秀太郎さんがお亡くなりになりました。79歳でした。
お昼前にネットでこのニュースを見て、PCの前で「え、うそっ、なんで」と思わず声を上げてしまいました。昨年の顔見世の休演以来、あまりご体調はよくないのかなぁと何となく思ってはおりましたが、まさかお亡くなりになるとは…。顔見世の「熊谷」は千穐楽のみのご出演で、私は残念ながらそれを拝見できませんでした。私が見た最後の秀太郎さんは昨年2月の十三代目さんの追善興行の「梅川」でした。ただ、私の苦手な舞踊でいまいち記憶がなく、しっかりと記憶に残っているのはその前の12月の南座顔見世の「輝虎配膳」の越路です。本当にご立派な武家の奥方でした。
秀太郎さんには代表作と言われるものがいっぱいありすぎて、しかもそのお役がバラエティに富んでいて、そしてどのお役もちゃんと全て秀太郎さんの中に入っていたように思います。NHKのニュースでも出ていた写真の「梅川」が一番に上がるんでしょうか。顔見世で藤十郎さんとご共演された梅川は何ともいじらしい可愛らしい梅川でした。藤十郎さんとのコンビっていうのもいいんでしょうね。孝夫さんとごいっしょの「いがみの権太」の小せんもステキでした。権太って、今で言えばヤンキーと言われるような男で、そのヤンキーの奥さんになりそうな女が見事にはまっていました。秀太郎さんって、とても品がおありなのに、品のないお役も全然大丈夫、見事に演じられます。秀太郎さんの“デロリン”とした女形、大好きです。これは本当にオンリーワンの芸だと思います。
あとは「花車方」ですね。「吉田屋」のおきさは絶品でした。孝夫さんとの掛け合いは絶妙でとても楽しかったです。
秀太郎さん、役者以外の功績もあります。ご子息の愛之助さんはじめ上方歌舞伎塾の卒塾生の育成です。確か、人間国宝の認定をお受けになった時もそれが理由として挙がっていましたよね。いわゆる見る目がおありにあるんでしょうね。2018年12月のトークショーでも「上方歌舞伎を残すために、今は、お弟子さんたちの指導が生きがい」とおっしゃっていました。千壽さんやりき彌さんはもちろんですが、千次郎さんや松十郎さんなど上方歌舞伎塾の卒塾生にとっては秀太郎さんは“歌舞伎界への生みの親”になるわけですから、かなりショックを受けていらっしゃることとお察しいたします。
孝夫さんにもお障りがありませんように、と思います。本当に仲の良いご兄弟でしたから。特に、秀太郎さんとはいっしょに京都に残られ、上方歌舞伎の大変な時期をお過ごしになっていらっしゃるので。タカタロさんのブログによれば、秀太郎さんのご遺言で「家族葬で済ませ全てが終わるまでは人に知らせるな、悟られるな」とおっしゃっていたそうで、松嶋屋さんの皆さんはさぞお大変だったことと存じます。
この訃報、NHKの全国ニュースで取り上げられましたが、映像はなく写真だけでした。NHKならば顔見世の中継とかで秀太郎さんの映像は山ほど持ってるはずなんですが。もし、追悼番組があるのなら(きっとあると思うけど)、ご兄弟三人の「沼津」がいいと思います。
昨年、藤十郎さんがお亡くなりになり、続いて秀太郎さんの訃報、上方歌舞伎には本当に大きな損失です。ぽっかり穴が開いた気持ちです。上方歌舞伎、ガンバレ!と、きっと秀太郎さんもあの世からおっしゃっていると思います。
秀太郎さんのご冥福を心よりお祈り申し上げます。
お昼前にネットでこのニュースを見て、PCの前で「え、うそっ、なんで」と思わず声を上げてしまいました。昨年の顔見世の休演以来、あまりご体調はよくないのかなぁと何となく思ってはおりましたが、まさかお亡くなりになるとは…。顔見世の「熊谷」は千穐楽のみのご出演で、私は残念ながらそれを拝見できませんでした。私が見た最後の秀太郎さんは昨年2月の十三代目さんの追善興行の「梅川」でした。ただ、私の苦手な舞踊でいまいち記憶がなく、しっかりと記憶に残っているのはその前の12月の南座顔見世の「輝虎配膳」の越路です。本当にご立派な武家の奥方でした。
秀太郎さんには代表作と言われるものがいっぱいありすぎて、しかもそのお役がバラエティに富んでいて、そしてどのお役もちゃんと全て秀太郎さんの中に入っていたように思います。NHKのニュースでも出ていた写真の「梅川」が一番に上がるんでしょうか。顔見世で藤十郎さんとご共演された梅川は何ともいじらしい可愛らしい梅川でした。藤十郎さんとのコンビっていうのもいいんでしょうね。孝夫さんとごいっしょの「いがみの権太」の小せんもステキでした。権太って、今で言えばヤンキーと言われるような男で、そのヤンキーの奥さんになりそうな女が見事にはまっていました。秀太郎さんって、とても品がおありなのに、品のないお役も全然大丈夫、見事に演じられます。秀太郎さんの“デロリン”とした女形、大好きです。これは本当にオンリーワンの芸だと思います。
