
南座で開催されています「坂東玉三郎特別公演」を見てまいりました。2ヶ月連続で南座にご出勤でございます。今月は歌舞伎公演、「傾城二題」というタイトルで「壇浦兜軍記阿古屋」と「傾城」がかかっております。午後3時開演で5時5分終演ととてもコンパクトになっています。イヤラシイこと書きますが、観劇料と比べると、若干コスパ悪い?とちょっと思ってしまいました。まあ、あれだけの豪華なお衣裳、鬘、簪、楽器を見せていただけるんですから、そんなものなのかぁとも思うんですが。
「阿古屋」には「六波羅蜜寺開山1050年記念」という角書がついています。六波羅蜜寺界隈は、平安末期、平清盛が住んでいたところで、お寺の中には清盛の供養塔があります。それに並んで阿古屋の塚もあります。以前は吹きさらしだったんですが、確か昨年玉ちゃん
が屋根を寄進されました。12日には六波羅蜜寺の川崎純性山主をゲストに招かれ、玉ちゃん
との対談形式でのトークショーもあるようです。
【配役】
玉ちゃん
以外は皆さん初役です。愛之助さん演じる重忠は十三代目仁左衛門丈が持ち役にされていたもので、またまた松嶋屋さんの家のお役に挑戦です。
【あらすじ】
源頼朝の命を狙う悪七兵衛景清の行方を追う秩父庄司重忠と岩永左衛門は、景清の恋人である阿古屋を詮議するために堀川御所へ呼び出します。景清の行方を知らないという阿古屋を岩永は拷問に掛けようとしますが、情け深い重忠は三曲を演奏させます。阿古屋が琴、三味線、胡弓を演奏すると、その乱れのない美しい音色から、重忠はその言葉に偽りは無いと判断し、阿古屋を解放します。
「阿古屋」は長らく六代目歌右衛門丈の持ち役でした。噂によれば、歌右衛門丈は玉ちゃん
をあまりお好きではなく、なかなかご自分の持ち役をお教えにならなかったそうですが(「籠釣瓶」の八ツ橋は福助さんに先に教えた)、この「阿古屋」だけは琴・三味線・胡弓の三つの楽器を演奏できなければ出来ないお役で、玉ちゃん
が若いときからそのお稽古に励まれていたので、ご指導されたと聞いています。最終的には、歌右衛門丈は阿古屋だけでなく、いろいろなお役を玉ちゃん
に託されたそうです。今の歌舞伎界を見れば、それが唯一無二の選択肢だったと思います。福助さんも福助襲名当時はお若くておきれいでしたが、最近は…ですから。
玉ちゃん
の「阿古屋」初演は平成9年1月が初演となっています。その1年後の平成10年1月に大阪松竹座でもかかりました。それは拝見しています。「行った」という記憶はあるけれど、内容はまったく記憶にありません。今日、番附の上演記録を見ると、重忠は團十郎さんで、ちょっとびっくりしてしまいました。関西では12年の顔見世に来たきりで、今回は12年ぶりの公演です。昨年の1月には、エビサンが暴行事件を起こし出演できなくなったル・テアトル銀座の初春公演に、玉ちゃん
が“男気”を出してこの「阿古屋」を出されて話題となりました。
遊軍阿古屋は呼び出されて花道から登場します。捕手の人が玉ちゃん
の前後を歩きますが、前の人は後ろ向きに歩きます。あの花道、この前私も歩きましたが、かなり狭くて、後ろ向きに歩くなんてちょっと危ないんちゃうんとそんなことを思ってしまいました。
阿古屋のお衣装は、先月西側ロビーに展示してあったものです。お着物ってかけてあるだけだと「一枚の布」になってしまうので、豪華なんですがのっぺりとした印象になるのは否めません。ところが、人が着て動くとやっぱり全然違いますね。図録で玉ちゃん
がお召しになった写真は拝見していましたが、それよりも何倍もステキ、「はーっ」「ほーっ」「へーっ」というタメ息が続きます。さらに、鬘は豪華な伊達兵庫、笄も鼈甲、珊瑚、キラキラ光る簪と、盛り沢山?です。確か、以前、猿三郎さんのブログで頭だけで5キロと書いてありました。お衣裳だっておそらく10キロ以上、20キロ?30キロ?とも言われています。それで、歩いて、座って、立って、琴・三味線・胡弓を演奏するんですから、すっごい!ですよね。
演奏はもちろん素晴らしく(あ、私にそういう素養はないので、私が言うのもナンでございますが)、浄瑠璃のお三味線や歌との“合奏”?もぴったりで、あまりの心地よさに意識を失いそうになる一歩手前まで行きました。重忠役の愛之助さんはずっと目を閉じてその演奏を聴いていらっしゃるんですが、寝てしまうことはないのかしらとちょっと思ってしまいました。歴代の重忠役の役者さんで寝てしまった方、絶対いると思うんですが。ま、後ろにずっと後見の方が控えていらっしゃるので、危うくなったら引っ張ったりしているんでしょうか。(スミマセン、公演中に、相変わらずしょーもないことを考えています)
演奏は下手側で、私はどちらかと言えば上手寄りのお席だったので、こんなことだったらオペラグラスを持っていけばよかったと思いました。最前列だったので、そこからオペラグラスで見るってちょっと変な人かしらと遠慮してしまいました。
「阿古屋」の上演時間は1時間15分、ほとんど玉ちゃん
しか見ていない1時間15分でした。おそらくお客さんのほとんどもそうではないかと…。
「阿古屋」には「六波羅蜜寺開山1050年記念」という角書がついています。六波羅蜜寺界隈は、平安末期、平清盛が住んでいたところで、お寺の中には清盛の供養塔があります。それに並んで阿古屋の塚もあります。以前は吹きさらしだったんですが、確か昨年玉ちゃん


