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時事ひとりごと - 29 (ドイツのディーゼル車スキャンダル)

2017-08-04 16:56:07 | 時事ひとりごと
ドイツは環境大国といわれています。

地元で発行されているミニコミ誌でも先日は「環境建築」を特集していました。




でも最近のディーゼル車の排ガススキャンダルの記事を読むとドイツはとても「環境立国」とはいえないようです。

福島の「原発事故」で原子力発電ということについて色々学んだように、今回も「ディーゼル車」について色々知りました。

これまでは自動車の排ガスについての知識が皆無でした。

数年前、アメリカでフォルクスワーゲンが排ガスについてソフトウェアを操作して排ガスの量を操作していたと発覚した時は
アメリカでのディーゼル車販売を促進しようと焦るフォルクスワーゲン一社だけの問題だととらえていました。

あの時、問題になっていた排ガスは二酸化炭素(CO2)か窒素酸化物(NOx)かわかりません。

二酸化炭素の排出量に応じて自動車税の納税額が決まるということですから、二酸化炭素排出の減少は環境のみならずユーザーにとってもメリットがあります。でも二酸化炭素は環境に負荷を与えますが、人間への害はないということです。

今回、問題になっているのは窒素酸化物(NOx)の方で、こちらは人間の健康に害を与えます。
車のメーカーは利益を重視するあまり、健康への悪影響を考慮しなかった点に怒りを覚えます

新聞記事を斜め読みしただけなので、不正確な情報かもしれないのですが、ここからは私の忘備録です。

ディーゼル車の排ガス量を抑制する技術としてはドイツで開発された「アド・ブルー」方式があります。

「アド・ブルー」はディーゼル車から排出される窒素酸化物を尿素水を噴霧して窒素と水に分解するものです。

そのためディーゼル車は定期的に尿素水を補充しなくてはなりません。

問題になっているのは窒素酸化物の排出量を実際より低く抑えるようにソフトウェアが操作されていたことなのですが、このソフトウェアを修正するだけでは問題解決にならないということです。

自動車の排ガス規制に関しては欧州連合が規定するEuro(共通通貨ではありません!!)というものがあり、現在適用されているのはEuro6です。

Euro6では窒素酸化物の排出量は80ミリグラムを超えてはならないとされています。

ところが実際ドイツで走行しているディーゼル車の排出量は何と平均767ミリグラムというではないですか!!!

これは単にソフトウェア改善だけでの解決は無理で、追加で触媒装置を取り付けなくてはならない状況です。

けれども昨日開かれた政府と車メーカーの会議ではソフトウェアの改善をディーゼル車500万台に行うだけということになりました。

このままではドイツの都市の大気汚染解消にはつながらないのでいずれ都市へのディーゼル車走行が禁止されるのではないかと言われています。




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