あとは「花車方」ですね。「吉田屋」のおきさは絶品でした。孝夫さんとの掛け合いは絶妙でとても楽しかったです。
秀太郎さん、役者以外の功績もあります。ご子息の愛之助さんはじめ上方歌舞伎塾の卒塾生の育成です。確か、人間国宝の認定をお受けになった時もそれが理由として挙がっていましたよね。いわゆる見る目がおありにあるんでしょうね。2018年12月のトークショーでも「上方歌舞伎を残すために、今は、お弟子さんたちの指導が生きがい」とおっしゃっていました。千壽さんやりき彌さんはもちろんですが、千次郎さんや松十郎さんなど上方歌舞伎塾の卒塾生にとっては秀太郎さんは“歌舞伎界への生みの親”になるわけですから、かなりショックを受けていらっしゃることとお察しいたします。
孝夫さんにもお障りがありませんように、と思います。本当に仲の良いご兄弟でしたから。特に、秀太郎さんとはいっしょに京都に残られ、上方歌舞伎の大変な時期をお過ごしになっていらっしゃるので。タカタロさんのブログによれば、秀太郎さんのご遺言で「家族葬で済ませ全てが終わるまでは人に知らせるな、悟られるな」とおっしゃっていたそうで、松嶋屋さんの皆さんはさぞお大変だったことと存じます。
この訃報、NHKの全国ニュースで取り上げられましたが、映像はなく写真だけでした。NHKならば顔見世の中継とかで秀太郎さんの映像は山ほど持ってるはずなんですが。もし、追悼番組があるのなら(きっとあると思うけど)、ご兄弟三人の「沼津」がいいと思います。
昨年、藤十郎さんがお亡くなりになり、続いて秀太郎さんの訃報、上方歌舞伎には本当に大きな損失です。ぽっかり穴が開いた気持ちです。上方歌舞伎、ガンバレ!と、きっと秀太郎さんもあの世からおっしゃっていると思います。
秀太郎さんのご冥福を心よりお祈り申し上げます。
秀太郎さんの越路は本当に素晴らしかったです。
お婆さんなのに凛とした色気があって、あんな現役の美しい越路は秀太郎さんならではだと思っておりました。
おさきの役では、上方女将さんってこんな感じだろうなって。
品がよくて、気がよくて、ちょいとアダっぽい女将さん‥
それがもう観られないのは本当に残念です。
あちらで、先に逝かれた方々と舞台に上がられるんでしょうね。
ご冥福をお祈りします。
藤十郎さんが、「待ってたがなぁ。」とお出迎えでしたかしら。
ご冥福を心よりお祈り申し上げます。
孝夫さんがコメントで「兄は理想通りの最期を迎えた」とおっしゃていたので、ご家族の皆様に見守られ苦しまれることなく、旅立たれたのだと思います。
松嶋屋当主の孝夫さんのご負担がさらに重くなりそうなのがちと心配ですが、お弟子さんたちもどんどん成長されているので、「秀太郎イズム」をきっと継承してくださると信じています。
秀太郎さんは本当にどのお役もパーフェクトでした。演技について「その心があれば、自然とそうなる」みたいなことをおっしゃっていたので、ご本人は演じてるとは思っていらっしゃらなかったのかもしれませんが。
顔見世の「越路」は最高でした。あの時は花裏のお席、目にいっぱいの涙をためて花道を引っ込まれる秀太郎さんを拝見して、感動したのを今でも覚えています。
おきささんもあの何とも言えない軽やかな風情がとても素敵でした。
トークショーで、秀太郎さんはご自分で「私は未亡人」とおっしゃっていました。相手役の方たちがどんどんあちらへ行かれるからです。
今頃は、あの世で「新妻」としてお兄さんやおじさんたちから迎えられていることでしょう。ちょっと恥ずかしそうにされてる可愛らしい秀太郎さん、想像できてちょっとふわっとした気持ちになれます。
ブログで以前はよく映画の感想など書かれていて、楽しみでした。
愛弟子たちの晴れ舞台、晴の会を二階席から見守られていたのを覚えています。
ご冥福をお祈りします。
秀太郎さんのブログは忖度なし、本音満載だったので面白かったです。
お弟子さんたちの写真もよく載せてくださってました。「この子たちがいてくれたら…」とトークショーでもよくおっしゃっていました。お弟子さんたちをますます応援していこうと思います。