【配役】
遊君阿古屋 玉三郎
岩永左衛門 薪 車
榛沢六郎 功 一
秩父庄司重忠 愛之助
岩永左衛門 薪 車
榛沢六郎 功 一
秩父庄司重忠 愛之助
玉ちゃん

【あらすじ】
源頼朝の命を狙う悪七兵衛景清の行方を追う秩父庄司重忠と岩永左衛門は、景清の恋人である阿古屋を詮議するために堀川御所へ呼び出します。景清の行方を知らないという阿古屋を岩永は拷問に掛けようとしますが、情け深い重忠は三曲を演奏させます。阿古屋が琴、三味線、胡弓を演奏すると、その乱れのない美しい音色から、重忠はその言葉に偽りは無いと判断し、阿古屋を解放します。
「阿古屋」は長らく六代目歌右衛門丈の持ち役でした。噂によれば、歌右衛門丈は玉ちゃん



玉ちゃん


遊軍阿古屋は呼び出されて花道から登場します。捕手の人が玉ちゃん

阿古屋のお衣装は、先月西側ロビーに展示してあったものです。お着物ってかけてあるだけだと「一枚の布」になってしまうので、豪華なんですがのっぺりとした印象になるのは否めません。ところが、人が着て動くとやっぱり全然違いますね。図録で玉ちゃん

演奏はもちろん素晴らしく(あ、私にそういう素養はないので、私が言うのもナンでございますが)、浄瑠璃のお三味線や歌との“合奏”?もぴったりで、あまりの心地よさに意識を失いそうになる一歩手前まで行きました。重忠役の愛之助さんはずっと目を閉じてその演奏を聴いていらっしゃるんですが、寝てしまうことはないのかしらとちょっと思ってしまいました。歴代の重忠役の役者さんで寝てしまった方、絶対いると思うんですが。ま、後ろにずっと後見の方が控えていらっしゃるので、危うくなったら引っ張ったりしているんでしょうか。(スミマセン、公演中に、相変わらずしょーもないことを考えています)
演奏は下手側で、私はどちらかと言えば上手寄りのお席だったので、こんなことだったらオペラグラスを持っていけばよかったと思いました。最前列だったので、そこからオペラグラスで見るってちょっと変な人かしらと遠慮してしまいました。
「阿古屋」の上演時間は1時間15分、ほとんど玉ちゃん

京都には9時45分着なので、3時まで何しようかなと、でも
あまりウロウロすると始まってから居眠りでもしたら困るし
娘と一緒なので娘の好きなブランドの買い物に付き合わされそうです、5月の南座公演の時はお園さんと藤吉どんの場面で不覚にも寝てしまいガッカリでした、今回は全部しっかりと見たいです、おとらさんのトークショーの報告楽しみに
してます、
非常に心地よい演奏が続きますので、気を抜くとあっちへ行きそうになりました。お気をつけくださいませ。