オリンピックの近代五種競技は一人の選手が一日に射撃、フェンシング、水泳、馬術、ランニングという五種目をこなさなくてはなりません。





その過酷さからキング・オブ・スポーツとも呼ばれているようです。
今日の新聞のスポーツ欄には女子近代五種競技でドイツ選手アニカ・シュロイが遭遇した悲劇の写真が掲載されていました。

近代五種競技馬術の障害飛越で騎乗する馬は貸与され、競技直前に抽選により決まります。
ドイツ選手のアニカ・シュロイにはセイント・ボーイという馬が貸与されました。
ところがこの馬は飛越を拒否してしまい、シュロイは馬術を棄権せざるを得なくなってしまったのです。
それまでの競技では高得点をあげ、メダルは確実視されていたので、馬術競技後に泣き崩れてしまったのも理解できます。

できれば総合馬術で金メダルを取ったクライフスキーのように表彰台に立ちたかったでしょう。

馬に振り落とされてしまったシュロイ選手もお気の毒ですが、私は馬のセイント・ボーイにも同情します。
確かに今回の障害飛越で設置された日本文化が綺麗にアレンジされた障害オブジェクト(桜の花、こけし、和太鼓など)は
観客にはとても興味深いものですが、繊細な馬にとってはどうなのだろうと今回の事故で考えさせられました。
それに他の馬術競技とは違い近代五種競技では騎手と騎乗馬は初対面です。
馬術障害飛越でのドイツ選手です。ドイツは今回不調でメダル獲得はなりませんでした。


以前、私が落馬した時のモン・シェリという馬も「騎乗者を落馬させてしまった」という呵責(?)の念からか、
馬場内を逃げ回って中々捕まえるのに苦労したと、後で乗馬の先生が語っていました。