不思議なもので、私は時々急に〆サバが食べたくなります。
出来るならばサバ寿司で、バッテラでは求めているものが満たされません。
無理な時は、〆サバの刺身で済ませます。
〆ればアニサキスは死ぬのかどうかは知りません。
いったん、胃の中に入ると身をよじって、ねじって、どう暴れてあがいても痛みはとれません。
病院に行って胃カメラで引っ張り出してもらうしか方法はありません。
このアニサキスという青魚に住み着く細いミミズのような寄生虫は名前からして、ギリシャ生まれとしか思えません。
私の知っているギリシャ生まれの有名人は、ミキス・テオドラキス、マノス・ハジダキス、その他多くの人の名前の語尾に
キスとつく人が多いのです。マノス・アニサキスさんが発見したのかも・・・・・。
話は大きくそれましたが、
〆サバと並べては失礼かもしれないが、同じように時々急に、このメリナ・メルクーリの歌声が聴きたくなります。
映画「日曜はダメよ」で一躍日本でも有名になったギリシャのアテネ生まれの歌手であり政治家、
確かフランスの文化相を務めた記憶が。御主人は映画監督のジュールズ・ダッシン。
当時、ギリシャの軍事政権に反発してナナ・ムスムーリなどと同じように多くの歌手や芸術家がフランスに亡命し、
シャンソン歌手と呼ばれることになるが、明らかにシャンソンとは違った香りと情感が存在しました。
それはまさに、ポルトガルの歌手アマリア・ロドリゲスが唄うファドの世界で言う
「サウダーデ(Saudade)・・郷愁・憧憬」そのものでした。
その当時のギリシャの軍事政権との闘争の様子はシャンソン界の超大物イブ・モンタン主演・
コスタ・ガブラス監督政治映画三部作 映画「Z]「告白」「戒厳令」に描かれています。
学生時代に、反骨精神旺盛な青年は権力と闘うこんな映画を観るために映画館通いをしていました。
前置きが長くなりましたが、そういう長い長い訳があって今日はこの一曲をお聴き下さい。
私はギリシャ独特の香りと情感を感じとり、時に涙します!!
耳元で囁かれる様な声と〆サバに弱いのです。
Melina Mercouri & Vangelis - Je te dirai les mots (1973)
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