「男の隠れ家ー陶酔庵」日記

いろいろあってまだ生きてます。世捨て人を気取りながら、その高みにはほど遠い俗世の世迷い人生、命だけが通り過ぎてゆきます。

白化粧の女神は微笑まず・・・亀裂確立100%

2008年02月19日 | 作陶工程


諸先輩方から素焼き後の化粧を試しては、と勧められるなか、こだわり続ける生化粧の世界。
技量と知識の伴わない私には、もはや神頼み、運頼みの世界なのです。

今回は長径34cmのタタラ扁平丸皿5枚。収縮を計算して窯サイズギリギリ。
素焼きではみ出すヤツがいるかも? すでに何回か成功している。
作ろうとしているものはこれ。前回の制作では3枚中1枚に亀裂が。
下はそのときの化粧掛けの様子。
1枚の亀裂もそれほど大きい物ではなく、3枚中2枚が成功。





ところが今回は前回の倍近い5枚を制作。
体調を崩しながらも一日の充実感を求めて細々とロクロで制作を続ける今の私には
タタラの作業は少々きつく、かなりバテバテ。
それでも思い通りに完成したときのイメージだけが自分を支える。

前回の教訓、頂いたアドバイスを生かして当然5枚成功の予定。
いろんな人にプレゼントの予定まで立てた。
化粧の方法も浸しがけ2枚、刷毛目1枚、流しがけ掛け2枚と方法も変えてみようと考えた。


これから下は今回の現実。厳しい。結果が悪い。何故。全滅。化粧を掛けた順番に掲載。



前回頂いたアドバイスを思い出し、底部に撥水剤を塗った。
前回と同じくズブがけ。ただし前回は横(写真では上下の縁)を両手で持って亀裂が横に入ったので
今回は縦を持ってみた。すると偶然か亀裂は縦部に。大きな亀裂2ヶ所、小1ヶ所。




条件は上と同じ。小さな亀裂が9ヵ所。




ズブがけでのエッジの亀裂が怖くなって化粧土を汲み、中央でまわしてエッジにかけない事にした。
しかし一箇所で余分な化粧を流す。
これが最悪の結果。亀裂どころか割れが生じた。




予定の流しがけ。これも流したエッジ部に亀裂が2ヵ所。




もうお手上げ状態。せめて最後の刷毛目だけでもと思い、リキんで刷毛をこねくり回し、
刷毛目に見えない。胎土の色が出る始末。小さな亀裂が2ヵ所。アーア、イヤンナッチャッタ~~状態。

結局全滅。何とか最後の2枚は自宅で使えそう。焼いてみる予定。
それにしても重労働の割にはリスクが高すぎる。
ましてや前回よりもはるかに悪い結果。
土はもちろんエッジの締めも布を1枚1枚当てて両手でさするように両面から圧を加えて締めた。
あえて言えば、冬場で乾燥が遅くあまりに慎重になりすぎて、乾燥が行き過ぎたか??

ジックリ考えてみた。
亀裂の入った今回の5枚と前回の1枚、前回上手くいった2枚とのそれぞれ共通する違いを思い出した。
前回上手くいった2枚は、エッジが粘土の塊からタタラを切り出した状態のまま。
それに比べて、今回の5枚と前回の1枚の亀裂が入ったものは、
型紙に当てたり思いのままにカッターや針でエッジを切り落とした。
しかしその際も、アドバイスを参考に土の引っ張りを考えて、一度で切らずに
まず一方向から厚さの半分、残り半分を逆方向から切った。
しかしこれだけハッキリした共通点があれば、ほぼそれが原因か?
でもタタラは多くの人が型紙などでカットはするはず。
まだ私の技量不足か?


この一週間、この丸皿の事だけを楽しみに頑張った。
あまりのショックに駄洒落もジョークも下ネタも出てこない。

さーて、この次は白化粧の女神に擦り寄るか、それとも正々堂々と勝負を挑み強行突破を計るか??
(まだこのオッサン、こんな事言うとんのかい!懲りんやっちゃな~~。
今回も強行突破して返り討ちにおうとんのやろ、アキレタワ、救いようがないな!!)

ムラムラと闘志が湧いて来た。もう失う物は何もない!・・・前回もなかったけどね(笑)???

先輩方でこの迷える老羊?に何かアドバイスがありましたら、
よろしくご指導お願いいたします!!
コメント (12)
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