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静寂と音楽

2019-12-17 17:30:00 | 日記
先日の「静寂と音」に関する続きです。
アメリカの作曲家ジョン・ケージが1952年に発表した「4分33秒」はこの静寂を追求した究極の作品といえるでしょう。
これは三楽章からなる楽曲で全てがTACET(タセット→楽器や声を出さないこと)で構成されています。
ということは4分33秒の間、全く演奏することなく曲は終了してしまうのです。
オーケストラでバイオリンを弾いている友人が一度演奏会に行ったことがあるそうですが、
聴衆は無音の音楽に拍手を送るというなんとも不思議な演奏会だったそうです。

ジョン・ケージが作曲したオルガン曲を演奏する専属の教会が東部ドイツのハルバーシュタットという町にあります。
作品名は「オルガン2/ASLSP」です。
ASALPはas slow as possibleの頭文字で「可能な限り遅く」という意味です。
2001年5月から演奏が(一応)開始されたのですが、それから2003年2月5日までは休符でオルガンの音が奏でられることはありませんでした。
演奏終了は2640年ということで、世界最長の演奏時間を要する楽曲です。

実は数年前夫のクラス会がこの町であったのですが、私たちはこのことを知りませんでした。
夫の同級生でライプツィヒの音楽大学で教鞭をとっている方はもちろんこの場所(ブキャルディ廃教会)を訪れて、興奮して語っていたのをかなり無関心に聞いていただけでした。
何という愚かさでしょうか!
というわけで教会とオルガンの写真はネットから拝借しました。







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