ケルンの東洋美術館で9月30日まで開催されている「浮世絵展」に行ってきました。
入り口前の広告用の旗は樹の影で良く見えませんね。
隣の日本文化会館では七夕の飾りがまだ残っていました。
ケルンの東洋美術館は美術収集家アドルフ・フィッシャーと妻のフリーダが1913年にドイツ初の東洋美術を展示する美術館を設立したのが始まりです。
日本人建築家の前川國男が設計した美術館の建物がアーヘナーヴァイアー池の側に建てられ、ヨーロッパでも重要な東洋美術館として新規にオープンしたのが1977年の12月なので、昨年来、美術館では40周年の記念特別展が開かれています。
今回の「浮世絵展」もその一環でオランダ人の浮世絵専門家マティ・フォラー氏がキュレーターとなり、とても素晴らしい展示会になっています。
特に今回は浮世絵の歴史や技術、ジャンル毎の説明がとてもわかりやすく記されており、外国の方ばかりではなく、日本人の私にとっても色々学ぶところが多かったです。
特に浮世絵製作には絵師、彫師、摺師が分業しておこなっていることが説明され、ガラスケースの中には貴重な色版も展示されていました。
フラッシュなしでの撮影が許可されていたので何枚かご紹介します。
まず展示の様子です。
有名な絵ももちろん展示されています。
面白かったのは怪談の絵です。
まずお岩さん。
それから「番町皿屋敷」の絵。
江戸末期に描かれた「異国人」の絵は訪問者の注目を集めていました。
最後は大正時代に始まった伝統技法を継承しながら、新境地をめざした風景画の絵で、川瀬巴水の「芝増上寺」です。
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