましたが、無事に初日が開きました。本当によろしゅうございました。このまま無事に公演が続きますようにと祈ります。

 で、10月の歌舞伎座公演の演目と出演者が発表になりました。松緑さんが「講談を歌舞伎に!」というのは先に発表になっていましたが、亀ちゃんの「紅葉狩」があり、幸四郎さんとがんじろはんの「祇園恋づくし」が早々に再演されます。毎月思うことですが、やっぱりお江戸は豪華ですよね。「祇園恋づくし」は見事なくらいお江戸の方たちばかりで、お尻がこそばくなるような上方言葉なんでしょうね。

 で、御園座で玉ちゃんの八重垣姫もあることだし、10月のお江戸遠征はもういいかなと思ったのですが、国立劇場で建替え前のさよなら公演ということで「義経千本桜」の通し上演がかかるんですよね。出演者は菊ちゃんしか発表になっていないのですが。「通し」と言われると、見とかんとあかんのかなって何となく思ってしまって。悩ましいところです。
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今日はここ

2022-08-04 20:51:25 | 観たもの
近鉄アート館の「晴の会」でございます。無事に初日が開きました。前回よりずいぶんとブラッシュアップされ、さらに面白くなっています。東斎先生は夜の部のみ出てこられます。7日(日)までです。千穐楽までご無事で!と祈ります。
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七月大歌舞伎 第三部

2022-08-02 23:46:34 | 観たもの
 先月の第三部「風の谷のナウシカ」でございます。原作は知らないし、アニメも見たことがないし、前回の新橋演舞場の公演も見てないし、本当に“真っ白”な状態での観劇となりました。これまで「ワンピース」も「ナルト」も何もわからないまま見ても何とかついて行けたので、今回も何とかなるのかなとは思っていたら、ま、何とかなりました。かなり歌舞伎に寄せているというのか、菊ちゃんのクシャナとマシュマロ米吉クンのナウシカは↑上のポスターのお衣装だったのですが、それ以外はお着物とか鎧兜とかのお姿でいつも歌舞伎で見ている“人たち”でした。吉之丞さんが「トルメキア軍参謀クロトア」だったのですが、お衣装もお化粧も台詞回しも完全に戦国武将の敵役で、わからないなりにも「これってありなん?」ってちょっと思ってしまいました。

 筋書を見るとかなり「場」が変わっているのですが、見ている時はそれは気にはなりませんでした(見た日は筋書にまだ写真が入ってなくて筋書なしの観劇でした)。お話の運びがとてもスピーディーで、飽きることなく見てられました。

 マシュマロ米吉クン、髪を耳にかける仕草とか、評判通り完全に“女子”でした。空飛ぶ凧メーヴェに乗って宙乗りもありました。真っ直ぐ水平に乗ってて、すごい体幹!と思っていたら、どうも固定するベルトがそういう形だったようで(ご本人がインスタライブでおっしゃってました)、ジムに行って鍛えてるとかそういうことではなかったようです。ほんと、きれいに飛んでました。三階席だったので、宙乗りはお迎えすることができました。

 菊ちゃんのクシャナは皇女というだけあって、“凛とした”という形容詞がぴったりでした。強い女性です。前回はナウシカをなさったそうですが、どんなナウシカだったんでしょうか。丑之助クンも知世ちゃんも本当にその役になり切っていて、ご立派でした。丑之助クンは出るたびに歌舞伎役者らしくなってきますね。何度も書きますが、初お目見えの時のお扇子をポイと放り投げていた男の子とは思えません。その後ろで菊五郎さんと吉右衛門さんが文字どおり満面の笑みで見守ってらした姿も忘れられませんね。吉右衛門さん、ほんと、嬉しそうでしたよね。

 不思議な姿の蟲がいっぱいで、おそらく原作のとおりの形なんでしょうね。原作と比べてどうこう、っていうのはよくわかりませんが、2時間半の上演時間のお話はちゃんとわかって、歌舞伎として楽しむことができました。歌舞伎って、本当に“なんでもアリ”の世界です。今回は「上の巻」だったのですが、「下の巻」はいつになるんでしょうね。菊ちゃん、9月は秀山祭、10月は国立、11月と12月はエビサン襲名になってしまうので、年が明けてからでしょうか。「上」を見たからには「下」も行かないといけないのかなと思っています。

 
 「ナウシカ」の絵看板

 
 玉ちゃんもお好きだという歌舞伎座の「青獅子」

 《オマケ》
 
 
 18日の第1部中止の時の歌舞伎座前
 歌舞伎座のスタッフさん総出で(たぶん)、お客さんへの説明にあたられていました。
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今月のお芝居

2022-08-01 23:48:42 | 今月のお芝居
 暑中お見舞い申し上げます。皆様、お元気ですか? 口をついて出るのは「暑い…」しかありません。何をするのも大儀です。それでなくてもものぐさなのに、さらに酷くなりつつあります。危険です。

 コロナも大変な状況になっています。そんな中ですが、今月のお芝居の予定です。

 4日(木)と7日(日)
 第七回あべの歌舞伎「晴の会」@近鉄アート館
 『伊勢参宮神乃賑』
 どちらも夜の部なんですが、さっき作者の城井十風(桂吉坊)さんのTwitterを見たら、昼と夜でちと変わるそうで、え、そんなん聞いてないんですけど…。千次郎さんが南座と掛け持ちのようなので、その関係?

 12日(金)
 「坂東玉三郎特別公演」@南座
 『四谷怪談』と『元禄花見踊』の二本立てです。
 昨年9月の歌舞伎座のお岩様が本当に怖くてとても素晴らしかったので、今回も楽しみです。ただ、歌舞伎座は1階の前方席でしたが、今回は“安定の”三階席なので、ジリジリとこちらに詰め寄られるような感覚が味わえるのかどうか…。

 20日(土)~22日(月)
 「八月納涼歌舞伎」@歌舞伎座
 一応、チケットは取ってあります。「行きたい!」と思った時に席がなかったら嫌なので。でも、こんな状況で歌舞伎座は開くのでしょうか。役者さんのブログやTwitterを見てると“絶賛お稽古中”ではあるのですが。もし行くようなら、21日(日)に梅玉さんの一門会「高砂会」も見たいなと思っているのですが。

 24日(水)~25日(木)
 「上方歌舞伎会」@文楽劇場
 上方歌舞伎のお弟子さんたちの発表会です。ご指導はもちろん孝夫さんでございます。25日の夜の部は「指導者ご挨拶」があるので、1列目をgetしました。麗しきご尊顔を拝してまいります

 27日(土)
 「アユタヤの堕天使」@近鉄アート館
 まだチケットは取っていないのですが、篠井さんなので見に行こうと思っています。

 観劇の予定は以上です。結構入っているのですが、本当にどこまで見ることができるのか、心配です。

 《今月の前売り》
 5日(金)「歌舞伎特別公演」@松竹座
 6日(土)「アンタッチャブル・ビューティ」@松竹座
 11日(木)「秀山祭九月大歌舞伎」@歌舞伎座
 23日(火)「日本怪談歌舞伎」@松竹座
       「立川志の輔独演会」@春秋座
 27日(土)「女の一生」@南座
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