今日ドイツではサッカーブンデスリーガの試合が行われています。
先週バイエルン・ミュンヘンが早々と10回目のリーグ優勝を決めてしまったので少し盛り上がりに欠けます。
私は4日前にドルトムントのスタジアムで行われたドルトムントとウクライナのキエフチームの親善試合に胸を打たれました。
(日本ではキエフではなくウクライナ語のキーウ表示になったそうですが、ドイツ語表記は従来通りKiewで変更はありません。私も今回は使い慣れたキエフにさせて頂きます)
ドイツ人とウクライナ人の合わせて3万5千人の観衆が集まりました。
試合前にはウクライナの国歌が斉唱されました。
左から7人目の少年はウクライナからの避難民で最初のボールは彼が蹴りました。
ドルトムントとキエフチームの構成です。
前半終了直前、キエフが3-1でリードしていました。
後半ドルトムントが一点入れて3-2となりましたが、結局そのままで終了してキエフが勝利しました。
でも結果は二の次です。
悲惨な祖国のことを一時的にも忘れてウクライナの人々がサッカーの試合観戦に集中出来たことを願っています。
今回ウクライナの人々の入場料金はもちろん無料でした。
義援金は40万ユーロ集まりました。
スタジアムは青と黄色のウクライナカラーに染まっていました。
現在ドイツではほぼ40万人のウクライナからの避難民が登録されていると言うことです。
登録義務はないので実際はかなり多くのウクライナ避難民がドイツで暮らしているといわれています。
サッカー観戦に訪れたのは避難民だけではありません。
第二次世界大戦中、ナチスドイツの迫害からウクライナに逃れたユダヤ人で、戦後またドイツに戻ってきた人々が多くいるからです。
当時ナチスドイツから逃れたユダヤ人避難民を世界80ヶ国が引き受けたということです。
それでロシアのウクライナ軍事侵攻前からウクライナのユダヤ人のドイツへの移住はありました。
現在、このような人々が通訳ボランティアとしてウクライナからの避難民のお世話をしています。
いつの日か平和な時代にドイツ対ウクライナ戦を観戦出来る事を願っています。
プーチンは、早く手を引いてほしい。
いったい彼は何に憑りつかれているのでしょう?
たとえ、この侵攻に勝ったとしても、世界中から
孤立するのは分かり切っているのに。
逃げ惑い、挙句死んでいった人々の無残な姿を
何とも思わない独裁者。
狂気のなかで生きる人間の末路がどんなものか、
そこまで見届けなければならないのか。
その時まで人を殺し続けるのか?
おぞましいことです。
コメントをありがとうございます。
5月9日のナチスドイツからの戦勝記念日に「戦争状態」を宣言することにでもなったら、
総動員令とか発令されてますます停戦から遠のいてしまうのでしょうか?
先日デュッセルドルフの市街地を走行していたら、前の車のUA(ウクライナ)マークが目にとまりました。
無事にドイツまで走行してきたのねと思わず「頑張って!」と叫んでしまいました。
このところウクライナからは避難民だけではなく、爆撃で負傷した人や病人(癌患者、腎透析者など)が連邦軍の救助機で運ばれてきますが、
ポーランド国境の空港までの陸路輸送が危険なので思うように搬送できないのだそうです。